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ゲームで伝説の鍛冶師だった、元アラフォーおっさんの異世界転移奮闘記  作者: Maya
第一幕 第一章:そして始まる異世界生活
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冒険者と言う人達

お待たせいたしました。

執筆終了しましたのでUPいたします。

よろしくお願いいたします。

お楽しみください。

アリスと受付カウンターに行こうとしたのだが、すごい人だかりだった。


迷子にしないように、アリスと手を繋いでおこう。

この様子だと、まだまだ時間が掛かるかもしれないね。


・・・三十分程並んだけれども、まだ前に三組いてカウンターにたどり着かない。


【アリス疲れてない?】


「ヘファ、アーサーさんと一緒なので大丈夫なのです!」


【疲れたら言うんだよ、おんぶしてあげるからね?】


「大丈夫なのです!」


うん、良い子だ。

頭を撫でてあげた。

嬉しそうだ。


・・・更に時間が経つ。


流石に待たせすぎじゃないかなと思っているとカウンターのお姉さんと話をしてる冒険者パーティーがクレームを言っているようだ。


聞き耳を立ててみる。


「「オーガキラー」ばっかり優遇するんじゃねえよ!俺達だって狙っていたんだぞ?」


「それは分かっておりますがー。優遇をしている訳ではないのですよ?」


「まだいるかもしれないだろう?俺達にも情報をよこせと言っているだけなんだよ!」


「この国でオーガが発生する事自体が珍しいのですよー?」


「これじゃあ話が進まねえぞ!責任者を出せ!」


「困りますよー。貴方達のパーティーだとオーガがいたとしても討伐依頼が出せないのですよ。」


「俺達の実力が足りないって言うのか!?」


「斡旋する基準が変わったので今までの様に斡旋出来ないのですよ。」


「うるせえ!とにかく情報を出せ!話はそれからだ!」


うーん、受付のお姉さんも困っているようだね。

鉱山の件で斡旋の方法が変わったのだろう。

さすが伯爵様、仕事が早い。

それもそうだが、仕事の斡旋の方法がこれだけ早く変わっている事に驚く。


冒険者ギルドのマスターは、やり手なのか?


このクレームをしている人達はジャスティン達を羨んでいるのだろう。

どうしてもオーガを倒したい様だ。

うーん、見た感じだと五人パーティーで・・・今交渉している人が一番強そうだね。


ただ、ジャスティン達とは『格』が違うかな?

この人達ではオーガは倒せないだろう。

そう考えながらジーっと見ているとあれ?


なんか近付いてきたぞ?


「坊主、さっきから睨みつけてよ。なんか文句があるってえのか?あ?」


うん?

なんか絡まれたぞ?

ガラ悪いな。

アリスが覚えたらどうしてくれるんだ?


『ヘファさんよぉ、最近稼ぎが少ねえじゃねえかよ?ああん!?文句あるってのか?』


そうなるのを想像してしまった。


駄目だ。

そんな風に育てるのは間違いだ!

それに他人に「いちゃもん」を付けるような大人には、なってほしくない。


【貴方がたを睨んで等おりませんよ?気のせいではないかとおも】


「うるせえ!文句があるなら相手するぞ!」


話は最後まで聞こうね。

ああ、面倒臭い。

手早く片付けようかなと思っていたのだが・・・。


「こんな餓鬼を連れて来るんじゃねよ!ギルドはいつから子守を始めたんだ!」


同じパーティーの人だろうか?

あまり品の良い人達では無いな。


「坊ちゃま、子守りはここではありませんよー?」


「そうでちゅねーお兄ちゃん!」


「「がはははははは!」」


【・・・。】


「ビビッて声も出せないでちゅかー?お兄ちゃまー?」


「おいよせよ、こんな所で漏らされたらたまらん。」


「あっはっは!お兄ちゃんのオシッコは妹ちゃんが片付けるんでちゅよー?」


「「「わっはっはっは!!!」」」


うん、ムカついた。


俺の事は良い。

だが、アリスの事をネタにされた。

赦すべからず。

そうだ、少し実力を知ってもらおうかな。


そう思うと受付のお姉さんに声をかける。


【お姉さん、広場のような場所はありませんか?】


「左手から出ると訓練場がありますー。結構広いので訓練という形でしたら自由に使って下さい。」


【了解です。では行きましょうか?】


「模擬戦ってか?」


「お兄ちゃま、期待外れじゃねえかな?」


「「「うはははは!!!」」」


「っけ、ボコボコにしてやるぜ。」


「「「そうだ!やっちまえ「ダフィー!」」」


そうすると興味を持ったのか、かなりの数の冒険者達が訓練所と思われる方へ移動していた。

もちろんジャスティン達も席を立っていた。

一番面倒見の良かったダンにアリスの事を頼んでおく。


「ダンさん、アリスの事を頼みますね?」


「任せておけよ、アーサー!お嬢ちゃんはお兄さんが肩車をして差し上げよう!」


「高いのですー!」


アンナが俺に近付いて囁いて来た。


『アーサー君、それはやめておいた方が良いよ~?』


と言っていたがそれを聞いたジャスティンがフォローして来る。


「アーサー、ダンなら大丈夫ですよ。良かったですね、アリスさん。」


ジャスティンまでが、そう言ってくれたので安心してアリスの事は任せた。


訓練場と言う木製の、前世での体育館を大きくしたような建物のような場所に移動した。

観客席にはジャスティン達を含め五十人以上だろうか?

結構な人数が集まっている。

冒険者達よ、依頼は良いのかね?

よっぽど娯楽に飢えておりますな。


そうするとダフィーと言う冒険者が進み出る。


「今更謝っても遅せえからな?」


【無駄な争いは嫌いですが、何もしていないので謝る気はありませんよ?もちろん私の連れに謝る気があるのなら見逃して差し上げますが?】


「小僧、煽るのだけは上手うめえじゃねえか!」


【はぁ・・・これだから荒くれ者って・・・。】


おっと声に出てしまった。

慌てて口を押えたが遅かったようだ。

相手の方を見ると真っ赤になっている。

うーむ、とりあえず気の済むまで相手をしよう。


そうしないと納得しないだろう。


「中央から五歩距離を取るんだよ、アーサー!」


ジャスティンがそんな事を言って来た。

楽しんでいるんじゃないか?


「アーサーさん頑張るのですー!」


と、応援しているアリス達の方に向かって手を振る。


「坊主、なめるのもいい加減にしろよ!」


この程度の事で挑発になるのか・・・。

相手を見る。

うん、血管が切れそうだね。

ゆでだこのようだ。


ジャスティンに言われたので、線から五歩の距離をとる。

これで準備OKなのかなと思っていると、先程のギルド職員のお姉さんが訓練用の木剣を渡しに来てくれた。

済まなそうに囁いて来た。


『巻き込んでしまって申し訳ありませんがー、今ならまだ間に合いますよー?やめておいた方がー・・・。』


『そんなに強いんですか?あの人?』


『二つ名はありませんが八等級の冒険者で、素行に問題があるから七等級に上がれない人達です。』


ほう、『等級』ね。


『ちなみにジャスティン達は何等級でしたっけ?』


『オーガ殺しのジャスティン様ですか?第六等級になります。』


ジャスティン達より全然弱いじゃないか。

うーん、面倒臭いなあ。

地図を買ってから商業ギルドに行ってナナリーさんに癒してもらうつもりだったんだけどなぁ。


女性職員さんが宣誓を行う。


「それでは模擬試合を始めます。両者構えて下さい。」


そうは言われても剣道は習った事が無いので構えなんて知らないんだよね。

右手で木剣を持っているのだが両手をプラプラさせているだけだ。

侮っていると思われたのか、相手の人は更に真っ赤っかだ。


「始めて下さい!」


と、言われたのだが、ダフィーと呼ばれた冒険者は、これで走っているつもりなのだろうか?

大柄だからなのか足が遅すぎる。

面倒臭いなあ。

とっとと用件を済ませてナナリーさんに会いたいんだよね。


まあ、一つずつ片づけちゃいましょうか。


考えているとやっと射程距離に入ってきたダフィーが剣を振り上げる。

スキルの影響で俺にはスローモーションの様に見える。

木剣を持った右手を振り下ろしてくるので、そのまま左へ外側へ踏み込む。


そしてスキルの指示に従って横合いから木剣を巻き上げる。

ダフィーの木剣が宙を舞う。

開始した時の辺りまで木剣が飛んでいった。


ギルド員のお姉さんが宣言する。


「そ、そこまで!勝者アーサー!」


「「「うおおおおおー!」」」


冒険者達から歓声が上がる。


「ダフィーが何もさせてもらえないなんて、何もんだあの小僧。」


「マジかよ、八等級を瞬殺かよ。」


「小僧に負けるとはな。ダフィーも情けない。」


「キャー!アーサー様、素敵です!」


最後の声はラフィアだろう。


ジャスティン達の方を見るとラフィアが立ち上がって喜んでいる。

アンナはこんなもんでしょうとでも言っているのかな?

ジャスティンは驚いた顔をしている。


あれ?

そう言えば、ダンとアリスがいないぞ?

御花摘みにでも行ったのだろうか?


そうして対戦相手のダフィーの方を見ると何か様子が・・・。


「違う、俺の実力はこんなものじゃねえ!こんな小僧に負ける訳がねえ!」


とかなんとか言っている。


「小僧!今のはまぐれだ!もう一本勝負だ!」


あー、もう勘弁してよね。

そうすると訓練所から期待のこもった「ザワザワ」が大きくなって行く。

ダフィーが木剣を拾った。

しかし、相変わらずだが、その動作が鈍い。


ふ~ん、そうですか。

痛くないようにしたんだけどなぁ。

逆効果だったみたいだ。

今度は手を出してみよう。


「俺の商売道具はハンマーだからな。」


と、言ってハンマーを要求している。

他の係の人が木で作られた両手持ちの木製のハンマーを渡す。

ちょっと待って。

そのハンマーで殴られたら普通の人は死んじゃいませんか?


「小僧、ここからが本当の勝負だ!」


うーん、隙だらけな構えだ。

剣術と戦術スキルが何処に打ち込めば良いとか教えてくれるんだよね。

対モンスター戦の方が全然緊張感があるんだよなぁ。

よし、ちょっと強めに行こうか!


そして「始め!」の声があがる。


さっきの戦いで手加減された事にも気づいていないようなので、改めて自分の実力を分かってもらおうか。

さてと、今回はちょっと痛いかもね。


俺は素早くダフィーの左後方に移動する。

ダフィーは「消えやがった!」とか言っているけれどそんなに早く動いてないですよ?

まず両腿を木剣で軽めに叩く。


ビシッ!

バシッ!


乾いた良い音がする。


「痛てえ!」


とか言ってるけれど、まだまだですからねー?

振り向こうとしたダフィーさんの右後方に素早く移動して、木剣の腹でお尻を強めに叩く。


パシッ!


「ぐお!」


振り向こうとしているので背中になるであろう反対方向へ素早く移動する。


「見えねえ!卑怯だぞ!」


とか言ってるけど無視してヘルメットをかぶっている後頭部を剣の腹で叩く。


バシン!


「ぐは!」


両膝を突いたので素早く開始線の位置に戻る。


【実力差が分かって頂けたのなら、降参した方が良いですよ?】


と、言ってみるとダフィーが更に真っ赤になって「ふざけるな!」と言って襲い掛かって来た。


はぁ、仕方がない。

そのまま正面に移動して手加減をして木剣の腹で顔面を叩く。


「ぶぎょ!」


そう言ってダフィーは倒れた。

倒れたのを確認した俺は開始線に戻る。

立ち上がってくると思っていたのだが気絶しているようだった。

うーん、この程度じゃあエティンにも勝てないぞ?


そう思っていると宣言される。


「そこまで!勝者アーサー!」


「「「うおおおおお!」」」


「本気のダフィーに何もさせなかったぞ!」


「本当に何者だ?あの小僧!」


「途中すごく速くて見えなかったぞ。」


「さすがアーサー様ですわ!」


うん、最後のはラフィアだね。


ジャスティン達の方を見ると相変わらずダンとアリスがいない。

ダンさんや、戦士なら模擬戦ぐらい見ておけよな。

それにアリスはどうしたんだよ?

あれ?

そう言えばジャスティンだけが立ち上がって俺の方を見ているぞ?


ダフィーが頒布に乗せられて訓練場を去って行く。


さてと・・・これで開放された。

そう思っていると後ろに戦闘態勢になっている気配がある。

え?

これって新たなる挑戦者参上な雰囲気なんだけど!?


俺は嫌な予感がして、その方向へ振り返る。

此処まで読んで下さってありがとうございます。

おはようございます。

調子に乗っていたらこの時間でした。

次話 新しいギルドマスター(仮 でお会いしましょう。

それでは会社に行きます。

いってきます。

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