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嫉妬

いつも読んで下さり、誠にありがとうございます!

執筆終わりました。

楽しんで頂ければ幸いです!

時が動き出したように食堂にも活気が戻ったようだ。


リズはベッドの上で目を覚ましたので一緒に食堂に来ている。

何故か俺の方をチラチラと見て顔を赤くしている。

そう言えば何時から憑依されていたのだろうか?

今日はゲストが来る為にアセディアも食堂に来ている。


【お兄ちゃんー・・・サーモンー・・・。】


【はいよっ!アセディア!】


「ヘファさん・・・大トロを・・・。」


【あいよっ!すぐに握るね、ベス!】


と、握っていると入り口から声がかかる。


【こ、こんばんは。】


【いらっしゃい!】


「「「いらっしゃいませー!」」」


入り口を見ると銀行員の格好をしたレヴィアさんが立っていた。


【来たね、レヴィアさん。いらっしゃい!カウンターへどうぞ!】


「え!?」


名前を聞いてルイスが驚いたのだろう。

駆け寄って来る。


「レヴィアさんも噂を聞いて来て下さったんですか?」


【え、ええ、そんなところなのよ。】


ルイスが隣に座ると話が始まった。

その間に寿司を握る。


【ルイスさん、皆さんにも、後で大切なお話があるの。】


「・・・はい、分かりました。今はこの人の御寿司を味わって下さい。」


【え、ええ、そうさせてもらうわね。】


【はいよっ!おまたせ、たくさん食べて下さいね。レヴィアさん。】


カウンター越しに下駄にのせ、飾り付けた十貫の御寿司を差し出す。


【・・・も、もう怒っていないの?】


【もう怒ってないですよ。それにここでは、皆の前では本気で怒らないようにしてるんだ。】


【そうなのね、では・・・遠慮なく頂くわ。】


御寿司を受け取ってくれた。


【おう、食べてくれ!】


【それでこれは、どうやって食べるのかしら?】


「これはですね、そのおしぼりで手を拭いてですね・・・。」


ルイスの説明が一通り終わると納得したみたいだ。


【成程、では頂こうかしら。モグモグ・・・はぁっ、美味しいわね!私は、これからもこれを食べれるようになるのね?】


「他にも色々とあるから味わって下さいね、レヴィアさん。」


【ルイスさん達が羨ましいわ・・・毎日でなくともこんなに美味しい物を・・・嫉妬しちゃうわね。】


「ふふっ、自慢の夫なんです。」


【羨ましいわ。】


「ヘファさん!」


「ヘファ兄ちゃん。」


【どした?アリス、クー?】


「中トロが食べたいのです!」


「帆立が食べたいの!」


【分かったよ、すぐに握るね。】


二人が、ルイスの隣にいる、レヴィアさんを見上げていた


「「・・・。」」


【ど、どした、二人共?】


「「こんばんはー!」」


【はい、こんばんは。挨拶が出来るのね、偉いわね。】


そう、二人はレヴィアさんに挨拶をしたのだ。

偉いぞ、二人共!

思わず、心の中でガッツポーズをしてしまった。


「ヘファさん、このお姉ちゃんは誰なのですか?」


「ヘファ兄ちゃん、このお姉さんは誰なの?」


【このお姉ちゃんはなー・・・。アセディアお姉ちゃんの姉妹なんだよー。】


「え!?」


流石にルイスは驚いたようだ。

これで後で話があると言うのも何の事か気付いただろう。


「アセディアお姉ちゃんのお姉ちゃんなのですか?」


「アセディアお姉さんのお姉さんなの?」


【んー、レヴィアさん、どっちなの?】


【作り出された順番だと私の方が妹ね。】


「妹さんなのです?」


「妹さんなの?」


【そ、そうね。妹なのよー、お嬢ちゃん達。】


「アリスと同じなのです!」


【アリスちゃんって言うのねー、可愛い子ね。】


レヴィアさんがアリスの頭を撫でている。

するとクーも羨ましかったのかレヴィアさんに訴える。


「クーデリカも妹なの!」


【そ、そうなのね?貴女はクーデリカちゃんって言うのねー。】


そう言ってクーの頭も撫でている。

うんうん、うちの子は可愛いからね!

寿司を多めに握り終わると、新しい下駄に乗せて二人に渡す。

二人共満足すると御寿司をもって席に戻る。

・・・ウチの子達とはとけ込めそうだな。

成年組には後で話しておかないとね。


・・・何でだろうか?

さっきからリズの視線を感じるんだがね?

顔を向ける。

視線が合うと真っ赤になって視線を逸らす。


・・・何だろうか?

気になったのでレヴィアさんに囁く。


『レヴィアさん、何時からリズに憑依してたのさ?』


『え、ええと・・・女の約束なので私の口からは言えないの、ごめんなさいね。』


『情報の開示を求む!』


『契約だから駄目なの!』


『さっきからリズの視線を感じるんだぞ!』


『女の約束だから言えないの!』


『さっきからなんだよ、女の約束って?』


『どうしても知りたければ、リズちゃんに直接聞いて頂戴!』


ぐぬぬぬ・・・。

ま、まあいい。

今度話をして聞いてみよう。


【お料理、美味しいわね。お嬢ちゃん達は、これと同等の食事を毎日三食も食べれるのね・・・羨ましい。】


【毎日ではないよ?女将さんが作る事もあるし、今はトマス君がいるからね、今日は休みかな?】


【でも、羨ましいわ。】


食べ終わったレヴィアさんと話をしている。

下駄を下げて洗い物を積み重ねておく。


【まあ、俺が作る事が多くなって来たのは認めよう。】


「小僧!喋ってる暇があるなら厨房も掃除しておきな!」


【イェス!マム!】


「それと、そのお嬢ちゃんになんか飲み物を出してやりな。」


【はい、女将さん。】


「ありがとうございますね、女将さん。」


【レヴィアさんって、お酒は行けるのかな?】


「酔うと言う奴ね?体験はした事があるけれど、あまり気分の良い物ではないわね。」


【それなら、今日は話があるからまた今度だね。】


「ねえ、一つ聞きたいのだけれど、いいかしら?」


【答えられる事だったらね。】


そう言ってアイスティーをレヴィアさんの前に置く。


【ありがとう、それで、貴方はなんでそんなに嬉しそうなの?】


【ん?そりゃあ、俺の料理で皆が笑顔になるからだよ。】


【それだけなの?】


【そうだ、間違えないでほしいんだけれど、俺は料理も出来る「鍛冶師」なんだよ。】


【嘘よね?】


即答!?


【こらこら、本当の事だぞ?】


【だってこの街で一番と言われる料理屋の物より、断然美味しかったわよ?】


【それは嬉しい評価だね。でも、勇者でも料理人でもない、鍛冶師なんだよ。】


【鍛冶師ね・・・覚えておくわ。】


【そうだ、間違えないようにね?】


【ゴクリッ・・・ふう、この紅茶も美味しいわね。】


【お気に召しましたか、お嬢さん。お?】


「「「御馳走様でしたー!」」」


食事が終わると皆が挨拶をして部屋に戻って行く。

俺は相変わらず皿洗いです。

マジで皿洗いから解放される日は来るのだろうか?

・・・料理人じゃないんです。


グスン。


レヴィアさんはそのままカウンターに座って俺の事を見ている。

その顔は何故か微笑んでいた。

皿洗いを見ていて微笑む?

・・・楽しいのかね?


最後に階段に向かうルイスに声をかける。


【ルイス。ちょっと良いかな?】


「なあに、貴方?」


カウンターに近づいて来てくれた。


【お風呂を上がったら眠らないで一部屋に成年組を集めてもらいたいんだ。】


「レヴィアさんの件でお話があるのね?」


【そう、頼んだよ。】


「分かったわ。」


【それとレヴィアさんを一緒にお風呂へ。初めてらしいんだ。】


「ふふっ、分かったわ。」


皆を見送るとそれを見ていたレヴィアさんが話を続ける。


【肩の荷が下りて、毎日、美味しい料理を頂ける。それに、こんなに落ち着けたのは久しぶりだわ。】


【俺が頼んで知り合いが探ってたんだと思う。その知り合い達にもレヴィアさんの事を言っておかないとな。】


【擬態からバレた訳では無かったのね?】


【うん、決め手はベヘモドのロケットだったしね。】


【・・・本当に逝ってしまったのね。】


【俺が憎いかい?】


【いいえ、あのベヘモドは魔王の一部のような者だったから、もうあの子の暴力は見たくなかった。】


【そうか・・・『アリステリア様』かの者の魂が休まれますように・・・。】


【御祈りまで、感謝するわ、ヘファイストスさん。】


【俺からも聞きたい事があるんだよね。】


【応えられる範囲でなら何でも聞いて頂戴。】


【いや、質問は俺だけじゃなく親友にも聞かせる必要があるんだ。】


【親友?】


【ノモスってやつなんだけれど、俺の質問はそいつと一緒に聞きたい。】


【分かったわ、後日時間を取るわね。】


【お願いするよ。】


【ふう、気持ちが少し楽になったわ。】


【それは良かった。】


【御飯とお茶、ありがとう。】


【いえいえ・・・ついでに風呂に入ってみたら?】


【ふろ?入る?何かしら?】


【裸の付き合いも良い物だよ?】


【裸の付き合い?】


【そう、裸の付き合いだよ。】


ガヤガヤと声が聞こえて来た。

多分だが、今日は皆で風呂に入るのだろう。

皆が風呂の支度をして階段から降りてくるのが見えた。

ルイスが近付いて来て声をかけてくれる。


「皆には言っておいたわ。後でね、貴方。」


【頼んだよ、ルイス。】


「ねえ、今日も可愛がって下さるの?」


【ナナリーさんと約束してるんだ、でもルイス達も可愛がるよ。】


「ふふっ、皆の為に頑張ってね。」


【お、応。】


そしてルイスがレヴィアさんに言う。


「レヴィアさんも一緒に入りましょう。」


【ルイスさん、入るとは?】


「お風呂よ、気持ち良いんだから!」


【それは興味があるわね。】


そう言うとルイスはレヴィアさんを誘って皆の所へ行った。

数分すると女湯からレヴィアさんの悲鳴が聞こえて来た。

アセディアにも一緒になってやられたそうだ。

これは風呂から上がったルイスに聞いた。


レヴィアさん、南無。

ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価やブックマークな等々。

ありがとうございます!

皆様に感謝を!

それでは、次話 レヴィアとして!(仮 で、お会い致しましょう!

御疲れ様でした!

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