表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
267/315

クーデリカ、その二

いつも読んで下さり、誠にありがとうございます!

執筆が終わりましたので上げさせて頂きます。

お楽しみ頂ければ幸いです。

行く当てがないので市に戻って来てしまった。


「嬢ちゃん!」


「小父さん・・・。」


「貴族様に何をしたんだ!?兵隊が来たぞ?」


小父さんに貴族の事を話した。


「・・・そうか、未成年にそんな事をさせてるのか。」


「あの、お店の片隅で良いので座らせてもらっても良いですか?日差しが強くて・・・。」


「もちろんだ、遠慮なく座ってくれ。」


「ありがとうございます。」


「こんな事しか出来なくて悪いな、嬢ちゃん。」


「いえ、助かります。」


その日は何事もなく過ぎて行った。


小父さんにお店の片隅で眠れるようにお願いして今日はそこで眠る。

明日からどうしよう。

水袋も包んであった布も、あのゴタゴタで無くしてしまった。

せっかくロビンソン様から頂いたのに・・・。

それに御飯もどうしようかな。


明日は良い事がありますように、そう、豊穣の女神様に祈り眠りについた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


朝、日の出る前に目が覚めた私は辺りを散策する。


喉の乾いた私はココナッツを探す。

木登りをした事は無いが何とかしないと・・・。

お水が飲みたい。

ココナッツの実は中にジュースと呼ばれる飲める物が入っているらしい。

これはお父さんから習った事だ。


「お父さん、お母さん・・・。」


涙が出てくる。

でも、二人の宝物だから生きなければ!

砂浜に出てウロウロしていたら見つけた。

あれがココナッツの実だろう。


ただ問題がある。


砂浜が縄で区切られているのだ。

それに何か立札のようなものが立っている。

残念ながら私は帝国語が読めない。

しかも喋るのも片言だった。

こんな事ならもっと勉強をしておくべきだった。


それにまた、貴族様と争う事になったら嫌だな。


日が昇って来たけれど、こんなに早くから起きているだろうか?

それに、御話をすれば分けてもらえないだろうか?

入り口に回り、ドアをあの道具でノックする。


ゴン!ゴンッ!


「・・・。」


・・・やはり早すぎたのだろうか?


「・・・お待たせ致しました。どちら様でしょうか?」


ドアごしに返事があった!


「朝早くから済みません、私は砂漠の民のクーデリカと言います。」


「その砂漠の民のクーデリカ様が何用ですか?」


「迷惑なのを承知でお願いがあります。砂浜にあるココナッツの実を分けてはいただけませんか?」


「少々お待ち下さい。」


「・・・。」


ドアは開かなかった。

怒られちゃうかな?

そうなったらどうしようかな・・・。


ガチャ


「クーデリカちゃん、ココナッツの実が欲しいんだって?」


「あ、は、はい!一個でも良いので分けて頂けませんか?」


「昨日仕事が終わったところだが構わんよ。」


「あ、ありがとうございます!」


「どれ、怪我をしないようにわしが採ってやろう。」


「よ、よろしいのですか!?」


「ああ、怪我でもされたら旦那様から叱られてしまうからな。」


「ありがとうございます!」


「道具を取って来るから、先にココナッツの所に行っててくれるかな?」


「はい!」


分けてくれるだけでも嬉しいのに採ってもらえるなんて!

昨日の御祈りが効いたのかな?

豊穣の女神様ありがとうございます!

早速、木の所へ行って待つ事にした。


砂浜の縄の所で待っているとお爺さんが来てくれた。


「クーデリカちゃん、そんな遠くにいないで入っておいで。」


「よ、よろしいのですか?」


「ああ、わしが許可しているから入って来てもええんじゃよ。」


縄を潜りお爺さんの側に行く。


「あの、あの立て札はなんて書いてあるんですか?」


「ああ、変な奴らが入らないように「許可の無い者は進入禁止」と書いてあるんじゃよ。」


は、入らないで、良かった。


「じゃあ、採って来るかの。」


お爺さんは木にスルスルと登ると良さそうな実を取ってくれた。


「クーデリカちゃんの持てそうな数にしようかの。」


「ありがとうございます!」


お爺さんは三個の実を取ってくれた。

そして木を降りて来た。


「クーデリカちゃん、ココナッツは割れるのかな?」


「済みません、割るというのは?」


「お?初めてなのかね?」


「はい、初めてです!」


「先の尖った木の枝や棒に実を突き刺して繊維質の皮をひっぺがし穴を開けるんじゃよ。」


「ち、力が要りますね。」


「そうじゃな、まずはやってみるのが一番じゃよ。」


「分かりました!」


「怪我をしないように見ててやるでな、やってみい。」


「はい!尖った・・・木の枝・・・。」


見つけた!

さあ、やるぞー!

頑張るぞー!


ザシュッ!


ザシュ!


ベリベリベリッ!


「ふう、ふう・・・。」


ザシュ!


ザッシュ!


ベリベリベリ・・・!


・・・


「丸っこいのになりました!」


「そうじゃ、これは若い実じゃからジュースがいっぱい入っておるからな。」


「ゴクリッ・・・。」


「最後に穴を開けるんじゃよ。」


「はい!」


ガシュッ!


ガッ!


ガンッ!


「空きました!」


「穴が空いたのなら飲むとええ。」


「はい!・・・ぐびっ・・・ぐびっ・・・ぷはぁー!甘くて美味しいです!」


「そうじゃろう。後の二個は持って帰ると良い。」


「ありがとうございます!・・・あの、お爺さんのお名前は何と言うのですか?」


「わしは「ヨーゼフ」と言う者じゃよ。」


「ありがとうございます!ヨーゼフさん!」


「なに、人として放っておけぬでな。」


「・・・ありがとう・・・うっ・・・ございます・・・。」


「遥か東方の島国にはこういう言葉があるそうじゃ。「困ったときはお互い様」と言うらしいぞ。」


「困ったとき・・・。」


「・・・何かあったんじゃろう?」


「ううっ・・・うっ・・・。」


「何かあったらここに来るとええ。」


「ありがとう・・・ございます・・・。」


「そろそろ出来たかの?ちょっと待っておれ。」


ヨーゼフさんはそう言うと御屋敷に戻って行った。


「ぐびっ・・・ぐびっ・・・ぷはー!」


大事に飲もうと思っていたのだけれど、まだ飲み足りなかったの。

一つを飲み干してしまった。

とても美味しかったです。

ありがとう、ヨーゼフさん。


「お、飲んだかね。殻は置いて行きな、美味しかったかい?」


「とっても美味しかったです!」


「姉ちゃん達に作ってもらった物じゃ、持って行くとええ。」


「良い匂いがします・・・あの、えっと、まさか?」


「クーデリカちゃんの御飯じゃよ。」


「ええ!?これ以上は申し訳ありませんよ!」


「せっかく作ってもらったのに、持って行ってくれないと姉ちゃん達に文句を言われてしまうでな。」


ぐぅ~~~・・・。


「はうっ!」


っく、ちょうどなる事は無いじゃないの!


「はっはっは、お腹は正直じゃ。遠慮せずに持って行くと良い。」


「・・・。」


「どうした?クーデリカちゃん?」


「嬉しくて・・・私は・・・こんな、親切に、されて・・・お父さん!お母さん!」


「辛い事があったんじゃな・・・。」


「うわああぁぁん!あーーーーん!お父さん!お母さん!」


しばらく泣いていた。

お父さんとお母さんが亡くなったのに、今まで悲しむ暇も無かったのだ。


『私達の宝物・・・クーデリカ!生きなさい・・・私達の分まで・・・。』


お母さん!

お父さん!

私は生きてても良いの!?

辛い事がいっぱいだった。

でも、辛い事の後には嬉しい事もあるの!

二人の為に、私、頑張って生きる!


今まで・・・ありがとう!


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ヨーゼフさんと別れ、市に戻って来た。


「お嬢ちゃん、その荷物はどうしたんだ?」


「えへへ、ヨーゼフさんと言う方に頂いてしまいました。」


「ヨーゼフって言うと侯爵様の所か!よかったな、嬢ちゃん!」


「はい、御飯も頂いてしまって、これは晩御飯に・・・。」


「ほう、女。景気が良いではないか!」


「え!?」


「レ、レイモンド坊ちゃん!」


「探したぞ、女!」


「な、何の御用ですか?」


「この僕の、僕の大事な所に・・・良くもやってくれたではないか!」


「だが坊ちゃん、流石にやりすぎですぜ!?」


「貴様、僕に意見するんだな!貴様は営業停止にしてやる!」


「坊ちゃん!?横暴すぎる!そんな話は聞けねえぜ!」


「お前達、やれ!」


「・・・命令だ・・・やれ。」


一人だけ立派な兵士さんがいて命令すると他の兵士さんが小父様の店を壊し始める。


ガシャン!


バキバキ!


ぐしゃ!


四人の兵隊さん達が小父さんのお店を滅茶苦茶にして行く。


「やめろ!やめてくれっ!」


「やめてあげて!」


「うるせえ!」


バキッ!


小父さんが殴られた。


「くそっ!」


「懲りていないようだな、やってしまえ!」


「・・・御命令だ、やれ!」


ゴキッ!


バキッ!


「小父さん!」


「も、もう・・・やめてくれ・・・。」


「もうやめてあげて!」


「徹底的にやれ!」


「・・・命令だ。」


「お嬢ちゃん、景気が良いねぇ?貧民がそんなものもってさー!」


「それ、渡してくれねえかな?」


「い、嫌です!どうしてこんな酷い事をするんですか!?」


「俺達は命令に従っているだけなんですよー?」


「そう、命令されているから仕方がないねー?」


「そんな事していると神様が御怒りになりますよ!」


「あはは!神様ねぇ。」


「試しに祈ってみたらどうだよ?」


「御怒りになって見せて下さいよ!」


「どうした、どうしたぁ?」


「ほら、いただきましたぁ!」


御飯の包みを取られてしまった!


「返して!大切な、大事な物なの!」


「ぐへへへ、女ぁ、その顔が見たかったぞ!」


「・・・。」


「命令はまだかな?」


「・・・やれ、徹底的にだ!」


「「「了解っす!」」」


兵士の一人が包みを床に叩きつけた!

その包みを踏みつぶして行く!


ぐしゃ!


べしゃ!


「やめて!やめてよぉ!」


身体を入れて包みを庇う。

大切な物なの!

これだけは!


バキッ!


ドガッ!


「女!痛いだろう?さっさとどけ!」


「ど、どくものですか!」


「その強がりが何処まで持つのか試してやる!」


「やめてよぉ・・・!」


「泣いたって止めないぞ!」


「・・・お前達、止めろ!」


「「「・・・。」」」


「どうして止めるのだ!」


「帝国軍人としてのあるまじき行為!こんな少女にこんな事・・・もう我慢出来ん!」


「僕に逆らうのか!」


「お前達、帰るぞ!」


「「「へ~い。」」」


「お嬢さん、済まなかったね。」


「うっ・・・うっ・・・。」


「・・・済まなかった。」


そう言うとその軍人さんは去って行った。

部下の四人もその人に付いて行った。


「ぼ、僕だけを置いて行くな!」


貴族様も慌てるように去って行った。

残ったのは、怪我をした小父さんと壊されたお店、潰れて砂だらけになってしまった御飯の包み・・・。


「ヨーゼフさん、ごめんなさい・・・。」


「戸板に乗せて医者の所へ連れて行くぞ!」


「おう・・・。」


「すぐに連れてってやるからな。」


「お嬢ちゃんもついておいで。」


「いしゃとはなんですか?」


「医者って言ったら怪我を直してくれる人だ。」


「速く小父様を・・・連れてって上げて下さい。」


「お嬢ちゃんだって・・・。」


「私は大丈夫です。その代わり、小父さんの事をお願いします。」


「「「ああ、任せろ!」」」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「どうしてこんな酷い事をするのかな・・・。」


砂だらけの御飯の包みを拾い上げる。


「どうして・・・こんな酷い事が出来るのかな・・・。」


幸いな事にココナッツは無事だった。


「うっ・・・うっ・・・ごめんなさい、ヨーゼフさん、作ってくれたお姉さん達。」


「嬢ちゃん、そいつは食えないだろう。残念だが捨てるしかないぞ?」


「せっかく作ってくれたんですよ・・・私なんかの為に・・・作って・・・くれたんですよ。」


「だがな・・・。」


「小父さんだって、庇ってくれなければこんな事には・・・。」


「いや、アイツは正しい行いをしたんだ。」


「私があんな事をしなければよかったのでしょうか?」


「それは違う。嫌な事を強制されたんだろう?」


「私は、悪い事をしたのでしょうか?」


「でもな、それだと嬢ちゃんが傷ついてたんだ・・・。」


「それでも、私が我慢していればこんな事には!」


「いいか、嬢ちゃん。嬢ちゃんは悪い事なんかしてない、してないんだよ。だから泣かなくていいんだ。」


「それよりも、明日から気を付けな。」


「明日からですか?」


「そうだ、あの坊ちゃんはしつこいからな。」


「きっと、嫌がらせに来るぞ?」


「悪いが、俺達じゃあ、お嬢ちゃんを庇えない。」


「そうだ、早くここを離れた方が良い。」


「アテがないんです。」


「ならどうするんだい?」


「ここに置いてもらうしか・・・。」


「だが、俺達は何も出来ないぞ?」


「構いません、それで皆さんが酷い事をされなければ。」


「「「・・・。」」」


「・・・ここを片付けよう。」


「「「おう。」」」


皆が片付けを始める。

私があの人の意地悪を受ければこの人達は小父さんの様にはならないだろう。

我慢しよう。

もう他の人が傷つくのは嫌なの。

私が我慢すれば・・・。


だが、それは私が思うより過酷な物だった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


あの人は毎日時間になると現れる。


この人が飽きるまで耐えればいいんだ。

だがもう七の日が経つのにいまだにやって来る。

お父さん、お母さん。

私は生まれて来てはいけなかったのかな?

こんなに辛いの。

ごめんね。

耐えられるかな?


「お、良い度胸ではないか、まだここにいるとはな!」


「もう、止めて、下さ、い。」


「ふん!僕の気が済むまでやってやるぞ!」


「お願い、ですから、もう、やめて、下さい。」


「自分が何をやったのかを思い知るがよい!」


ガッ!


「あうっ!?」


蹴られた。

抵抗はしちゃ駄目。

体を丸めて抵抗しないようにする。

しばらくそれは続く。


「はぁ・・・はぁ・・・どうだ!思い知ったか!」


「・・・。」


「ふふふ、明日も来てやるからな!楽しみにしておけ!」


「・・・。」


そう言うとあの人は兵隊を伴っていなくなった。


「・・・お嬢ちゃん、大丈夫か?」


「・・・。」


「お嬢ちゃん・・・。」


頼みの綱であるココナッツの実は一昨日全部飲んでしまった。

喉が渇いた。

口が渇いてしまって声が出しにくい。

唾すら出ない。

ごめんね、お父さん、お母さん。


私、もう駄目かも・・・。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


次の日。


いつの間にか眠っていた。

身体を丸める。

時間になればあの人が来る。


・・・辛いよ。


お父さん。

最後に抱っこしてほしかったな。

お母さん。

お母さんの作った御飯が食べたかったな。


・・・そして私は心を閉ざした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ん?


この匂いはなあに?


【アリス、熱いからね、良く冷まして食べるんだよ?】


「はいなのですー!」


元気な声が聞こえた。

それよりも美味しそうな匂いなの。


「くん、くん、美味しそう・・・。」


その匂いの方へ足が向かう。


【うほっ!バター醤油最高!】


「はふはふ、美味しいのです!」


【ふふふ、アリスさん。お主も悪よのぅ。】


「ヘファさんこそなのです!」


【もう一個焼こう!】


「なのですー!」


ここに来てからは見た事の無い貴族様だ。


「ぐ~~~っ。」


駄目。

お腹を鳴らしては駄目!

でも生きたいという思いが、食べたいと・・・まだ死ねないと言っているようだった。

ああ、いいなぁ。

あんな美味しそうなものがあったのね。

視線が逸らせない。


【アリス、ちょっと待っててね。】


「はいなのです!」


貴族様がこっちに来る!

不味いの!

怒られてしまう!


【君、名前は何て言うのかな?】


「・・・。」


【そこの貴方、何かあったんですか?】


「よくある話ですよ、この娘。砂漠の民らしいんですが、その部族がテラサンの群れに襲われてですね。」


「そうなんだよ、その後に貴族と揉めちゃってさ。散々な目に・・・。」


【テラサンに貴族か・・・。】


その貴族様は周りに私の事を聞いているみたいだった。

また、失礼な事をしてしまったのだろうか?

また、辛い目に合うのだろうか?


【そんな事・・・貴方がたは見ていただけなんですか!?】


あれ?

殴られないの?


【じゃあ、責任を取ればいいんですね?】


「???」


「お、まだいやがったのか!」


「あっ!?」


「ん?なんだお前は!」


あう!

もう時間だったの!?

この人もあの貴族様に殴られたりしちゃうのかな・・・。


あれ?


前に・・・あれ?

もしかして守ってくれているの?


「援軍を呼んで来る。絶対にこやつを逃がすでないぞ!」


そう言うと意地悪貴族は市を出て行った。

守ってくれた貴族様は綺麗な金色の髪をした女の子の方へ戻って行った。

目で追っているとその女の子が近づいて来た。


「ねえねえ、アリスと一緒に来るのです!」


貴族の女の子がそんな事を言って来た。


「で、でも・・・。」


「ヘファさんなら大丈夫なのです!」


頭を下げる。

拝むように下げる。


「貴方様方に迷惑が掛かってしまいます。ケホケホッ。」


しまった、喉が渇いていたのでかすれ声だ。

失礼では無かっただろうか?


「ヘファさんなら大丈夫なのです!」


手を掴まれた。

そのまま立ち上がらせてくれる。


「それに、皆で食べるともっと美味しいのです!」


「え・・・?え・・・?」


「一緒に来るのです!」


「え?」


「一緒なのです!」


強引に連れていかれてしまった。


その後は皆さんも知っている通り、ヘファ兄ちゃんに保護されたの。

この人だったら・・・信頼出来る。

そう心から思える人に・・・。

天国にいる、お父さん、お母さん。

二人の宝物は新しく綺麗に磨いてくれる人が見つかったの!

この出会いに・・・感謝を。


「『アリステリア様』、素敵な出会いを下さって、ありがとうございます!」


【クー、行くよー?】


「はーい!ヘファ兄ちゃん!」

ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!

まずは、いつもの!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになります!

皆様方に感謝を!

クーデリカちゃんのお話、第二部です。

描写に苦手な方がいたら申し訳ありません。

それでは 次話 未定(仮 で、お会い致しましょう!

お疲れ様でした!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ