二人の関係
みなさんおはようございます。
執筆終わりましたので掲載いたします。
楽しみにして下さっている人、また初めての方よろしくお願いいたします。
評価、イイネ、ブックマークありがとうございます!
毎日見るのが楽しみです。
それではお楽しみください!
宿屋に帰って来た。
ルイスより先に馬車を降りる。
その手を取りゆっくりと馬車から降ろす。
御者さんに【ありがとう。】と言って宿の入り口に向かう。
扉を開け中に入る。
【ふぅ、暖かいねルイス。】
「ええ、暖かいわね。」
【ルイス、とにかくお疲れさまでした。】
「貴方もお疲れ様でした。」
と、言って二人で笑う。
「その調子だと二人共、口付けぐらいはしてきたんだろうね?」
そんな事を言いながら、女将さんが近寄って来る。
【ルイスがさせてくれないんですよ。】
「そ、そんな事は無いわよ!」
「痴話喧嘩は良いけども二人共何か言う事があるんじゃないかい?」
女将さんに言われた。
そうだったねとルイスの手を取り、二人で改めて。
「【ただいま、女将さん。】」
と、笑って言うと女将さんは嬉しそうに。
「お帰り、二人共。」
そう言って迎えてくれた。
時計を見ると二十二時に近かった。
皆は眠っている時間だろう。
部屋に帰ろうとするとルイスが「痛っ!」と言って屈みこんだので慌てて近づく。
【大丈夫、ルイス?】
「ええ、大丈夫。ちょっと踵が痛いの。」
慌ててハイヒールを脱がせルイスの踵を見る。
タイツに穴が開き、血が滲んでいた。
履きなれない靴を長時間履いていたので靴擦れをしていたのだろう。
よく我慢してたなと思ったが程度が心配だった。
【女将さんちょっとだけ、空き部屋を借りますね。】
「しっかり怪我を直してやるんだよ!」
そう言うと301と捺印された鍵を貸してくれた。
ルイスに近づき、お姫様抱っこすると急いで部屋に向かう。
そういえば三階は初めて入るなと思っていると、あちこちから男女の楽しんでいる声が聞こえて来た。
ああっ!
それで上がらせてもらえなかったのか!
そう顔を赤くして思っていた。
301号は何処だ?
と、見まわしていると同じく顔を赤くしたルイスが教えてくれた。
「右よ。」
と、短く言うので右に向かって歩いて行く。
すると301号が見えて来た。
良く知っていたなと思ったが、今は怪我の程度が心配だった。
鍵を開け中に入る。
中央にキングサイズのベッドがある立派な部屋だった。
とにかくルイスをベッドに座らせる。
シャンデリアはあるが魔道具なので明かりの付け方が分からない。
くそ、こんな事なら、しっかりと明かりの点け方を聞いておくんだった。
仕方が無いので窓からの月あかりで見える位置にルイスを運びベッドに座らせる。
ハイヒールを脱がせると怪我の程度が分かった。
【ルイス、こんなになるまで我慢する必要は無かったんだよ?】
「だって、せっかく貴方が作ってくれた物だったから脱ぎたくなかったのよ。」
直ぐにポーションを飲んで、と高品質の中級ポーションを取り出す。
「・・・頂くわね。」
そう言ってルイスがポーションを飲む。
飲んでいる姿に、不謹慎にも「艶っぽい。」と思ってしまった。
するとルイスが言って来る。
「流石ね。もう治ったみたい。痛くないわ。」
そう言ってくれたので安心する。
靴擦れの事は考えになかった。
これは俺の失態だ。
自惚れていた。
ルイスを美しく見せる事だけを考えた俺の失態だ。
【ごめん、ルイス・・・君が喜んでくれると思って怪我の事まで考えてなかった。】
「気にしないで、とても嬉しかったのよ。」
【・・・。】
「これまで、ドレスなんて着れると思わなかったわ。しかもオーダーメイドで貴方の手作り。今までで一番嬉しい事なの!」
【でも怪我をさせてしまった、俺は自分が許せない。】
「なら・・・私が許してあげるわ。」
そう言って唇にキスをして来た。
【ルイス!?】
「こういう時は黙って受け入れて頂戴。」
【・・・分かった。】
そしてもう一度キスをする。
唇をくっつけるだけのキスだったがルイスの唇ってこんなに柔らかかったんだ。
「はい、御褒美はお終いです。」
そう言われてルイスが離れた。
駄目だ、ルイスが欲しい。
俺のマイサンが反応してしまっている。
これ以上ないぐらいに、今までで一番大きくなっているのではないだろうか?
我慢が出来ず、そのままルイスを押し倒す。
「え!?」
【ルイス・・・良いかい?】
「・・・うん。」
ルイスが許してくれた!
あまりの嬉しさに心が躍る!
ルイスの胸に優しく触る。
「んっ!」
ルイスから艶のある声が上がる。
そして手を動かそうとした所でドアが開き何人か部屋の中に倒れ込んで来た。
ドサドサドサ・・・
アリス、リズ、ベス、マオと女将さんまで倒れ込んできた。
【ちょ!女将さんまで!?】
そんな事を気にせず女将さんが言って来る。
「小僧!そこは最後までするのがお約束だろう!」
とか言っている。
貴女方のせいでその最後までが出来なかったんですがね?
【で、他の四人はどうしたのかな?この時間だと眠っている時間だよね?】
五人の目の前に立つ。
ゴゴゴゴ・・・
あ、女将さんが逃げた!
最初にリズが口を開けた。
「だってルイス姉に取られるのが嫌だったんだもん!」
取られるってなんだい?
ベスが続く。
「気になるのは当然です・・・。」
そうか、盗み見するぐらい気になったのかな?
更にマオが言って来る。
「こ、今後の為に・・・。」
今後ってなんだよ?
君には早すぎるだろう?
アリスから潰れそうな声が聞こえる。
「重いのですー・・・。」
アリス君、一番下だしね。
【君達、明日のお昼御飯抜きの刑ね。】
「「「そんなー!」」」
【後、これからはこの階には絶対に入っちゃだめだよ?分かったら返事!】
「「「はーい!」」
【では部屋に戻って寝なさい!】
「「「分っかりましたー!」」」
そう言って全員走って部屋に戻って行った。
扉を閉めルイスの方を見る。
ルイスが真っ赤な顔をしてベッドに座っている。
近付いて隣に座る。
【ルイス、続きをして良いかい?】
そう聞いてからチラッとルイスを見る。
返事はこうだった。
「アンタには相手を思いやる気持ちと言う物が無いのかしら!」
パシーン!
頬を叩かれた。
だって仕方ないじゃない?
やる気満々だったんだよ?
ルイスは起き上がると足早に部屋を出て行ってしまった。
残されたハイヒールに問う。
【俺はどうしたら良かったんだ?】
ハイヒール先生からは返事は無かった。
残されたハイヒールをバックパックにしまい部屋を出る。
もう少しでルイスと・・・くそう・・・。
俺は悲しみに暮れ一階へ向かう。
鍵を返しに行くと女将さんは出てこなかった。
くそう、文句の一つでも言ってやりたがったが出て来ないなら仕方がない。
301と書かれた鍵をカウンターの上に置いておく。
部屋に帰るとアリスはもう寝ていた。
くぅ、この金髪の小悪魔め!
「ヘファさんは・・・えっちなのれす。」
何か寝言を言ったな。
アリスの寝顔を見ていると怒りが収まってきた。
まだ次のチャンスがあるさ!
そう自分に言い聞かせて着替えてから眠りにつくのだった。
此処まで読んで下さりありがとうございます。
これからもヘファイストスの冒険?をお楽しみください。
次話 朝の日課と女の子(仮 でお会いしましょう。
それでは出勤いたします。
行って来ます!




