実って来たよ!
いつも読んで下さり、ありがとうございます。
執筆が終わったので上げさせて頂きます。
お楽しみ頂ければ幸いです。
まずはディアナにシューズを履いてもらう。
履き終わるとディアナはシューズの履き心地を試しているようだ。
「ぴったりだぜ、兄貴。この靴下という物と靴は良いな。布の靴だと走る時は痛かったんだけど、コイツにはそれが無い。安心して走れるぜ!」
「ふむ、羨ましいな主君。私にも作ってくれるのだろう?」
【もちろんですよ、すぐに作りますね。ディアナさん、靴は消耗品ですから靴底がすり減って来たら交換時ですよ。】
「分かったぜ、兄貴。」
ディアナに替えのウェアとシューズを渡す。
そしてクレアのトレーニングウェアも下着と一緒に渡す。
もちろんシューズもだ。
ディアナとクレアはそれを嬉しそうに眺めてくれていた。
大風のせいでどこにも出かけられない。
天候ばかりはどうしようもない。
練兵場でディアナとクレアと鍛錬している。
昼御飯にはまだ時間があった為だ。
【で、クレアさんって武器は何を使っていたのかな?】
「サイスとロングソードだね。」
【サイスってあのサイス?】
「そうだとも、あの破壊力は魅力的だよ?」
【それは分かりますが、速度とスタミナはどうしていたんですか?】
「速度は両腕に付けていて、足鎧にも着けていたんだよ。」
【と、言う事は合計で三十ですか?】
「三十?」
【いえ、こちらの話です。】
そうだよ。
鑑定していなければ実際の数値は見れないじゃないか。
だがサイスならば速度は五十はないと最速では振るえないのではないだろうか?
ゲーム知識だが・・・。
「これでも『討滅のクレア』と言う二つ名が付いていたのだよ。」
【討滅ですか、戦い方に興味がありますね。どのように戦っていたのですか?】
「ふむ、それは・・・見せた方が分かるかな?上手く見せられると良いのだがね。」
クレアさんが訓練用の武器が置いてあるところに向かう。
木のサイスってあるのかな?
「うーん、無いね。これは困った、主君に良い所を見せられないではないか。」
【俺もサイスは持っていないんですよね。】
「ふむ、無い物は仕方がない。では、ロングソードで試そうか。」
【クレアさん、その前に着替えて来てもらえませんか?】
「ああ、そうだったね。」
そう言うとなぜか俺の方に寄って来る。
【クレアさん、どうしました?】
「主君、着替えるのを手伝っては貰えないか?」
【喜んで!】
わーぉ!
こんな所でイベント発生!
「・・・兄貴よ、御褒美を楽しみにしているぜ?」
ディアナから口止め料の催促がっ!
【分かっておりますよ、期待していなさい!】
「アタイはちょっと走って来るよ。約束守ってくれよな!」
そう言うとディアナは走りに行ったようだ。
「では行こうか、主君。」
【おっす!】
クレアが左手に絡んで来る。
良い所が当たりますな!
更衣室に着く。
もちろん入るのは女性用。
幸いにも誰もいなかったようだ。
「さあ、どうやって着れば良いのかな?」
【まずは裸になって頂ければ。】
「主君、良いのだな?」
【もちろんです、クレアさんが嫌でなければですがね。】
そう答えるとクレアが服を脱ぎだし裸になる。
「綺麗ですね・・・。」
素っ裸になったクレアを見た感想がそれだった。
だって本当に綺麗なんだもの。
惚けて見ているとさすがに恥ずかしかったのか照れながら言って来る。
「主君、さすがにマジマジとみられると恥ずかしいね。それでどうするのかな?」
【まずはスポーツタイプの下着を着て頂きます。えっと、これがそうですね。】
「ふむ、では着けてみるかな。」
【まずはパンティーを履いて下さい。】
「ふむ、これの事かな?」
【いえ、こちらのですね、簡素な意匠の奴ですね。】
「ふむ、着け方はどうするのだね?」
【えっと、こちらを正面にしてこの穴にそれぞれの足を通すんです。】
「ふむ、では通すぞ?」
【いつでもどうぞ!】
ちらりと見えた、彼女の大切な所は綺麗だった。
【・・・ちゃんと治っているのですね。良かった。】
「そうだ、これで主君とまぐわう事が出来るだろう?」
【そうですね。ああ、でも本当に体力が戻ってからですよ?】
「むぅ、つれないのだな、主君よ。」
【貴女が心配なだけですよ。】
本当に治っていてよかった。
「むう、お預けか・・・だが、主君よ、襲いたくなったらいつでも言ってくれ。」
【こ、考慮しますね。】
「それで上の方はどうするのかな?」
【ブラジャーという物を付けて頂きます。こちらですね。】
「ふむ、これだな?」
【そうです、ここに頭を通してシャツのように着るのですよ。】
「成程、それではやってみよう。」
ああ、素晴らしき眺めが!
おっぱいってプルンプルンするんですよ!
【クレアさん、ちょっと触りますよ?】
「その気になってくれたのかな?」
【いえ、胸の位置を調整するんですよ。】
「それだけなのか?誠に残念だ。」
【こうですね、脇の下から肉を胸に持って来るようにですね・・・。】
柔らけーなぁ。
【これで完成です。】
「おお、主君。見たまえ、これで動いても少しは大丈夫だろうか?」
【ええ、その上にこのウェアを着るのですよ。】
「そうなのだな、早速着てみよう。」
【着方は先程のように、ボトムスから着けましょう。】
「ぼとむす?」
【下半身に履く、その長ズボンの事です。】
「ふむふむ、これに足を通せばよいのだな?」
【そうです、一応シルクの伸縮性はありますが、ある程度なので破らない様に気を付けて下さいね。】
「ふむ、主君よ。これでは体の線がそのまま出てしまうのではないか?」
【ええ、健康的でしょう?】
「・・・へそも出るな。」
【イイでしょう?】
「主君が喜ぶのならばそれは良いのだが・・・。」
Tシャツを着せ、その上からタンクトップのようなトップスを付けたら出来上がり。
【クレアさん、どうですか?】
「うん、良いね。胸も揺れにくいし・・・皆はこんなにも良い物を付けていたのか。」
【皆と言っても、セリスとディアナ、それに貴女だけですよ?】
「ふふ、嬉しいぞ、主君。これは大切にしなければな。」
【破れてしまったら声をかけて下さいね。】
「分かったぞ、主君。」
【では着替えは、こちらの皮袋に入れて下さい。】
「分かった。」
今まで着ていたシャツと半ズボンをその中に入れる。
【新しい着替えなどは預かっておきますね。】
「お願いしよう。」
【では、行きましょうか。】
「楽しみでもあり不安でもあるね。」
【それこそ、他人の目など気にしなければ良いのですよ。】
「そうだな、では行こうか、主君。」
【行きましょう。】
うっへっへ
お尻がプリンプリンしておりますな!
「主君、見たいのならば先程裸になった時に見れば良かったのではないかね?」
【そ、そうだった!】
「ふふ、残念だな。しばらくは見れないかもしれないぞ?」
【っぐ、そ、その時が来たら遠慮なく見させて頂きましょう!】
「ふふ、主君はすけべなのだな。だが心地良いな、惚れた男にそう言ってもらえるのはな。」
ディアナはっと・・・まだ帰って来ていないのだろうか?
【ふふ、主君。相手をしてもらえるかな?】
「武器はロングソードで良いですか?」
【構わぬよ。】
壁際の訓練用の武器が置いてあるところに行きロングソードの木剣を二本とって来る。
クレアさんに近づくと片方の剣を渡す。
受け取ると、重さと長さを確かめるように素振りをしている。
【クレアさん、どうですか?】
「うん、筋力は足りているようだ。これなら勘を取り戻せば行けると思う。」
その感を取り戻すのがどれだけ大変なのか、分かっているうえで言っているのだろう。
クレアさんの表情はすぐれない。
【運動がてら、クレアさんも朝の鍛錬に来ませんか?】
「それはありがたい申し出だ。六時からだったかな?」
【そうです、無理の無いように行っていますので是非。】
「うん、参加しよう。それでは、主君。そろそろ良いかな?」
【はい、来て下さい。】
構えを取る。
さて、この人のスキルはどうなっているのかな?
楽しみだ。
スキルは何もしないと下がる、と言った事は無いのでどのぐらいの引き出しを空けられるか楽しみだ。
「ハッ!」
カンッ!
「トオッ!」
カン!
剣術自体は五十過ぎと言った感じか?
「ヤァ!」
カンッ!
ふむ、身体は覚えていると言った所かな?
「ダブル・アタック!」
カンカンッ!
【ほう、剣術スキルが使えるのですね。】
「そうだぞ、主君。少しでも格好良い所を見せねばな!」
【大体は分かりましたよ。】
「何が分かったと言うのかな?」
【クレアさんのスキルがどの程度かですね。】
「ほう、ならば鍛錬の余地はあるかな?」
【はい、騎士としての貴女を俺が育てて差し上げましょう。】
「ふふ、主君、直々とは嬉しいぞ!」
【まずは、素振りで基礎と感を取り戻しましょう。それが終われば少なくとも剣術は六十には届くでしょう。】
「うむ、主君が鍛えてくれたまえ。」
【では、やりましょうか。】
「行くぞ、主君!」
カコッ!
カンッ!
「ふむ・・・これはどうしたものかな。」
【どうしましたか?】
「主君、正直に言おう。済まないが実戦をやらせてもらえぬだろうか?」
【実戦ですか?】
「うむ、感を取り戻すにはそれが一番だ。」
【うーん、許可を出したくないんですよね。】
「主君、戦いをさせてくれないかな?」
【帝国だと近場にいるのは、ジャイアント・スコーピオンぐらいですしね。まあ、毒に気を付ければ・・・。】
「いや、もっと手応えのある敵が欲しい。」
手ごたえ・・・オーカムに戻ったらエティン先生を相手に出来るだろうが、大丈夫かな?
【・・・エティンでよろしいですか?】
「ああ、ちょうど良い相手だ。そこに連れて行ってほしい。」
【クレアさん、条件があります。】
「何かな?」
【俺の作った鎧を付けた状態でならば・・・許可しましょう。】
「構わないよ。」
【では、しばらくは素振りですね。ちょうど良いので大風が通り過ぎたら武具を作りますよ。】
「うん、いいね。使い勝手はどうだろうかと心配しているのだよ。感謝する、主君。」
【では、素振りを続けて下さい。】
「分かった、主君。」
ちょうど、ディアナが戻って来たようだ。
「ふう、兄貴、クレアさん、戻ったぜ。」
【お帰り、ディアナさん。】
「お帰り、ディアナ。」
「兄貴、見てくれよ。自慢だった筋肉が柔らかくなって来たぜ?」
【中間筋が出来てきたようですね。このまま行きましょう。】
「うっす、やるぜぇ!」
【タオルです、それと飲み物ですね。身体を冷やさないようにして下さい。】
「分かっているさ。」
ディアナは受け取ると元気良く返事をする。
「グビッ・・・グィ・・・っぷっはー。美味え!」
【では、クレアさんは素振りを、ディアナさん、組手をしましょうか。】
「ウッス!感を取り戻せると良いな。」
少し移動する。
クレアさんの素振りを邪魔したくなかったからだ。
【ディアナさん、三分です。いつでもどうぞ。】
「いくぜ、兄貴!」
ダッ!
む、踏み込みが早い!
「セィ!」
その左の牽制を右手で受け流す。
一歩進み、空いている右ボディに左を打ち込む。
【フッ!】
ドゴッ!
ディアナにガードされる。
「そいつは夢に出てくるようになったよ、兄貴!」
【ボディーブローの有用さに目覚めましたか?】
「へへっ!」
ディアナのジャブが降って来る。
二、いや三連打か!
パン、パパン!
そのジャブを左手で受け流しつつ右のボディを打ち込む。
【ッシ!】
その攻撃は左手でガードされる。
身長差から言ってディアナの顔には当たらないのでボディで崩す必要がある。
変則的に打ち込む。
「フッ!」
ディアナの攻撃が飛んで来る。
これは右が来るな。
「ッフ!」
予想通りの右のショートフック。
左で抑えるとディアナは一歩後退する。
むう、ディアナの間合いにされてしまった。
「いくぜっ!」
ボシュッ!
右が飛んで来た。
その右をいなし、距離を縮める。
一歩だが懐に入りレバーブローを打ち込む。
ズドン!
「っく!」
そこからの右ローキック。
【ハッ!】
ズドン!
左足で防御される。
そして反撃が来る。
「ッシ!」
ディアナの右ミドルキック。
左手を下げ防御する。
受け流すか迷ったが次の攻撃に対応する為だ。
ディアナの追撃が来るが先程のキックで体勢を崩しているので受けざるを得ない。
ドガッ!
ガードした、次は?
左か!
「ッシ!」
【うん、良いコンビネーションですね。】
「身体が言う事を聞く、これも鍛錬の成果なのかな?」
【実を結んで来ていますね。】
「ハッハァ!楽しいぜ兄貴よ!」
この、バトル・ジャンキーめ!
ディアナは左足を戻すと同時に左足を下げる。
また、ディアナの間合いにされてしまった。
間合いの調整が格段に上手くなっている。
「ッシ!」
左ジャブ三連打!
そのジャブを頭を振ってかわすと左足を踏み出し自分の間合いにする。
それと同時に左のレバーブロー。
ズンッ!
「ック!」
直撃したようだ。
さらに追い打ちをかける。
変則の右スマッシュをボディへ。
ドスッ!
「ぐおっ!?」
そしてコンビネーションの左ローキック。
バチィ!
「っくぉ!」
そこに苦し紛れの膝蹴りが飛んで来た。
バックステップでそれをかわす。
「さすがに簡単には当たらねえか!」
【連携を意識しましょう。】
「分かった!」
ディアナの間合いに再度踏み込む。
それを待ってましたとばかりに左のジャブ三連打。
パッパッパン!
右腕で払うと空いたボディーに追撃をかける。
ドスッ!
「くあっ!」
【まだまだ行きますよ!】
「もちろんだぜ!」
今度は俺のジャブ、三、四、五連打!
パパパパパン!
「っく、牽制なのに、速くて重い!?」
五連打めで踏み込みざま、右のボディーブロー!
ドスッ!
「っく!」
そして左のローキック。
バチィ!
「っく、」
【・・・ディアナさん、三分経ちましたよ。休憩です。】
「ふぅ、あざっす!」
【どう致しまして。】
「ほほー、ディアナ殿もやるではないか。しかし、主君は何でも出来るのだな。」
「あったんねー、くっそ!次こそは!」
【ディアナさん、牽制を有効的に使うのですよ。】
「んー、例えばどんな感じなんだい?」
【俺より身長が高いのですから牽制の後によけにくい下段蹴りを加えるようにしましょう。】
「下段蹴りかぁ・・・よっし、やってみるよ。」
【それと、間合いの管理は出来ているようですね。そこはとても良い点です。】
「ふむふむ。」
【後は強打をいつでも打てるように、土台となる下半身の訓練もしましょうか。】
「ウッス!」
【長距離走が終わった後に一工程増やしましょう。】
「今度はどんな事をするんだい?」
【スクワットと呼ばれるものです。毎回十分を目安にやりましょうか。】
「すくわっと?」
【実際にやってみましょうか。】
「お願いします!」
【肩幅に足を広げ、腰を落とします。この時、膝が直角になるように。両腕は前に出すようにします。元の姿勢に、これを繰り返します。】
「簡単で助かるね。」
【ディアナさん、地味な運動の方が効きますよ?】
「ちょっとやってみるぜ!」
そう言うとディアナが準備する。
準備の出来た所で声をかける。
【それでは・・・始め!】
パンッ!
「ウッス!」
ディアナはスクワットを行う。
【もう一つも十分間行いましょう。足を肩幅に広げるのは同じです。そこから踵を上げて爪先で体を支えます。】
「主君、私もやった方が良いかな?」
【クレアさんも出来ればお願いします。】
「任せたまえ、こなして見せよう。」
クレアさんはそう言うとディアナの隣に来てスクワットを始める。
「兄貴の言う通りだ、これ地味に来るぜ・・・。」
「うん、良い感じで下半身を鍛えられそうだね。」
【まだ、五分も経っていませんよ?】
「本当かよ!?」
「ふむ、きついが頑張ろうではないか、ディアナ殿!」
「オッス!」
終わったら昼御飯の時間かな。
二人はその鍛錬を終えた。
かなりきつかったようだ。
二人とも、まだまだこれからですからね。
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!
まずは、いつものから!
評価、イイネ、ブックマーク等々。
大変励みになっております!
皆様に感謝を!
母親が入院したのは前回述べた通りですが、会社から帰って来る。
御飯を食べて掃除に洗濯をする。
洗濯機など触った事がありませんでした。
親の脛を齧っていたんだなと改めて思う今日この頃。
さて、そろそろ第三幕に蹴りが付きそうです。
執筆も頑張りますのでこれからもよろしくお願い致します。
それでは 次話 (未定) で、お会い致しましょう!
お休みなさいませ。