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しばしの休息

いつも読んで頂き、誠にありがとうございます!

執筆終わりました。

楽しんで頂ければ幸いです。

リズとマオを連れて魚を取りに来た。


カーボンとまでは言わないけど、竹の釣り竿でもあれば良いのだがね。

こりゃあ素潜りだな。

貝とかを拾う事にしよう。

そう言えば・・・


【リズとマオって泳げるの?】


「潜るだけなら出来るわ!」


「顔を出しながらなら、かき泳ぎですね!」


【かき泳ぎ?】


「こうするんですよ。」


バシャバシャ!


ああ、犬かきか。


「リズは潜って目をあけられるのかな?」


「目をあけてないと見えないじゃない。」


【おお、じゃあせっかくだし泳げるようになろうか!】


「せ、せっかくだからなってあげるわ、お兄さんには泳ぎを教える事をお願いするわ!」


「ヘファさん、私もお願いするです!」


【よし、まずはー・・・。】


ぷかーっと浮かせるところから。

これは二人ともすぐにクリアした。

そしてその状態で一人ずつ教える。

腰を持ち浮かせながら手を回すように動かす。

バタ足も忘れない。

所謂クロールだ。


【そう、手を伸ばして回すよりもかく事を頭に入れてね。】


「う、うん。」


【そうしたら息継ぎだ。上半身と顔を半分ぐらい水面から出す感じで。】


「はい!」


【息を吸う時は大きく上を見るようにするんだ。無理に大きく吸おうとしては駄目だよ?】


「はーい。」


バシャバシャ


手で支えるようにして浮かせると前方に動き出す。

お?

出来てるんじゃないかな?


【リズ、手を放しますよ。」


「はい!」


バシャバシャ


【息継ぎの時は上を見るようにして構いません。】


「はい。」


【泳げてるよ、リズ!】


「うん!」


【足を付こうか。】


「はーい!」


【耳とか鼻から水は入らなかったかい?】


「大丈夫だったわ。」


【リズは泳げるようになるのが早いね。】


頭を撫でる。

そうだ、リズの髪の毛は緑色だったんだ。

・・・こんな事にも驚く程に皆を放っておいたのか。


「ふふ、そうでしょう?」


【遠くに行かないようにして泳いでいてくれるかな?次は、マオ行ってみようか。】


「はいです!」


同じく水に浮かせる事から・・・ん?


【マオ、水が怖いかい?】


「ん、ちょっと怖いです。」


【水に潜れる?】


「こうですか?」


一緒に潜って変顔をしてみる。


「ぶふぉっ!?」


ザパッ!


「ゲッホゲッホ!ヘファさん、今のは酷いです!」


【あはは、どう?まだ怖いかな?】


「す、少しです。少しだけ怖くなくなりました。」


【よし、じゃあもう一回浮いてみよう。】


「はい!」


【リズは遠くに行っちゃ駄目だよー。】


「はーい!」


【どうですか、マオ。怖いですか?】


「大丈夫みたいです!」


【泳いでいるリズを見て下さい。どうですか?】


「楽しそうです!」


【ええ、あのように泳げると気持ちが良いのですよ。頑張りましょう!】


「はい!」


【それでは、手の動きからやってみましょう。】


同じようにマオの腰に手を当てると浮かせる。


【マオ、同じようにやってみて下さい。】


「はい!」


【足も使ってみてね。】


バシャバシャ!


【少し足の動きが大きいかな?】


「はい!」


【息継ぎは空を見るようにー・・・。】


「はい!」


【進ませますよー。】


バシャバシャ


マオも問題なく泳げるようになった。

終いには二人でどちらが早く泳げるかを競争していた。


【はい、二人とも、もどってねー。】


「「はい!」」


バシャバシャ


「ふう、気持ち良いわね!」


「気持ち良いです!」


【うん、後は応用だからね。それと、慌てちゃ駄目だよ?】


「「はい!」」


【もう一つ覚えようか、「平泳ぎ」って言うんだけれど体の浮くのはさっきと同じでね。】


「「うんうん。」」


【見ててね。こうやって足でかいて、手を水平にかく。これは慣れると顔を上げたまま泳ぐ事が出来るんだよ。】


「こんな感じかしら?」


【お、リズ。出来てる出来てるよ。】


「こうですかね?」


【マオも出来てるな。二人は覚えるのが早いね。】


「そ、そうでもないわよ。お兄さんの教え方が上手だったんじゃないかしら?」


「ヘファさんの教え方が良かったんですね、ありがとうございます!」


【これで、ある程度は自由に泳げるから少し深い所に行ってみようか。】


「「はい!」」


念の為ボートを借りて少し沖合に出してみる。

波はそんなに高くないから大丈夫かな。


【ここで潜って魚とかエビを取ります!】


「「おおー!」」


【じゃあ、これを持ってね。】


作って使ってなかった鉄のスピアを二本取り出す。


【下を見ながら魚とかエビをこれで突いてみるんだ。武器だから扱いには注意ね。】


「「はい!」」


【じゃあやってみよう!】


「「おーっ!」」


なんだかんだ言って狩りをしていた二人はあまり警戒していない魚とロブスターを取って来てしまった。

晩御飯は豪華になりそうだね。


しばらく素潜り漁を楽しむと晩御飯の時間になっているとルイスが呼びに来た。

夕方でも暗くないから分からなかった。


晩御飯は当然!


【魚尽くしです。鮪の丼は各人に一つずつあるので好みで醤油と山葵を付けて食べるように。料理は、まだまだいっぱいあるからね!】


「「「はい!」」」


【クーデリカとクレアさんは良く噛んで食べるようにね!出来るなら焼いてある物を食べて下さい!】


「「はい!」」


「では、いただきます!」


「「「いただきます!」」」


「兄貴よ、これ、良いのかい?普通のに見えるんだけれど?」


「旦那様?」


【二人は今日は頑張りましたからね。特別です。この後も鍛錬ですよ?】


「セリス!」


「ディアナ!」


ガシッ!



「ねえ、マオ。あの二人怪しいわよね?」


「リズ姉、何が怪しいのですか?」


「何がって訳じゃないんだけれど・・・。」


「リズ姉、食べないと無くなりますよ!」


「そ、そうね!この白身の御魚美味しいわね!」


「今日獲ったやつですね。このエビも美味しいですよ!」


「うん、自分で獲ったからかしら、美味しく感じるわ。」


「そうですね、リズ姉。」



「今日も美味しいですね。」


「サーラさん、こちらの魚をどうぞー。」


「ナナリーさんは配膳してばかりではないですか?」


「ふふ、好きなんですよー。」


「ま、まあ、いただきますけどね!」


「サーラ、そこは手伝いますやろー!」


「モグモグ、そうなんですか!?」



「どうかしら、食べれそう?」


「よ、良く噛みますね。」


「うん、それでね。クーデリカちゃんとクレアさんにはお話があるの。後でちょっと良いかしら?」


「・・・はい。」


「クーデリカ嬢、その話は決して我らを見捨てたりするような話ではないぞ?」


「そ、そうなんですか!」


「我が主君に限りそのような話はしない。逆の話だろう。」


「逆?」


「そうだ、正式に君と私を庇護してくれるという話であろう?なあ、ルイス殿?」


「そうなると思うわ。私達は王国民だから。付いて来てくれるかな?って言う確認だと思うの。」


「付いて行きます、付いて行きます!」


「不安にさせてしまったかしら?」


「・・・す、少し。」


「なら安心して御飯が食べられるね、クーデリカ嬢。」


「はい!」



「アリス・・・ぶどうジュースを・・・もらって・・・くれるかしら・・・?」


「アリスも飲むのです!ヘファさーん!ぶどうジュースが欲しいのです!」


【アリス、ワインと間違えちゃ駄目だぞ!】


「分かっているのです!」


アリスが樽から注ぐ。

樽・・・。

樽!?


「ベスちゃん、お待たせなのです!」


「アリス・・・匂いが・・・違うけれど・・・?」


「・・・ちょっと待つのです!」


「・・・。」


ペロッ


「ちょっと苦いのです!」


「それ・・・葡萄酒ね・・・。」


気付いてくれたか。


良かった。



「良いじゃないか、坊主。」


【でしょう、師匠。】


「美しい女子達、そして晴れた夜空に浮かぶ月、美味い肴、そして酒。これ以上の贅沢はあるまいよ?」


【そう言って頂けると、ありがたいですね。】


「明日帰るのじゃな。」


【ええ、出来ればもう少し遊ばせてあげたいのですが。】


「ふむ、まあ、次の機会を作ればええんじゃ。」


【そうですね、必ず作ります。】


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


食事後。


クーデリカとクレアさんを呼び出して話をする。


【じゃあ、クーデリカとクレアさんは付いて来るって事で良いのかな?】


「構わないよ、主君。この身は貴方とともに。」


「か、構いません。よろしくお願い致します!」


【そっか、じゃあ、これからもよろしくね。】


「かしこまりました、我が主君。」


そう言うとクレアさんは跪いた。

クーデリカは真剣な面持ちで俺を見ている。


【うん、二人とも、ようこそ!】


これで、新たに二人加わった。

守る対象が増えた。


気合を入れないとね!


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


片付けを済ませると、鍛錬開始。


「た、たかが、砂浜を、ふぅ、は、走るだけが、こんなにも厳しい、とは・・・。」


「ああ、舐めてたぜ、ゼェ、まともな飯をくってなけりゃ、出来ねえ、ゼェ、なあ。」


【ディアナさん、この後は形の稽古ですよ。忘れてませんよね?】


「お、おうっす。」


「私は、見させて、頂きますわね。」


【セリス、体を冷やさないようにストレッチをしながら見て下さいね。】


「かしこまりました、旦那様。」



【ディアナさん、右足を前に出し自然立ちで追い突き!体を右から反転させ、右真横を向いて前屈立ち下段払い!】


「う、うっす!」


【声はどうしました!】


「ハイッ!」


「本当に、旦那様の体力は底なしか・・・?」


「あれぐらい出来ないと、私達の夜の相手なんか出来ないですよねー。」


「そうね、でも筋肉質な体ではないのよね。」


「ナナリー殿、ルイス殿。ははっ、見てくれ、砂浜を走っただけで下半身が震えている。」


「「・・・。」」


「あまりの体力の無さに旦那様も呆れたであろうな。何が団長か・・・と。」


「セリスさん、ヘファ君はそんな事は思いませんよー?」


「そうよ、どちらかと言うと最後の夜にセリスさんがいない!って言う事の方が頭にあるわね。」


「ははは・・・だが、鍛錬の先が見えるのも事実。これ程良い教師はいまい。」


「身体を壊さないかが心配なのですがー。」


「でも一生懸命にやっているあの人が見れて良かったわ。」


「ふふ、戦場ではもっと凄いぞ?」


「・・・そうなんですねー。」


「・・・そうなのね。」


「「「・・・。」」」


【右足をすり足気味に円を描く様に前に出し、自然立ち左中段逆突き! 同様に左足を前に、右中段逆突き!】


「ハイッ!」


「綺麗だな。」


「綺麗ですねー。」


「綺麗だわ。」


「おや、三人ともこんな所で、ヘファイストス様が作って下さったカクテルと言うお酒だそうですよ。いかがですか?」


「冷えているのね、頂こうかしら。」


「遠慮なく頂きますねー。」


「ちょうど体が冷たい物を望んでいたところなのだ、頂こう。」


「「「・・・。」」」


「美味しいわ、酸っぱいけれど爽やかな所が好きね。それに、ほんのりと甘みを感じるわ。」


「爽やかさの中にあるレモンの酸っぱさが合いますねー。」


「これは美味い、好きな味だ。」


「ええっとですね、「じん・でいじー」という名前でお酒言葉は「一夏の恋」らしいです。」


「一夏とは言わず、来年も再来年も来たいわね。」


「そうですね、その頃には落ち着いていると良いですねー。」


「何を言っているのだ、二人とも。旦那様が落ち着いている事はあり得んぞ?あの方には、まだまだ駆けていてもらわねばな!」


「そうですよー、私は鍛冶を追いつかなければ!」


「あの人の隣は譲らないわ。」


「ふふ、ルイスさんらしいですねー。」


「だが、我らに隙を見せる事なかれ。」


「そうですよ?いつでも割り込みますからね?」


「が、頑張って見せます!」



「剣聖様から見てうちの子達はどうですかねぇ?」


先程から師匠に付き合ってくれているフェイの声がかかる。


「ふむ、恋せよ乙女と言う言葉があったのぉ。それを送らせてもらおうかの。」


「恋せよ・・・乙女、かぁ。」



【右足を前に自然立ちで、右上段追い突き!右正面斜めへ向きを変え、前屈立ち右下段払い!】


「ハイッ!」


【左足を前に自然立ちで、左上段追い突き!】


「ハイッ!」


【・・・最初の結び立ちの姿勢に!・・・礼!】


「【ありがとうございました!】」


終わったと同時にディアナが倒れ込む。


「きちい、だがな、兄貴。楽しいぜ?」


【ほう、まだ余裕がありそうですね。もう一セット行きますか?】


「そりゃー無理だ、今日のところは勘弁してくれ!」


【今日のところは・・・ね。】


その夜は二人部屋に移り、ディアナとセリスの全身マッサージを徹底的に行った。

明日に疲れが残らないようにね。


マッサージの終わる頃には二人は眠ってしまった。


他の子は起きているかなと思って部屋を見ると待ち構えていたように捕まってしまった。

最後の日だもんね。


とにかく俺は頑張ったよ!

ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになります!

皆様に感謝を!

それでは 次話 決定した六人会議(仮 で、お会い致しましょう!

今日のところは、お休みなさいー!

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