激励会
いつも読んで下さり、誠にありがとうございます!
執筆が終わりました。
お楽しみ頂ければ幸いです!
俺は、プルスィオス商会の桟橋にいる。
頼んでいた肉は届いていた。
そしてその肉を捌いている所だ。
夢の一頭とはいかなかったけれど、牛の半身を用意したぜ!
フハハハハ!
ひれ伏すが良い!
・・・済みません、ハイになってました。
ルイス達はテーブルなどの設営をしてくれている。
なにせ、今日のお客様は大勢だ。
肉を斬り終わり酒の準備をしていると、まず師匠がやって来た。
「お呼ばれに来たぞ、坊主。」
【いらっしゃい、師匠。まずはかけて下さい。】
「・・・蹴りはついたようじゃな。」
【師匠のおかげです。】
「何、ちっと知恵を出しただけじゃよ。」
【ありがとうございました。】
炭も大分いい感じになって来た。
師匠の相手をフェイがやってくれていた。
早速飲んでいるようだった。
好々爺、長生きしてくれよ?
更にジャスティンとヘイム君、シルビィさん達到着。
最後にノモス達が到着した。
ノモスとバウマンさんは新作した焼き肉台に目が行っているようだ。
「アーサー、早速商品になりそうだぞ。」
「ええ、家族向け、特に貴族様の遊びには良いですね。」
「そうですわね、ここに付いている網を交換できるのも高評価ですわ。」
「浜でやるのにも良さそうだ、今度試してみよう。」
そろったし、始めますか!
【ルイス、サーラ、セリス、クレアは飲み物を配って下さい。】
「「「分かりました!」」」
皆が飲み物を受け取って行く。
「ラフィア~?こういう席はお酒でしょう~?」
「アンナは駄目ですわよ?」
「そんなぁー!」
「ジャスティンさん、始めますので軽く挨拶をお願いしますよ!」
「え?僕でいいのかい、アーサー?」
「行け、相棒!」
「やってやるんさ、ジャスティン~!」
「挨拶ぐらいこなして下さいませ。」
「やれやれ!早くしねえと肉が食えねえ!」
「ジャスティン様ぁー!」
「リーダー、がんばってー。」
「ジャスティンさーん!」
「ジャスティンさん!」
「お前らも声を出せ!」
「ジャスティンさん、お任せします!」
「ジャスティンさん!」
「ジャスティンさんしかいねえっす!」
「君にしか任せられんのだよ、鉄壁殿!」
「そうですな、君こそがふさわしいかと。」
「リーダー、挨拶お願いねー!」
「ジャスティン殿、やってくれ。」
「えー、では御指名に預かりましたオーガの牙のリーダー、ジャスティンです。皆さん、よくぞ生き抜き、戦い抜きました。後方支援の方々も、無事を祈って下さった方々も本当にありがとう!」
「「「・・・。」」」
「あの戦争で亡くなられた方々もいますが、今は!我々の無事と、これからの活躍に期待し乾杯を致しましょう。」
「「「・・・。」」」
「生き抜いた人達、そして僕達のこれからに・・・乾杯!」
「「「カンパーイ!!!」」」
さあ、肉を焼きましょうか!
「さあ、兄貴。肉だぜ肉!」
【ディアナさんにはこちらに特別の物を用意していますよ。】
「特別!本当かい!」
【ええ、この木箱の中です。】
「どれどれ・・・何だよ、鶏肉じゃないか!」
【ええ、貴女はこちらを主として食べて下さいね。】
「牛は?豚は?」
【少量なら構いませんよ?】
「流石、アーサーの兄貴、愛してる!」
「「「っむ!?」」」
「あ、ほら、言葉のあやですから、ね?あ、姉さん方!」
ジュワー・・・
「お?何だ、この美味そうな匂いは!?」
「アーサー殿、まさかそれも商品ですか?」
「さすがですね、まずは香からと言う訳ですね。」
「腹に来る匂いだな。」
【この焼き肉のたれを付けて食べてみてくれ!】
本物のエ〇ラさんには勝てないだろうけれど、出来る限り再現した味だ!
「美味しい、このたれと肉が合う!素晴らしいよ、アーサー!」
「うっめ、うっめぇえ!」
「うぅー、お酒の代わりに食うんさー!」
「おむずびと食べると美味しいですわね!」
「うめ、うっめうめえ!これは止まらねえ!」
「美味しいですわ!牛ってこんなに美味しかったのね!」
「おいひー、これはお代わりせねばー!」
「美味しいです!でも良いのかしら?」
「今回の食事はプルスィオス商会の会頭であるノモス様が御用意して下さったらしいわよ。」
「っく、アーサーめ。しかし、このたれは良い。即戦力になるぞ?」
「会頭、キゴニスに輸出致しましょう。これで彼らの食文化が変わりますぞ。」
「うん、美味しい。これは商売の匂いが致しますね。」
「酒も良い。このワインは肉に合う。」
「美味いな、食えるうちに食っておけよ!」
「焼き肉のたれ・・・いい土産話が出来た。」
「うめえっすね!肉が進むっすよ!」
「ベイトさん、野菜も食べないとっす!」
「はいな、剣聖様。清酒がお好みで?」
「そうじゃのぉ、このかっと来るすっきりした味わいが好みじゃな。」
「待っときぃ、お勧めのをあけたるわぁ。」
「旦那様、このエールのようなシュワシュワの酸っぱい飲み物が美味しいです!」
「それは、レモンサワーって言うんだよ。」
「レモンサワー、気に入りました!」
「もぐもぐ、美味しいですね、ルイスさん。」
「ええ、美味しいわね。」
「どうしたんですか、ルイスさん?」
「ここにね、ナナリーさんとあの子達も呼べたらなーと思って。」
「そうですね・・・。」
【そんな事を心配してたの、ルイス?】
「「え?」」
【皆には伝えてあるんだなー、これが!】
「いつの間に!」
「本当ですか、ヘファ師匠!?」
【・・・7th ゲート・トラベル。】
「・・・こに、入ればいいのね?あ、皆さん、こんばんはー!」
「・・・あ、こ・・・こんばんはー・・・。」
「・・・ん?こんばんはです!」
「・・・あ、ダンのおじさんなのです!」
「アリスちゃん、お兄さんね?」
「おじさんなのですー!」
両手をついてがっくりとしている。
ダン、今度良い事があるよ。
「・・・お邪魔します、皆様、こんばんはー!」
「リズ、ベス、マオ、アリス、ナナリーさんまで!ううぅっ・・・。」
「ルイスさん、側に行ってあげて下さい。」
「ええ、ええっ!」
「はい、皆さん。並んで下さいねー。」
ん?
何する気、ナナリーさん?
「このたびは、お誘い頂きー。」
「「「誠にありがとうございますー!!!」」」
あはは、皆は相変わらずだった。
「お兄さん、相変わらず忙しそうね!」
【忙しくても嬉しい忙しさだからね、そんな事より、美味しいお肉だからね、しっかり食べて行くんだよ?】
「ヘファさん・・・ありがとう・・・です・・・。」
【ベスもしっかり食べるんだよ?】
「ヘファさん、食べに来ました!」
【ああ、美味しい所はまだまだあるからね!】
「ヘファさん、来たのですー!」
【よく来たね、アリス。いっぱい食べるんだぞ?】
「はいなのですー!」
【ナナリーさん・・・ようこそ。】
「ヘファ君、お姉さんは嬉しいのですよー。」
そう言って抱きしめてくれる。
「「「ひゅー!ひゅ~!」」」
【ナナリーさん、皆が見てるから。】
「ふふっ、はーいー。」
【美味しい所を焼いてるから、どんどん食べてよ!】
「いただきますねー。」
ルイスも皆も本当に嬉しそうだ。
さあ、肉はまだまだあるからね。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【さあ!サーロインステーキ、500g。完食商品はこのステーキソースのレシピ。食べる勇者は誰だ!】
「アタイが!」
「シルビィ、行きなよ。」
「はい、食べます!」
「す、少なくはならないのかしらー?」
「ナナリーさんには後でもっと美味い所を!」
「「「ブー!ブー!」」」
【外野、五月蝿い!】
「食べるのです!」
「っふ、アリスちゃん。君には、おじさんじゃない所を見せねえとな!」
【さあ!四人か?挑戦者は四人か?】
「お兄さん!もちろんアタシも行くわ!」
「ヘファさん、私も!」
【ここで、いつもの宿屋からの刺客!リズ&マオが参戦!】
「よし、アーサー殿。俺も頂こう。」
【グレイさんの登場だ!さあ、もういないかっ!?】
「ファリス、気になるのはあの汁のレシピです。」
「そうですね、バウマン様。」
いや、レシピは完食したら差し上げますよ?
「レシピの為です、いただきましょう!」
【さあ、勇者バウマンの登場だ!、他にはいないか?】
「嫁を代表して、ウチが行こうかねぇ。」
「セリスさん。」
「ああ、サーラ殿!」
「「私達も!!」」
【おっとーここで俺の嫁が三人参戦だ!男が少ないぞ!?】
「ここで行かなければリーダーなどとは言っていられませんね!」
【鉄壁のジャスティン参戦!】
「俺が行くぜ!」
【男、ヘイムも参戦だぁっ!】
「「「・・・。」」」
【では、〆切ります!あ、早食いではないからね?あと、火傷注意だよ?】
「「「はーい!!!」」」
【では、焼いて行きましょう!】
「ワクワクなのです!」
「サーロインて何なのかしら?」
「リズ姉、牛らしいです!」
ジュワ~
ああ、こんな事なら大型のも用意しておくんだった。
「アーサー、今お前の考えている事が手に取るように分かるぞ!大型もあるんだな!?」
【ば、馬鹿な。何故それを!?】
「「「・・・。」」」
「多く焼きたいなら大型があるのは道理ですよね?叡智様。」
「左様ですわね、良い所に目を付けましたわね、アンリさん。」
「ねえ、突っ込む所だったのかしら?」
「シルビィ、大人には色々あるのよー。」
「ノモス様・・・。」
【ええい!焼くぞ!】
「焼いてやれ、アーサー!」
「が、頑張って、貴方。」
この鉄網だと、一度に五枚しか焼けないんです。
お待たせしますが済みません。
まずは五枚、ミディアムで!
【さあ、第一陣、まずはオーガの牙からの刺客、ディアナ!】
「おう!頂くぜ!」
【そして冒険者パーティより、女性リーダー、シルビィ!】
「食べれる時に食べるのよ!」
【そして最年少、アリス!お肉が顔と同じぐらいの大きさだが大丈夫か!?】
「頑張るのです!」
「アリス、残ったら食べてあげるからね!」
「任せるのです、ルイスちゃん!」
【そしてオーガの牙の刺客、再び!鋼のダン!】
「ウッシャアー!」
「ダンの兄貴、ちっこいのには負けないで下さいよ!」
「ちっこくないのです!」
【そしていつもの宿屋より、リズベット!】
「皆、負けないわよ!」
「リズ!頑張りなさい!」
「リズちゃん、頑張ってー!」
「・・・可愛いっす。」
【では、お食べ下さい。二陣目は焼いておりますのでお待ちを!】
「ガッツガッツ!」
「モグモグ・・・この味も美味しいですわ!」
「モゴモゴ・・・。」
「ガツガツッ!」
「ん~!マオ、このお肉、柔らかくて美味しいわよ!」
さあ、料理スキル様。
お願い致しますよ!
【第二陣、焼きあがりました、一人目、いつもの宿屋からの刺客、マオ!】
「食べきるのです!」
「マオ、頑張りなさい!」
「マオちゃん、しっかりー!」
【そして、プルスィオス商会から、海の男グレイ!】
「おう!食べきってやる!」
「グレイ、しっかりな!」
「まかせな、ボス!」
【更に、プルスィオス商会からの刺客、彼の底力は見れるのか!バウマン!】
「私にお任せを、会頭。」
「頼んだぞ、バウマン!」
【そして俺の嫁達の登場だ!あふれんばかりの才能をもつ美女!フェイ!】
「まかしときぃ、坊ちゃん!」
「フェイ姉、頑張って!」
「フェイさん、頑張ってー!」
【そして、努力する女サーラ!】
「ヘファ師匠、美女はどうしたんですか!?」
「サーラさん、しっかりっ!」
「サーラさん、頑張ってー!」
【この人の存在を忘れてはいけないでしょう、戦場に咲く白薔薇様・・・何処でもセリス!】
「だ、旦那様っ!?」
「「「あっはっはっは!!!」」」
【第二陣五名様は、お食べ下さい。第三陣は少々お待ちを!】
ジュ~・・・
「兄貴、御代わりだ!」
「ア、アーサー、俺もだ。」
【おおっと、ここでディアナとダンがお代わりだ!】
「まだまだいけるぜっ!」
【さあ、まだ行けるのか、鋼のダン。脂汗が出ているぞ!】
「ま、任せてくれ、アーサー、うっぷ。」
「ダン、やってやるんさ~!」
【おっと、第三陣とお代わりの方、肉を配りますね。】
「「「応!!!」」」
【最後の刺客になるか?オーガの牙リーダー、ジャスティン!】
「ジャスティン、食べきっておやりなさい!」
「ジャスティン、負けるんじゃないんさ~!」
「分かったよ、ラフィア、アンナ。」
【そして、最後の刺客、冒険者パーティーより、男、ヘイムゥ!】
「食ってやるぜ!」
「ヘイムさん、やってやるっすよ!・・・あれ?ベイトさん?」
「リズさん、可憐っす。」
【駄目だ、リズはやらん!】
「アーサーさん、横暴っすよ!」
【お前、ルウさんはどうしたんだよ!】
「諦めも肝心かなって・・・。」
【さあ、第三陣もお代わりさんも、お肉を食べて下さいね!】
「久々の肉だぜ?まだこれからだぁっ!」
「お、おう・・・食べるぜ。」
「うん、美味いね!」
「ジャスティンさんにだけは負けられねえ!」
「ヘイムの兄貴!」
「ヘイムさん、意地を見せるんだ!」
【おおっと、普段冷静なタケゾウ君が吠えたぞ!】
「ボス、済まん。」
【おおっと!グレイさん後少しの所でギブアップ!】
「会頭、申し訳ありません・・・。」
【勇者バウマンも轟沈!二人とも、先に食べていた肉にやられたのかっ!?】
「ごちそうさまなのです!」
【おっと!?皆の予想を超えて・・・なんとアリスさん、完食っ!】
「美味しかったのです!」
「ファリス!」
「かしこまりました、会頭。あの、アリスさんと言ったかしら?ちょっとお話が・・・。」
「何なのですか?」
「坊ちゃん、後は頼んだで。」
「ヘファイストス様、申し訳ございません。」
【おおっと、フェイとサーラがここで終了だ。後は責任をもって俺が、モグモグ。】
「兄貴、御代わりだ!」
【ディアナさんは牛肉はそこまでです。後は鶏肉にして下さい。身体作りに響きますよ?】
「お、応!」
「ご、ごちそうさま・・・。」
【おおっと、ここでリズベットも完食!】
「ごちそうさま、です。」
【マオも無事に完食!残りはダンとジャスティン、セリス、ヘイム君、シルビィさんだけになりました!】
「くぁっ!・・・ッグ!」
【おおっと、セリスさん。拳を突き上げた。そして皿には残っていない!完食!・・・おや?】
「・・・。」
【燃え尽きてしまったか?白薔薇様、食べ終わると同時に気を失ってしまった!】
「やりますね。同じ騎士として負けられません!」
【ジャスティン、最終加速!食べられるのか!?】
「うおおぉぉ!アリスちゃん、俺はこの肉を食べて見せる!」
【ダンが吠えた!食べれるのか?食べれるのか!?】
「ジャスティン様だけに良い格好は、ウップ、させませんわ!」
【ここにきてシルビィさんも加速!】
「頑張って、シルビィー。」
「頑張れ、シルビィさん!」
【ヘイム君一人だけ止まっているっ!大丈夫か?】
「ヘファさんのレシピなのです、そのぐらいの価値はあるのです!」
「っく、こ、この子・・・やるわねっ!?」
【ここでジャスティンが食べ終わったぞ!その笑顔には余裕が見えるー!】
「ふう、御馳走様でした。美味しかったですよ。」
「やりましたわね、ジャスティン!」
「やったんさー、ジャスティン!」
「きょ、今日のところはこのぐらいにしてやる。ぐはっ!」
【ヘイム君、轟沈!大丈夫か?】
「た、食べ終わりましたわ!」
【ここでシルビィさんも食べ終わった!残りはダンだけだ!】
「ダンさん、食べられないのですか?」
「ふ、ふふ、アリスちゃんの為に食べて見せるぜ!だから、お兄さんて呼んでくれるよな?」
「ダンのおじさんは、ダンのおじさんなのです!」
「ぐはっ!?」
【おおっとぉ!アリスさん止めの一撃!ダン、惜しくも完食出来ず!】
「格好つけて二枚目なんか行くからさ~!」
「ダン、御小遣いはそのままにしてあげますわっ!」
【さあ、結果発表!】
「レシピはどうなっているんだ、アーサー?」
【三枚完食してまだ鶏肉を食べているディアナさんには明日から厳しい修業が待っている!】
「っげ!兄貴、そんなぁ~!」
【同様の完食者、シルビィさん、アリスさん、リズさん、マオさん、セリスさん、ジャスティンさん・・・以上ですね?】
「皆、頑張ったわね!」
「皆さん、頑張りましたよー!」
「ダン、情けないんさ~?」
「アンナ、ダンは頑張りましたわ!」
「良くやりましたね、ファムさん?」
「そ、そうねー。」
「シルビィ、やったわね!」
「頑張ったわね、シルビィ。」
【完食者には各レシピを贈呈致します!】
「ちょっとまて、アーサー!?各レシピだと!?」
「アーサー様!?」
【さあ、プルスィオス商会さん、すべてのレシピを獲得出来るのか!?】
「「裏切者ー!!」」
「「「あはははは!」」」
「・・・ふぅ、美味いのぅ。」
師匠はそんな光景を酒を飲みながら見ていた。
久しぶりに楽しそうだったのは言うまでもない。
完食者にレシピを渡すと、早速、ファリスさんが各人と値段の交渉をしている。
皆が楽しそうでよかった。
「ヘファ君、何処のお肉が美味しいのですかー?」
【ああ、ヒレという部位があってですね、そこの柔らかさが一番なんです。脂身も少ないので女性には良いお肉なんですよ。】
いつかこんな日を日常に出来たらいいね。
そんな事を考えていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【そろそろ、よろしい時間のようなので、ここで、〆の挨拶を我らが剣聖様より頂きます!】
「ひょ?わしか、坊主?」
「是非お願い致します。」
「「「剣聖様ー!」」」
「おじいちゃん、強いのです?」
「そこそこは強いんじゃぞ?」
「ヘファさんも強いのです!」
「そうじゃのう、良い線行っておるぞ?」
【さあ、では師匠。お願い致します!】
「うむ、皆の者、今宵は楽しかった。また、肉の食べ比べが出来、とても美味しかった。」
「「「・・・。」」」
「じゃが、諸君、忘れてはならんのは、君らはまだ若いと言う事じゃ。その若さはまだまだこれからと言う事。何にでも挑戦出来ると言う事じゃ。」
「挑戦って何なのです?」
「後で教えてあげるわね?」
「若人よ!挑戦を怖がるな!それはお前達をまだまだ成長させてくれる!っと〆じゃったな?」
【お願いします!】
「わしの故郷では一本締めという物がある、合図したら一回だけ大きく手を叩くのじゃ。それでは、皆の未来に!」
「「「未来にっ!」」」
「よぉ~!」
「「「パンッ!」」」
「「【御疲れ様でしたー!】」」
「坊主、楽しかったぞ。」
【御疲れ様でした、師匠。】
「また、呼んでくれぃ。」
そう言うと師匠は酒瓶を片手に去って行った。
・・・一番高い酒ですな!
「アーサー、やってくれたな!」
【御疲れ様、ノモス。】
「おかげで交渉が大変だ。まったく!」
【アハハハ、たまには自分で交渉してみろよ。】
「・・・そうだな、あ、アリスちゃん、さっきの焼き肉のたれのレシピなんだけどさ!」
「アーサー、楽しかったですよ。それと御馳走様。」
「俺はおじさんじゃない、おじさんじゃないんだ・・・。」
「ダン~、諦めるんさ~?」
「アーサー様、楽しかったですわ。それで、片付けは本当によろしいのですか?」
【ええ、結構ですよ。】
「それと・・・。」
「「「ディアナの事、頼んだ。」」」
【頭を上げて下さい。好きでやっている事ですから。】
「楽しかったですよ、アーサー。」
「では、失礼致しますわね。」
【・・・皆さん。ありがとうございました!】
「アーサーさん、美味しくて楽しかったです!」
「うう、腹が、腹が・・・。」
「ヘイムさん、しっかり。」
「アーサーさん、美味しかったですよー。」
「とっても美味しかったですわ。」
「アーサーさん、とっても美味かったっす!」
「牛肉って美味いんすね!」
「御馳走様でした、アーサー様。」
「「「御馳走様でした!」」」
皆を見送ると片付けを始める。
【海には捨てないように、油はこの紙に吸わせてこの皮袋に。ゴミも一緒で構いません。】
この世界にはビニールなどの石油製品は無いからね。
分別無いの最高!
【ルイス達は掃き掃除を、ディアナは子供達とテーブルと椅子を拭いて下さい。俺は洗い物をします。】
皿や鍋、焼き肉の網などを持って厨房へ向かう。
ノモスの好意で港の厨房が使えるのだ。
頑固な油汚れ・・・洗剤も作りたいなぁ。
うろ覚えなんだよね。
あれ?
お湯に重曹200gと塩80gを加え、溶けるまで混ぜる。
思い出してる・・・!?
もしかして?
石鹸やシャンプーなども作りたい。
苛性ソーダ、つまり水酸化ナトリウムの事だ。
蝋燭を作っているならあるのではないか?
何で今頃?
しかもこんなにはっきりと?
何があった?
洗い物をやっているとルイスがやって来た。
「・・・貴方、ありがとうね。」
【ん?・・・楽しかった?】
「ええ、とっても!」
【それは良かった。】
「それで、目が覚めたセリスさんに皆の部屋を取ってもらったの。」
【いいね、そろそろ眠る時間かな?】
「ねえ、今日は頑張ってね?」
【・・・き、期待には応えましょう。】
「ふふ、応えて頂戴ね?」
【頑張ります。】
「ナナリーさんもいるのよ?」
【頑張らせて頂きます。】
「よろしい・・・楽しかったわね。」
ルイスのそんな横顔を見てまた頑張ろうと思う。
この後は六人会議だね。
・・・それも頑張ろうかね。
ここまで読んで下さり、誠にありがとうございます!
まずは、いつものから!
評価、イイネ、ブックマーク等々。
大変に励みになります!
皆様に感謝を!
ちょっと雰囲気の違った今回、いかがだったでしょうか?
良ければ感想など、ささっ。
それでは 次話 家族旅行、計画編(仮 で、お会い致しましょう!
御疲れ様でした!




