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ゲームで伝説の鍛冶師だった、元アラフォーおっさんの異世界転移奮闘記  作者: Maya
第三幕 第四章:蜘蛛人族の脅威
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彼らの実力と戦う理由

いつも読んで下さり、誠にありがとうございます!

執筆の終わったところからUPしていきます。

お楽しみ頂けたら幸いでございます!

冒険者ギルドに着くと賑やかだった。


「東地区の魔獣討伐の依頼はないか?」


「東地区だとグレーター・モングバットの討伐があるぜ?」


「西地区の街道にエティンが出るんだとよ。」


「ああ、商人達がざわついていたな。護衛の依頼はないか?」


おー、活気があるねぇ。

いい事だ。

この調子で無事に依頼をこなしてくださいよねー。

っと、左の休憩スペースに問題のパーティーがいるようだった。


「っふ、これだから筋肉のない女は困る。力こそ正義だ!」


「アンタ達は脳味噌まで筋肉で出来てるわよね!その力も技があってこそじゃないの?当たらなければどうと言う事はないわよ?」


「言いやがったな!」


「すぐに暴力で訴えてくる。これだから脳筋男なんて魅力がないのよ!」


【はい、はい、そこまでにしてくださいね。周りの人達の迷惑ですよ?】


「誰だよアンタ?」


「赤いフードマント!?紅蓮様ですか?」


「紅蓮ってアーサーさんかよ!?」


「そのぐらい気付きなさいよね!この、脳筋お馬鹿!」


「何だとっ!」


・・・険悪だな。


【はい、そこまでにしてくださいね。】


少し威圧を乗せて渦中の二人を睨む。

怯えるように静かになった。

これで話が出来るかな?


【では、改めまして。冒険者パーティー、オーガの牙のアーサーです。よろしくね。】


「「「よろしくお願いします!」」」


【今日は君達の実力を教えてもらおうと思いましてここ、冒険者ギルドへお呼び致しました。】


「アーサー君の指導は為になるので光栄に思うといいんさ~。」


【アンナさん、ハードルを上げないで下さいよ。】


「「「はーどる?」」」


【おっほん、それでは各人の実力を模擬戦で確かめさせて頂きますね。】


「英雄と手合わせか、願ってもない!」


「ふん、筋力だけじゃないって事を教えてやるぜ!」


「せいぜいブンブン振り回すといいわ!」


「何だと!」


パーン!


掌を合わせて少し大きめに音を出してみる。

他の冒険者達にも何事かと注目されてしまったが・・・まあいい。


【それでは訓練場へ移動しましょうか。】


「「「は、はい!」」」


俺がそう言うと皆は返事をして移動を始める。

新築された訓練場は長さ150m、幅100m程で高さ30m程の空間に屋根がついている。

観客席までも備わっている事から催し物も予定しているのだろう。

ここも作る時に手伝えなかったんだよね。

訓練場に着くと話を始める。


【戦士の皆さんは俺が面倒を見させてもらいますね。斥候と弓士はアンナさんの所へ。魔法使いはラフィアさんの所へ行って下さい。】


「「「はい!」」」


うーん、基本素直な子達なんだよね。

それに見ているとリーダーらしき人達しか険悪ではないみたいだ。

・・・何かあったのだろうか?

まあ、おいおい聞いてみましょうかね。


俺の前に四人の冒険者がそろっている。

男の子二人、女の子二人だ。


【まずは男子から自己紹介をしてくれるかな?】


「はい!重戦士をやっています。ヘイムです。剣術が得意で武装はツヴァイハンダーです!ダンの兄貴に憧れています!」


握手をする。

んー?

剣術のマメじゃないな・・・。

ダンに憧れているって言ってたから無理やり剣術に直しているのかな?


【分かりました、次の人。】


「タケゾウです。槍軽戦士をやってます。よろしくお願いします。」


あれ?

この子・・・。

同じように握手をする。

・・・ほう。

タケゾウって・・・名前で判断すると東方の流れの子かねえ?


【じゃあ、女の子。前からお願いね。】


「シルビィです!騎士を目指してます!武装はロングソードとカイトシールドです。ジャスティン様に憧れています!本日はよろしくお願いします!」


握手して返事をする。

修練の程はなかなか・・・。


【分かりました、次の方どうぞ。】


「ファムです。今のところ軽戦士です。武装は鉄の短剣を使ってまーす。よろしくです!」


【今のところ?】


「アーサーさん、気にしたら負けですよ~?」


ファムさんと握手をする。

あれ?

この子なんか変だな?

マメが・・・。


そんな事を感じているとやりたくてしょうがなそうなヘイム君が飛び出してきそうだった。

それならば順番通りヘイム君から行きますか。


【では、ヘイムさんから行きましょうか。】


「はい!お願いします!」


二人が少し広い場所に出ると場所を開けてくれた冒険者達が休憩をしながらこちらを見ている。


「・・・失礼ですがアーサー殿、武器は?」


【ああ、心配しなくても大丈夫ですよ。今回は確かめるだけなので素手です。】


「むっ・・・いいんすね?」


【いつでも構いませんよ?】


「舐めるんじゃねえ!」


あらまぁ、挑発と受け取ったのかな?

素手だって立派な武器なのにねぇ。

その上段からの一撃を軽くいなす。

ヘイム君はバランスを崩すとゴロゴロと地面を三~四回ほど転がる。

知り合いもいたのだろうか?

声が上がる。


「なんだそのへっぴり腰はー!」


「そんなもんかよ、ヘイム!」


ヘイム君はギャラリーの声に反応して素早く立ち上がる。


「うるせえぞ!当たりさえすれば・・・当たりさえすれば最強なんだよ!」


【うーん、ダンさんに憧れているのは分かりますが、彼の剣はそんなに短絡的ではありませんよ?】


「まだまだっ!」


【いい気概ですね。かかってきて下さい。】


「言われなくとも!」


ブン!


ブン!


ブーン!


「何でだ!何で当たらない!」


【今まで止まっている敵しか相手にしていなかったのですか?】


「う、うるせえ!」


ブン!


ブーン!


「はあっ・・・はあっ・・・」


【もうおしまいですか?】


「っるせえ!まだいけるぜ!」


【それではダンさんも期待外れでしょうね。】


「っく・・・。」


【良いですか?筋力に任せて大振りをしすぎるんですよ。】


「成程、じゃあ、もっとタメを少なくすればいいんだな?」


【それだけではありませんがね。一つずつ前に進みましょう。】


「・・・応!」


【素直ですね?】


「と、見せかけて!だりゃあっ!」


ブン!


【ほら、ここに隙が出来ます。】


踏み込んできたヘイム君の剣をよけざまにカウンターを寸止めする。


「っくっ!?」


【反応が遅いですよ?】


「うおっ!?」


足を払うと見事に尻餅をつく。


【今のように反応が遅いと敵に懐に入られてしまいます。間合いの広いツヴァイハンダーでは不利になりますよ?】


「ま、まだまだぁ!」


【次は拳を入れますよ?】


「かかってこい!」


【かかってくるのは貴方ですよ?】


「うおおお!」


ブンッ!


【もう少し動き方を勉強した方が良いですよ?】


ドゴッ!


「ガフッ!」


鳩尾に拳が突き刺さる。


ドサッ


【これが返しの威力です。皆さんも勉強して下さいね。】


「はい。」


「は、はい。」


「おいっーす!」


ラフィアには悪いけれどこの程度の腕では完全に足手まといだ。

ヘイム君は両手剣ではなく、まだ片手剣のほうがいいね。

筋力はあるけれど圧倒的にスタミナが足りない。

さて、他の子はどうかな?

ヘイム君を日陰になっているベンチに寝かせると次の相手を促す。


【さて、次は・・・タケゾウさん。やりましょうか。】


「はい。」


この子、ちょっと気になるんだよね。

握手の時に目立つマメが出来ていたのはこの子だけだった。

そして立ち居振る舞い。

八等級にしてはスキが無い。

六等級と言われても信じちゃうね。

さあ、何があるかな?


「では、行きます。」


【はい、どうぞ!】


ヒュカッ!


「「え!?」」


シルビィとファム、二人の女の子には俺が串刺しになったように見えただろう。

そう、このタケゾウという男の子。

対人戦の経験があるね。

何処で研鑽したんだろうか?


【ほう、今の技は・・・東方の流れですか?】


「・・・。」


【良い突きですね。その技、何処で勉強したのですか?】


「俺から一本取ったら教えますよ・・・取れればですがね。」


【いいですね!それでは、俺も気合を入れましょう。】


ヒュンヒュンヒュンヒュン!


タケゾウ君が槍を回しだす。

そのまま遠心力で槍を突き出す。


ヒュフォッ!


その突きをかわす。

間合いには入れさせないつもりかな?

だが今の突きで間合いは見えた。

師匠との鍛錬の成果とアビリティーのおかげだろう。

これらにスキルを乗せるととんでもない事になりそうだ。

せっかくアレを制御する為に鍛錬したのだから自重しよう。


ヒュオッン!


ヒュン!


右肩に正確に飛んでくる突きをかわす。

かなりの熟練者だ。

こんな子が八等級?

ギルド員さん、仕事はちゃんとしましょう。

後でゼパムさんに文句を言ってやろう。


「かわすだけですか?」


【では、行きますよ?】


一歩踏み込むと今度は正確に左肩に槍が飛んでくる。

それをかわしタケゾウ君が槍を引く速度とともに懐に飛び込む。

あれ?

なんかゾクゾクする。

服を掴まれる。

あ、危機回避能力がヤバイって言ってる。


「それを待っていました!」


【あ!?】


いつの間にか槍を手放し左手で袖を持たれ、右手でフードの襟を持たれてしまった

何だ!?

柔道か?

柔術かな?

ちょっとワクワクする!


「しばらく眠っていて下さい。」


【うおっ!】


タケゾウ君の身長は170cmぐらい、格闘ではフィジカルの差は当然ある。

そこを上手くつかれた感じだ。

激しく上下にゆすられる。

体制が崩される!


「裏玄武、極み『甲羅落し』!」


タケゾウ君の右足で俺の両足が跳ね上げられる!

体も腰に乗せられて威力は十分だろう。

左手と右肩のあたりを掴まれて自由になるのは右手のみ。

このままだと頭から地面にキスをする事になる。

俺は、すかさず空いている右手一本で逆立ちをするように地面に手を立てる。

そしてそのままぐるっと回り両足で地面に立つ。

いろいろな技がある。


面白いな!


「ば、馬鹿な!?」


【それで、次は何を見せてくれるんですか!?】


「っく!?」


【無いのなら、こちらから行きますよ?】


「っち!」


え?

慌てたタケゾウ君から繰り出されたのはただの目つぶし?

返されるとは思っていなかったのかな?

芸がないぞ、タケゾウ君!

その手を取るとそのままの勢いで一本背負いを行う。


「体術だと?剣士だと聞いていたぞ!?」


【セイヤッ!】


ドシーン!


あ、やりすぎてしまった・・・。

加減はしたが地面に叩きつけられたタケゾウ君は白目をむいている。

心臓は・・・動いているな。

外傷だけのはずだ、狙い通り!

済みません、嘘です。


【4th グレーター・ヒール!】


外傷を直すとヘイム君と同じように日陰で眠らせる。

さて、次だね。


【さて、お待たせしました、シルビィさん。やりましょうか!】


「あ、あのー。棄権ってありでしょうか?」


俺とタケゾウ君の戦いを見ていたファムさんがそんな事を言ってくる。


【ファムさん、実力が分からなければ対応できないじゃないですか。無しですよ。】


「ひえー!」


【覚悟は決めて来たんですよね?】


「分かりましたよ!やりますよー!」


【いい度胸です。そう来なくては。では、シルビィさん中央へ。】


「は、はい!」


ガチャ・・・ガチャ・・・。


着けているのは鉄のプレートメイルをアレンジしたものかな。

二人で中央に行くと構えを取る。

今度は剣か。

見た所ロングソードで市販のノーマルクオリティかな?


「よろしくお願いします!」


【はい、こちらこそ。】


ふむ、さすがにオープンで言うようにジャスティンの事をよく見ているようだ。

構えが同じ。

違うのは貫禄、いやいや。

まあ、その防御力を確かめさせてもらおう。

俺の作った鋼の剣だと鉄の剣を切断してしまう恐れがあるのでやはり素手で挑む。


【シルビィさん、行きますよ!】


「はい!」


まずは間合いに踏み込み左のボディーブロー。

盾で防がれるがそれは誘い。

本命は右のテンプル打ち。


「っく!」


それを何とかかわすシルビィさん。

ふむ、頭装備は視野を最優先にする為だろうかサークレットだ。

彼女の体制が崩れたところで盾を目の前に突き出してきた。

視界が確保できないのでバックステップをして距離を取る。

ふむ、それなりに出来るようだ。


【まだ行けますね?】


「き、騎士は仲間の為ならば逃げないのですわ!」


【良い心構えです。】


もう一度踏み込む。

今度は剣の牽制があったがフェイントを織り交ぜながら接近していく。


「左?いえ、右!?」


【仲間を守る人が混乱してどうするのですか?】


「左ね!」


ほう、勘がいいのかな?

その攻撃は盾で防がれる。


【貝のようになっていては敵は倒せませんよ?】


「私が耐えていれば仲間が倒してくれます!」


いいね。

本当にジャスティンを見ているようだ。


【ですが、今回は貴女一人です。さあ、どうしますか?】


「騎士には仲間の為に諦めない心も重要なんです!」


【その通り!では、行きますよ?】


「はい!」


同じように踏み込んでいくと剣を突き出して牽制してくる。

ほう、ジャスティンの真似をしているだけあってディフェンスは結構な腕前じゃないか。

オフェンスはどうかな?

そしてスキを見て盾の陰に潜り込む。

お、見失っていない。

基本の足を見るが出来ているようだ。


ガン!


盾を殴りつけてみる。

揺らぐね。

まだ筋力が足りないのかな?

そしてさらに盾を殴りつけパニックを誘ってみる。


ガンガン!


ガンッ!


「っく、好き勝手に!」


俺の足に向かって剣が飛んでくる。

それをかわし死角から飛び出してみる。


「なっ!?」


シルビィさんに右の腹打ちを見舞う。


ゴガッ!


「ぐうっ!」


【いつまで耐えられますかね?】


「っく、貴方様ならばどう致しますか!?」


ん?


「貴方様がいれば私達は孤独ではありません!戦えるんです!」


なんか言っているぞ?


「あの助け出された時からっ!」


あれ?

助け出された時?

もしかして・・・。

あの盗賊の時に助けた子か!?


【そうか、君は、君達はあの時の・・・。】


「左様ですよ、アーサー殿!」


そうか、あの恐ろしい時間を過ごしても挫けなかったんだね。


【シルビィさん、貴女方の戦う理由って・・・。】


「あの時のような事を二度と繰り返させない為!私達は強くなければならないのよ!」


そうか・・・。


【・・・ここまでにしましょう。】


「わ、私の実力はこんなものではなくってよ!」


【いや、覚悟は受け取りました・・・良く戻ってきましたね。】


「ふ、ふん!あの程度の事で、私達の歩みは止まりませんわ!」


続けようと思ったのだが気がそがれてしまった。

ただ希望があった。

その希望は再び冒険者になっていた。

腐らず、挫けずに前を向いて。

あんなに怖い目にあっただろうに・・・。


「まだ、戦えますのに・・・。」


シルビィさんが納得がいかないように下がっていく。


・・・さあ、切り替えろ・・・次だ。


【さあ!ファムさん。最後ですよ!】


「はーい。」


やる気があるんだろうか、ないのだろうかなファムさんと対峙する。


シュルシュルっと両手で短剣をくるくるとまわしている。

短剣捌きは一人前だな。

こういう人を相手にする時には気を付けないと。

器用だからどこから短剣が飛んでくるか予想がつかないからね。

それに握手した時の違和感・・・。


【さあ、来てください!】


「はーい・・・よっと!」


軽やかに近づいてきたかと思ったら緩急をつけて飛び込んできた。


シュッ!


【うおっ!?】


あっぶねぇ、拳を下げなかったら切り裂かれていた。

この子も対人の経験がある感じがする。

何処から取り出したのか、いつの間にか両手に短剣を持っている。


手数で押されないようにしないとな。

スキを窺っているのかジリジリと近寄って来る。

この緊張感・・・。

タケゾウ君には及ばないが、かなりの実力者だな・・・。


「いっきますよー?」


【いつでもどうぞ!】


ササっと動いては短剣を繰り出してくる。

その闘いにくさ。

落ち着け。

師匠との鍛錬はこんなものではなかった。

それに、あの力を制御するんだろう?


心を落ち着かせると繰り出される短剣を掌でいなす。


「ちょ!?そんな事が!」


【俺も簡単に負ける訳にはいかないのでね。】


「っく・・・。」


ファムさんが間合いを取る。

すると・・・。


「まいりましたー!降参でーっす!」


と、突然土下座しだした。


「え!ファムっ!?」


その攻防を見ていたシルビィさんが、貴女まだやれるでしょう!

と、言ったようにファムさんを見る。

本気は見せる時には見せます。

そう言ったところかな?

見せたくないのなら仕方がない。

やっぱり何かあるな、この子。


【はい、お疲れさまでした。】


「ありがとうございましたー!」


この飄々とした生き方が彼女の本質なのかもしれない。

そして全員の力量が分かったところでラフィアとアンナと報告会をする。

その間、目を覚まさなかったタケゾウ君の事は同じパーティーの子に任せておいた。


【タケゾウ君は問題ないですよ。不思議なのはあの子が八等級と言うところですね。他の子は実力相当の子達です。不思議な子も一人いますが・・・次世代も順調に育っている、と言ったところですかね。】


「魔法使いの二人も3thまでの魔法とグレーター・ヒールが使えるのでウォーリアーやドローン相手には問題ないかと。」


「斥候の二人も心構えは出来ているので問題ないんさ~。」


【うーん、少し早いかと思いますが前衛の皆に鋼の武器を持たせましょう。】


「よろしいのですか、アーサー様?」


【タケゾウ君とファムさんは問題ありませんね。シルビィさんは合格点。ヘイム君は今後に期待と言ったところでしょうか。】


「でも、アーサー君。鋼だと重量の問題があるんさ~?慣熟している暇はないと思うんさ~。」


【問題はそこです。タケゾウ君とファムさんは問題ないでしょう。】


「成程、後の二人にはしっかりとした防具を作って防御力を上げさせるのですわね?」


【そうです。安全を考えて鋼の鎧を作りたいのですが、これは実力がある程度なければ使いこなせないので・・・うーん、でも安全性を考えるとなぁ。】


「アーサー君に任せるんさ~。」


【分かりました、信頼出来る弟子を連れて来ましょう。】


「お願い致します、アーサー様。」


「頼んだんさ~。」


予定としてはこんな感じかな?

まずは武具を作る。

突貫になるのでフェイとサーラの力は必要だろう。

帝国に戻ってから話をして王国に連れて来る。

その後は出来るだけ慣熟させるようにして・・・。


今のところこんな感じかな?

いや、視線を感じる。

この感じは・・・ディアナだ。

タケゾウ君との戦いを見て火をつけられたか?

仕方がないなぁ。

そしてその方向に振り向くと声をかける。


【ディアナ!今なら手ほどきを致しますよ!】


「アーサー様!?」


「あちゃー、ディアナか~。」


「そう来なくっちゃな、アーサーの兄貴!」


入り口の側から闘気丸出しで近づいてくる。

バチバチと視線を交し合うと訓練場の中央から人がいなくなった。


【準備は・・・いりませんね?】


「応!」


「ちょっと、二人とも!おやめなさい!」


「ラフィア~、やらせないとダメなんさ~。」


「アンナまで・・・もう!分かりましたわよ!」


こうしてディアナとの公開模擬試合をする事になった。

ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになります!

皆様に感謝を!

それでは 次話 鍛錬の成果と秘技(仮 で、お会い致しましょう!

お疲れさまでした!

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