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久しぶりの王国

いつも読んで下さって、誠にありがとうございます!

執筆が終わりました。

お楽しみ頂けると幸いです。

女将さんにも事情を話すと祝福してくれた。


【それで、爺さんがどうなったのかを知りたい、ついでになっちゃうけれど挨拶に行こう。】


皆で貴族屋敷に向かう。


「ほう、帝国で聞いていたのとは復興の度合いが違うな。」


「セリスさん、それはこの街だけなんですよー。」


「そうです、ノモス様のご支援があったからなんですよー。」


「私はその頃は田舎の村に居ましたからね。」


「そうなのか・・・田舎とはいえ、活気があって良い街ではないか。」


そう、この二週間で露店が立ち並ぶ程になっていた。

冒険者達も少しは増えたのだろうか?


それぞれに感想を言い合いながら貴族屋敷に向かう。

門衛さんに挨拶をしてステファンさんの案内で爺さんの執務室に着いた。


「あんちゃん、久しいな、二週間ぶりぐらいか?」


【ああ、元気そうだな、爺さん。】


まずは無事を喜びがっしりと握手する。


「ドリュカス様、こんにちは。」


「ドリュカス様、こんにちはー。」


「ドリュカス様、その節は御世話になりました!」


「それでどうしたんじゃ?」


【新しい嫁候補を連れて来た、それと王都の事が気になってて、続報を聞きたい。】


「ルイスの嬢ちゃんとナナリーの嬢ちゃんは知っておる、それと弟子のサーラの嬢ちゃんじゃろう?」


【ああ、弟子兼嫁候補になったんだ。】


「ほう、で、そっちの嬢ちゃんは?」


「お初にお目にかかる、ドリュカス殿。クヴァール帝国第三皇女、セリス・フォン・アストゥラピ・クヴァールと申します。」


「ん?クヴァール帝国の第三王女が・・・まさか、あんちゃん!?」


【そのまさかなんだよ、俺の嫁候補だ。】


「おお、ではあの話は間違いでは無いのじゃな?」


「「【あの話?】」」


「今では民の希望じゃぞ?英雄アーサーと帝国第三皇女の婚約。吟遊詩人にも歌われておるぞ?」


ノモスの野郎め・・・。


「それに『アリステリア様』が降臨あそばれてあんちゃんが神匠に選ばれたという奴じゃよ。」


【ああ、それは間違いない。】


「そうか、めでたいのう。わしもその場に居合わせたかったぞ。」


【それで色々あってね、サーラを第三候補、セリスを第四候補にしたんだ。】


「ルイスの嬢ちゃんと結婚したとはいえ、早くも第四候補まで作りおったのか!」


【ああ、良い子達なんだ。気にかけてやってくれるとありがたい。】


「あんちゃんの嫁なら大歓迎じゃよ。」


「ドリュカス様、帰って来たらよろしくお願い致しますね。」


「分かっておるよ、ルイスの嬢ちゃん。」


【で、爺さん。王都の状況は?】


「酷いもんじゃよ。こちらからはレガイアとアレックスを派遣しておる。」


【レガイアさんとアレックスさんを?】


「ああ、レガイアから報告書が来たが、酷い状況じゃったらしい。」


【爺さん、済まない。俺がもっと上手くやっていれば・・・。】


「いや、あんちゃんのせいではない。」


「ルイス殿、どういう事だ?」


「色々とあってですね・・・。」


「アセディアさんと言う方がいらっしゃってですね、その方とちょっとありましてー。」


「今は、そんな事は無いんですよ?」


「・・・後で詳しく聞かせて頂こう。」


【帰って来たら復興を手伝うぜ。それで国王はどうなったんだ?】


「今の所、第十三のゼカトリア王子が先導しておるようじゃが、あの王子は臆病でな、いつまでもつか・・・。」


【十三番目ってレガイアさんリーチじゃねえか!?】


「りーち?」


【ああ、国王一歩手前って話だ。】


「そうじゃ、一歩手前なんじゃよ。ただ弊害もある。」


【どんな弊害?】


「旧王国派の貴族との弊害じゃよ。レガイアは婿じゃからのぅ。」


【それで御機嫌取りに・・・復興の支援に二人が行っていると?】


「そうじゃ、それにまともに支援が出来るのはこの街だけじゃからな。おかげでこの街の人口も二十万人になったわい。」


【おいおい、四倍かよ!?】


「そうじゃ、冒険者も戻って来ておる。何しろこの街だけにしか依頼が無いからのう。」


【オーガの牙の人達は?】


「新区画にする予定地の魔物退治に駆り出されておるよ。大々的に街を広げる予定でのう。」


【そうか、良い所だったんだけどな、開発の手がここまで来たか。】


「景観は壊してしまうがな、仕方ないんじゃよ。」


「残念だけどしょうがないわよ、貴方。」


「そうですよ、ヘファ君ー。」


「ヘファ師匠、元気を出して下さい。」


「ふむ、勉学を疎かにしすぎたな、王国の事も勉強しておくのだった。」


「それで、あんちゃんの予定はどうなんじゃ?」


【それが、良く分からなくってさ。もう聖剣・・・神剣は打ち終わったんだけど期間が後十四の日あるんだよね。】


「ほう・・・。」


【で、その後に六人会議って言うのに参加しないと駄目らしいんだよ。】


「六人会議じゃと?」


【ああ、エクスィ・スィデラスの会議らしいんだがね。】


「あんちゃんが参加するのか?」


【そうらしい、クヴァール帝国の皇帝陛下の話だと第一席に推薦するって言うんだよ。】


「何じゃと!?」


「そうなんです、ドリュカス殿。父上が各国に使者を出しております。」


「第一席ともなればとんでもない栄誉じゃぞ?」


【何席だろうが俺が変わると思う?爺さん。】


「・・・あんちゃんはあんちゃんじゃな、フハハハ!」


【だろう?だから辞退しようと色々やったんだけど駄目だったんだよ。】


「まあ、女神様直々に神匠の位を授かったんじゃから、そのぐらい受ける気概を見せてみるんじゃな。」


【四人の嫁さんの為に頑張るさ。】


「そうじゃのうお互いに頑張るとしようぞ。」


そう言うと爺さんと別れ貴族屋敷を後にする。


【そっかー爺さんも大変なんだなー。】


「そうね、でも早く復興が終わると良いわね。」


「そうですね、被災者の皆さんが心配ですねー。」


「出来る事が無いのも悔しいですよね。」


「ふむ、落ち着いたら視察に行ったらどうなのだ、旦那様?」


【そうだね。行ってみようか。】


「所で・・・ルイス殿。」


「何かしら、セリスさん。」


「旦那様のドリュカス殿への態度、接し方が気になるのだが。あれで貴族相手に問題は無いのか?」


「ああー、その事ね。あの人はドリュカス様の事をお父様と同じぐらいに尊敬しているのよ。」


「なるほど、父上か・・・分かる気がする。」


「でも、本当の両親はもうお亡くなりになったらしいから、ドリュカス様に父親を重ねているのだと思うわ。」


「成程な。納得が行った。」


「ヘファ師匠、時間があればセリスさんの下着を作って差し上げたらどうでしょうか?」


「新作ですか?お姉さんも気になりますよー?」


「ルイス殿、下着とは何だ?」


「私達が付けている下履きの事よ。」


「ほう、興味があるな。その揺れない乳房の事であろう?」


「そうね、でも試練を乗り越えないと駄目よ?」


「下履きに試練ですか?」


「そう、試練。」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「へ、ヘファイストス様、婚前であるぞ?このような事は!」


「言ったでしょう、試練だって。」


「そうですよ、こんな事で恥ずかしがっていたら御奉仕は出来ませんよー?」


「そうですよ、ほら、覚悟を決めて下さい、セリス様。」


「は、破廉恥な!」


ルイスとナナリーさん、サーラの採寸は終わった。

後はセリスだけなのだが、頑として服を脱ごうとしない。

三人は素っ裸だ。

それを見て破廉恥と言われてしまった。

口付けをしたり、胸を揉んだりするのは大丈夫なのにね。


【セリス、君の為なんだ。】


「私の・・・為?」


【そうだ、君の為なんだ。】


「そ、そこまで言うのなら受けて立とうではないか!」


やっと覚悟が決まったのか服を脱ぎだす。

そして下履き一枚になる。

胸を手で隠しているのは最後の抵抗だろうか?


「くう、必ず責任は取って頂く!」


「じゃあ、測りますね。」


「こられよ、ヘファイストス様!」


最後の一枚も脱ぎ終わると俺の前に素肌を晒す。


「くう、このような、このような事はっ!」


「諦めて下さいね、セリスさん。」


「そうですね、旦那様になる人なのですからー。」


「ほら、縮こまっていたら正確な寸法が測れませんよ?」


「貴女達、覚えておくが良い!」


「はい、次はお尻ですね。」


「っく、このような・・・。」


【ほら、早くして下さい、その分見られてしまいますよ?それとも見られたくてやってますか?】


「ヘファイストス様、そのような言い方!」


「じゃあ、素直になりましょう。」


「そうですね、さっさと測られた方がよろしいと思いますよー?」


「さあ、セリス様、胸を張って背筋を伸ばして下さい!」


【うん、あとは股下だけだね。】


「ま、股下だと!?」


【知らないと服が作れないじゃないですか?】


「くう、せ、責任は取って頂けるのだろうな、ヘファイストス様!」


【もちろんですよ、セリス。】


「な、ならばよい、さっさと測るが良い。」


測り終えると寸法を記入する。

そしてセリスにもフルカップブラとパンティーを作る。

着け方と履き方は三人に任せよう

着け終わったセリスを見て質問する。


【動いた時に違和感はありませんか?】


「これは素晴らしい物だな、肩が軽くなった。しかも見よ!この美しい体を!」


【それが下着、ブラジャーとパンティーの効果です。】


「旦那様は何でも作れるのだな。」


【何でもではありませんが・・・。】


そして普段着も作る。

サーラとは違ったデザインの物を作る。


「ねえ、貴方。これは新作なのかしら?」


「私達にも作って下さいー。」


「もちろん、作って頂けますよね、ヘファ師匠?」


時間の許す限り、四人の下着と服を作った。

もちろんもう夏なので夏服だ。

ちょっとセクシーな物も入れてある。

ふふふ、ちょっとならこういう服も良いだろう。


今度はアセディアや皆も連れてこよう。

採寸が心配だけれど、サーラもいるし・・・大丈夫だよね?


作り終わるとギルドを後にする。


リズやベス、アリスは測るたびにサイズが違う。

さすが成長期。

マオだけは獣人族の特徴で寸法があまり変わらない。


春服までしか作っていなかったのを思い出す。

今度は四人の夏服も作らないとね。

四人の笑顔を思い出す。

この仕事がひと段落付いたら作りに来よう。


四人が気に入った服を着ると残りをそれぞれの袋に入れてバックパックにしまう。

さあ、やる事はやったかな?

もうすぐ晩御飯の時間だった。

いつもの宿に戻るとナナリーさんに服が入った袋を渡す。


路地裏でゲートを開きナナリーさんとリズ達が見送ってくれるゲートを皆で潜る。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


それはちょっと遅い晩御飯を食べている時だった。


「アーサー、ファリスが神都から戻ってきている。話を聞いてやってくれるか?」


【ああ、是非。何処に行けばいいかな?】


「俺の家にしよう。万が一にも聞かれる事の無いようにな。」


【分かったけれど、俺はノモスの家を知らないよ?】


「グレイを迎えに行かせる。それまでに支度を整えておいてくれ。」


【分かった。そういえば風呂は無いのかな?】


「俺の家にはあるが、王宮の物は王族専用だぞ?」


【うーん、ルイス達が入りたがっているんだよね。】


「セリス様にお願いしてみてはどうだ?」


【そっか、セリスも王族だから・・・大丈夫かな?】


「一緒に入る分には大丈夫ではないかな?では、後で落ち合おう。」


【そうだ、ノモス。】


「何だ、アーサー?」


【良くも嵌めてくれたじゃないか。】


「な、何の事だ?」


【しらを切ってもネタは上がっているんだ!良くもやってくれたな!】


「何の事だ!?」


【セリスとの噂の件だ!しらばっくれようとしても無駄だからな!】


「だが、これで皇族との強固な結びつきが出来ただろう?」


【開き直るのか!?】


「まあ、聞け。皇帝陛下はことのほかお前の事を気に入っていらっしゃる。」


【それで?】


「そこでこう進言した。「アーサーを手に入れたいのならば今回のセリス様との噂を使うとよろしいでしょう!」と!」


【やっぱりおノモスじゃねえか!】


「ちょっと待て、そのおかげでセリス様を手に入れられただろう?」


【人を手に入れたとかいう物じゃないだろう!】


「だが、気に入っているのだろう?」


【そりゃあ、美人だし、巨乳だし、性格も、って何を言わせるんだ!いいか、これも貸しにしておくからな!】


「分かった分かった。じゃあ後で会おう。」


【あいよ!】


そう言うとノモスは去って行った。

皇帝陛下からの俺に対する勅命が発布されたのであれだけ群がっていた人達がいなくなった。

そのおかげで一人でも御飯が食えるようになった。

助かります、皇帝陛下。


「ここは空いておりますか?」


【今はプライベートなんだ、放っておいてくれないかな?】


「ぷらいべえと?」


【セリスじゃないか・・・その服も似合うよ。】


「もちろんだ、旦那様からの贈り物だぞ?似合わない訳があるまい?」


その場でクルリと回って見せつけて来る。

白のトップスとベージュのスカートだ。

それに靴底を厚くしたサンダルを履いている。

先程作った物だ。


夏の空の元で麦わら帽子とかを被ってくれたらもっと似合うかもしれない


あっとそうだ。


【セリス、お風呂ってあるのかな?】


「ヘファイストス殿になら個室を用意するが?」


【それも良いんだけど、ルイス達が入りたがっているんだよ。】


「ならば、妹達がいるかもしれないが、大浴場に案内しよう。」


【それでお願いしますよ、セリス。】


「そ、それでだな。」


【ん?】


「だ、男女の営みと言う物をべ、勉強したのだ。そ、それを実践するのも良いかと思ってだな。」


【・・・。】


「そこで黙られると勇気を振り絞って言った私の立場が無いのだが?」


【いやあ、目覚めちゃいましたか?】


「何にだ!ま、まあ、無理にとは言わん!」


【セリスからのお誘いを断る訳無いだろう?で、俺はどうすればいいのかな?】


「よ、夜、ヘファイストス様の部屋に行く。何処にもいかずに待つが良い。」


【了解、部屋で待機致します!】


「それで良いのだ、まったく素直ではないな!」


どちらが素直じゃないのだろうか?

よろしい、その営みとやらで確かめさせて頂こうじゃないか。

まあ、冗談だろうけど。


「で、では、夜にな。」


【待っていますよ、セリス。】


セリスに何かあったのだろうか?

さすがに性急すぎるでしょう。


まあ、無理をさせないようにしますかね。

ここまで読んで下さり、誠にありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになります!

皆様に感謝を!

それでは 次話 神と七大悪魔の関係(仮 で、お会い致しましょう!

お疲れ様でした!

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