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各国の情勢

いつも読んで下さって、誠にありがとうございます。

執筆終わりました。

それでは、お楽しみ下さい。

「なんじゃと!?」


「父上、その神剣はサンクトゥスと名付けられクヴァール帝国の国宝となるそうです。」


「まさか創造神様自らが御降臨あそばされるとはな・・・。」


「その神剣には新たに英雄級エピックと言うクオリティーが格付けされました。」


「何と・・・わしらの剣はハイクオリティーじゃな?」


「はい、この短期間で何があったのかと・・・。」


「ふむ、何があったのかを聞くのが楽しみじゃ。」


「ええ、大きくとは言いましたが、まさかこれ程とは・・・。」


「そうじゃな、復興も当然として使者に備えよ!」


「各国からの使者がここに来ると?」


「そうじゃ、この街が、いや、わしらが交渉相手にもなりかねんぞ?」


「かしこまりました、父上。」


「あんちゃん、凄い事をやりおったのう・・・。」


あんちゃんの作ってくれた剣を見つめる。


「これからも楽しませてくれそうじゃな、あんちゃん!」


そう言うと執務机の上に置かれた届いた書状を見直す。


オルタンシア公国に魔導国家ソフォス、更に商業国家群バイジン。

もうこれだけの国から書状が来ておる。

まだ三日も経っておらんぞ?

この三国の情報伝達力が半端ではない。


さてと、どのような事になるのやら・・・。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「・・・以上でございます、姉様。」


「ふむ、情報収集御苦労様ね、リーゼ。後で御褒美を上げるわ。」


「ありがとうございます!姉様!」


「それにしても・・・さすがですわ!アーサー様!」


「左様でございますね、姉様。」


「それで、リーゼ。あの方の今後の予定はどうなっているのかしら?」


「姉様、これは私の予想ですが、アー、んんっ、ヘファイストス様は六人会議に召集されると思われます。」


「それでは!?」


「左様でございます、席は分かりませんがあの方はエクスィ・スィデラスとして各国の王に推薦されるでしょう。」


「それでは相応しい方として第一席となるように話を勧めなさい。」


「かしこまりました、姉様。もし会議が招集されれば私達も帝国へ。」


「そうね、ヘファイストス様。ここまでの人物になるなんて、さすがは私!」


「・・・姉様。もし会議でエクスィ・スィデラスとなれば早速我が国に国賓として御招きして新たなる聖剣を御作りして頂くのがよろしいかと。」


「そうね、そのように手はずを整えなさい。出来れば会議が終わったら我が国に。そうね、期間は一の月程を見込みなさい。」


「帝国も一の月なのですからそのぐらいは当然主張出来るかと。」


「うふふ、楽しみが増えましたわねリーゼ。」


「はい、姉様。」


ヘファイストス様・・・考えるだけで体が火照る。

あの少年のような顔立ちに似合わぬ男性部分。

またあの方が側に来て下さる。

ああ、今日は我慢が出来ない様だ。


「リーゼ、これからの予定は全てとりやめなさい。」


「姉様?」


「もう、可愛がってあげると言っているのよ?」


「か、かしこまりました!では早速!」


ふふ、私達もあのお方に・・・。


お待ちしております、ヘファイストス様。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「以上が最新の情報じゃ。」


「ならば、我々の国にも来て頂こうではないか。」


「その通り、聖剣を打ちに来て頂きましょう。」


「左様、その為の根回しは出来ておる。」


「問題はあの双子と枢機卿ですね。」


「そうですね、場合によっては双子の国は先にしても良いのではありませんか?」


「恩を売れますな。」


「くふふふ、あの国にならば高値で売れるはずじゃ。」


「それにしても六人会議か・・・。」


「まあ、相応しい人物ならば何も言うまいよ?」


「神々と精霊様は金では動かんからな。」


「左様ですね。ですが枢機卿より先に動きませんと・・・。」


「そうじゃ、聖人なんぞにでもされてみよ?ソフォスから出て来なくなるぞ?」


「ふむ、その前に手を打つか・・・。」


「後見人に連絡は?」


「書面は出してありますが、公国とソフォスの動向が早かったようです。」


「公国は妹の方だの?」


「左様です、実権を振るえるようになると頭角を出してきました。」


「ソフォスは?」


「王国、ドリュカス殿宛に書面を送ったと言う事です。」


「我が国の立場を明確にしておかねばな。」


「左様ですね。ではかねてよりの計画の通りで良いですか?」


「問題ない。」


「問題ありませんわ。」


「問題なし。」


「それでは、計画の通りに!」


「「「計画の通りに!」」」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「そうですか、その儀式をした人物、ヘファイストス殿と言いましたね?」


「はい、プラエセンティア枢機卿。」


「『アリステリア様』を神都に降臨あそばされる事が出来れば、教会の名声も上がるのですが。」


「今回の事は残念でございました。」


「そうですね、よりにもよってクヴァール帝国とは・・・。」


「言うでない、それも神々の御意思なのですよ?」


「「はい、枢機卿。」」


「それでは、私は法皇様にお会いしてまいります。」


「「ははっ。」」


カツコツ・・・


たたびとから聖人が生まれるか・・・。

まぁ、良い。

久しぶりの聖人候補だ。

教会の、この国の為に働いてもらおうではないか。


法皇の居る法王庁へと急ぐ。

中に入り通路を進む。

二階に上がり私室へと急ぐ。

猊下のいらっしゃる私室の入口にいる法王直属の女騎士達が話し掛けて来た。


「これはプラエセンティア枢機卿。今回はどのような御用件で?」


「法皇様は沐浴中でございますよ?」


「法皇様に至急の面会だ。」


「少々お待ち下さい。御機嫌を伺ってまいります。」


毎回この時間のやり取りが長い。

しばらくすると入口を通される。


「はあ・・・猊下。また沐浴でございますか。そのお粗末な物を」


「お粗末とは何ですか!そなた達の案で着ている法衣は暑苦しくていかん!理想の殿方が現れた時に汗臭くては逃げられてしまうではないか!」


この婚期を逃しそうな女こそ、この国の実権を握っている十九代法王「イリーナ・グラン・テンプス・イエレアス」である。

その巨大すぎる醜い胸の駄肉の事を気にしている。

っふ、それも解決する事が出来るかもしれぬ。

かの御人は巨乳好きだと言うしな。


「して、何用ですか?」


「猊下におかれましては、御機嫌麗しく。」


「ふん、白々しい・・・今まで気分が良かったのですが・・・無粋な来訪者がきおったので今は悪くなりましたわよ?」


「陛下の悩みをこのプラエセンティアが解決してご覧に入れましょう。」


「・・・今度という今度は本当でありましょうね?」


「もちろんでございます。実は帝国に現れたと言う人物。かの者こそ猊下の求めている人物でございます。」


「ほほう・・・詳しく聞きたいですね。」


バシャッ


月の光に素肌が晒され沐浴から猊下が上がると侍女がその体を拭きに走る。

そして身支度を整えると椅子に座り続きを促してくる。

この小娘は俺の前では遠慮などしない。

俺も醜い胸の女には興味がない。

この女の、その法王としての在り方は民の為にある物なのだ。

だが、飢えた雌の前にその醜い物を拒絶しない男を放り出したらどうなるかな?


ふふ、そうだ。

聖人候補に夢中になれ!

肉欲に忠実になれ!

そうすればこの女も・・・。


くっくっく、今度こそは、神を!


この聖地に御光臨あそばせて御覧に入れましょうぞ!


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「ラヴィーネ様、帝国へ赴く事になりそうです。」


「ふーん、たかが鍛冶師の為に?」


「左様でございます。ただ注意を。この大陸では上位六人の鍛冶師は特別な存在でございます。その事はお忘れなきように。」


「そんな事より、『ホワイト・ウィルム』狩りのほうが心躍るぞ?」


「ラヴィーネ様、来年の事になりますが成人なされれば旦那様を迎える事になるのかもしれません。いい加減に狩りはおやめになって勉学もしなければなりませんよ?」


「勉学の方は向いていない、分かっておるのではないか?それに、そなたがいれば国政の問題はない。」


「はあ、良いですか、ラヴィーネ様。貴方様は確かに強い。これ以上ない程に強くなられた。ですが上には上がいる事を忘れてはなりませんぞ?」


「そうだ、その強いと言う剣聖の所在は分かったのか?」


「帝国に居る事は掴みました。後は接触するだけです。」


「早速接触せよ。」


「ラヴィーネ様、それよりもです。神剣を作ったと言われるヘファイストスなる鍛冶師を迎え入れ国に新たなる聖剣を作って頂かなければなりません。」


「面倒な事はシュタイアに任せる。私は興味がない。」


「では、興味のありそうな事を一つ。その鍛冶師、どうやら属性剣を作れるそうです。」


「何故それを早く言わないのか!?至急で文を送れ。愛剣の『ゲフォーレナ・ボーデン』の修理も兼ねさせるのだ。」


「かしこまりました。それではラヴィーネ。良い子にしていて下さいね。」


「来年成人の者に言う事では無いな。」


「ふふ、左様ですね。ですが私にとっては妹みたいなものですからね。」


「むう、分かった。姉上の前では良い子にしていよう。」


「それではラヴィーネ。何かあれば執務室へ。勝手に狩りには出かけない事、約束は守るのですよ?」


「分かった。」


シュタイアが部屋を出て行く。


鍛冶師か。

武具を作るのは良い。

だが、その者の腕が伴っていなければ良い武器等作れるのだろうか?


今度赴くと言う帝国。


そこに目標となる剣聖がいる。

楽しみだ。

早く仕合たい。

だが、愛刀に修理が必要だ。


その為にはヘファイストスなる鍛冶師の腕が必要らしい。

魔法の武器の修理だ、一体いくらかかるのだろうか・・・。


我が国は氷雪地帯で作物の実りがほとんど無い。

輸出できる物と言えば鉱石か氷ぐらいの物であろう。

軍事国家とは言うが体の良い番犬扱いだ。

各国から援助金と言う防衛抑止の金がわずかに入るのみ。

シュタイアはよくやってくれていると思う。

だがそれにも限界があるだろう。


そんな彼女を少しでも助けたい。


この国は実力主義の国だ。

そう、強ければ手に入れる事が出来る。

そう、強ければ。


考えをまとめよう。


まずは帝国に赴き六人会議とやらでエクスィ・スィデラスたる人物を決める。

決まったらそのヘファイストスなる人物に愛剣を修理してもらう。

その後は剣聖を探して仕合う。

シュタイアには悪いがこれは譲れない。

そしてヘファイストスなる鍛冶師に国に来てもらい新たな聖剣を作ってもらう。

これで良いのか?


シュタイアの出て行ったドアを見つめる。

その答えを持っている彼女はいない。

視線を窓の外に移す。


城の窓から外を見ると一年中の氷雪地帯である脆弱な我が国が映るのであった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


意識が朦朧としている。


そんな中、隣に人のいる気配がする。

・・・喉が渇いたよ。


【ルイス?】


「む、何ですか、ヘファイストス様。お水ですか?」


【ああ・・・水をくれるかな。】


「はい、こちらです、一人で飲めますか?」


【ルイスが飲ませてくれないの?】


「ルイスさんではありませんが良いですよ。それでは体を起こしますね。」


【いつものように口移しで飲ませてくれないの?】


「そんな事をしているんですかー?甘えてますねー。構いませんよ、それでは失礼して・・・。」


キスをされる。

液体が口の中に入ってくる。

それを飲み込む。

舌を動かしてみる。

応えてくれた。


【いつも恥ずかしがっているのに今日は積極的だね。】


「そうなんですか?私ならいつでもどこでも喜んでやりますよ?」


【私なら?】


「ええ、貴方のサーラです。」


意識が覚醒する。


【ちょ、サーラ?そう言うのはお互いを知りあってだね・・・。】


「ヘファイストス様、良いですか?私達はもうパートナーとして認知されているんです。」


【ああ、そう言えば手伝ってくれてありがとうね、サーラ。】


「いえいえ・・・じゃなくてですね、そろそろお互いの事を分かって来たのではないのかと言う事です!」


【うん、それで?】


「ヘファイストス様は女性から言わせるのですか?」


【何を?】


「・・・鈍感。」


【何か言った?】


「いいえ、それでですね。ルイスさんの代わりに私が御世話致しますので!」


【そうなの?そう言ってくれるサーラには悪いんだけれどルイスに会いたいんだ。】


「・・・はぁ、ではお待ち下さーい。」


ちょっと不貞腐れながらそう言うとサーラは部屋を出て行った。

しばらくするとルイスと一緒に戻って来た。


【ルイス、会いたかったよ。】


「私もよ、貴方。」


【なんでいつものように側にいてくれないのさ。】


「貴方、聞いて頂戴。」


【お、おう?】


「王国に帰ってからだけれど・・・サーラさんを三人目に迎えてあげてほしいの。」


【・・・え!?】


「駄目かしら?」


【ルイスとナナリーさんが良いのなら俺は構わないけれど、ルイスは良いのかい?】


「貴方とサーラさんの仕事を見たわ。悔しいけれどあの間には私達では入れない・・・だから仕事のパートナーであるサーラさんを・・・側に迎えてほしいの。」


【ルイスが良いなら俺は構わないけれど、ナナリーさんにも聞いてみないと・・・。】


「ナナリーさんなら分ってくれると思うわ。だから、お願い。」


【分かったよ、で、サーラ。ルイスに何を吹き込んだんだ?】


「吹き込むとは人聞きの悪い、当然の権利を主張しただけですよ。」


【権利?】


「お互いの事を良く分かったと言う権利です。」


【・・・俺はこんな奴だからルイスを優先するからね?それはナナリーさんも分かっている事だ。】


「はい、三番目でもなんでも構いません。ヘファイストス様の嫁に、隣に居られるのならば。」


【サーラはそれで良いのかな?】


「はい、英雄だけでなく、鍛冶師としても尊敬に値する人ですからね。しかも女神様から直々に『神匠』の位を授かったんです。」


そう言えばそんな記憶がある。

もっと『アリステリア様』と話をしたかった。


「人生と鍛冶のパートナーとしてこれ以上の人はいません、まだ納得は出来ないかもしれませんがよろしくお願い致します、ヘファイストス様。」


【分かった、よろしくお願いするよ。ルイスは納得しているようだけれどナナリーさんも説得する事。それが条件だ、いいね?】


「はい、よろしくお願い致します、旦那様。」


【旦那様って、ちょっと気が早いんじゃないのかな?】


「いえ、必ず説得して見せますので!」


【・・・頑張ってくれ。】


「はい!これで夜も、のけ者にされなくて済みます。」


「【ははは・・・。】」


【そうだ、何日眠っていたのかな?】


「一日ね、何かあるの?」


【ティアにミルクレープを持って行かないと・・・。】


「ああ!そうですよ!ヘファ師匠!絶対に怒ってますよ!?」


「ティアってアバリティアさんの事?」


【そうなんだよ、実はあれから・・・。】


ルイスに訳を話す。


「それなら早く持って行かないと駄目よ、お礼なのだから。」


【作って行ってくるよ。少し外すね。】


「ええ、行ってらっしゃい、貴方。」


「行ってらっしゃいませ、ヘファイストス様!」


二人に送り出されて厨房へ向かう。

ミルクレープを三個作りアイスクリームも持って行く事にする。

それと念の為、新作のケーキもだ。

怒っていなければ良いんだけれど・・・


リターンを唱えてティアの元へ向かった。

ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになります!

皆様方に感謝を!

それでは 次話 初めてはライトニング(仮 で、お会い致しましょう!

お休みなさい!

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