しばしの休息と新人鍛冶師
いつも読んで下さって、誠にありがとうございます!
執筆終了しました。
お楽しみ頂ければ幸いです。
五日間の訓練を終え、皆で冒険者ギルドへと帰って来た。
「ふぅ、何とか無事に帰って来ましたね。」
「本当だぜ・・・だが、俺達の実力はどうなんだろうな?」
「あの激戦を潜り抜けたんさ~、それなりに上がっているはずなんさ~!」
「でなければ、色々と申し訳が立ちませんわよ?」
「そうっすよ?今までの事が活かせて、良い戦いだったっす!」
「それでは、本日は休息と致しましょう。そろそろ本番が近いです、各自で準備、心構えをして下さいね。」
ジャスティンがそう言った事で各自が気を抜く。
それを見ていた俺は呟く。
【そうですね、出来れば『怠惰』さんとは、戦いたくはないのですが・・・。】
「アーサーよ、話の通じる相手じゃねえんだろう?」
【怠惰さんは何とも・・・ただ、強欲さんのように話は出来るようなので、それ次第でしょうかね。】
「そうか、まあ出来る事なら戦い何てしたくはねえな。」
「そうなんさ~、戦わないのが一番なんさ~。」
「そうですわよ、アーサー様、期待しておりますわよ。」
「せっかく修行をつけたんだから、それを御披露目出来るのも嬉しいんだけどね。」
【それでも、話し合えれば分かり合えるはずなんだ・・・。】
そんな俺の暗い空気を感じたのかジャスティンが大声で言う。
「皆、休んで英気を養おう。今日ぐらいは酒もよろしいでしょう。」
するとディアナが女性陣に何か聞いていた。
「姉さん達も風呂に行くっすよね?」
「もちろんですわ。いい加減に体を洗わないと気分が悪いのですわ!それに・・・。」
チラリと俺の方を見て顔を赤くする。
うん、女性にしか分からない事があるんだね。
・・・言葉にはしないでおこう。
「それじゃあ、早速行くんさ~!」
「じゃあ北街の宿に行くっすよ!そこの宿屋は贅沢にも湯舟に入れるっすよ!」
「湯舟ですか?良いですわね、支度をして行きますわよ!」
「分かったんさ~!」
湯舟のある宿屋・・・?
他にもあるのか?
おっと、俺も皆のいる宿屋へ帰らないとね。
爺さんから催促の言伝が届いているはずだ。
そして皆と別れると、俺はいつもの宿屋へと戻る。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
久しぶりにいつもの宿屋に帰ると女将さんから雷が落ちた。
「小僧!領主様から散々催促が来ているよ!今度は何やったんだい!」
【いや、依頼をですね、受けているんですよ!?】
「荷物も届いていて、毎日のごとく兵隊さんが来るんだ!何とかおしっ!」
【イェス・マム!】
そう言うと荷物を持って商業ギルドへと急ぐのだった。
「・・・女将さん、何かあったんですか?」
「ああ、例の件を小僧に伝えたんだよ、ルイスちゃん。」
「御迷惑をおかけ致しました・・・。」
「ルイスちゃんのせいじゃないさ。小僧がサボってたんだろう?まったくっ!」
「あはは・・・きっと、サボっていた訳ではないんですよー・・・。」
「ナナリーちゃんや、甘い顔をすればつけあがるのが男なんだ!すこしは懲らしめておやり!」
「「あははは・・・。」」
久しぶりに顔を見たかったのだが仕方がない。
さて、仕事の続きを・・・。
「ここっすよ!ここが安くて美味い飯が食えて、しかも格安で湯舟にも入れるらしいっす!」
「ちょっと、ここって最近評判の宿屋じゃないんさ~?」
「ああ、前に貴女が言っていた・・・。」
ん?
お客様かしら?
お出迎えをした方が良いかしらね。
「いらっしゃいませー、三名様ですか?本日の昼のおススメは豚骨らーめんとなっております。美味しいので是非どうぞ!」
「・・・ありゃ?ルイスさんじゃないんさ~?」
「「「えっ?」」」
「アンナだよ~。あの時は、暗くって良く分からなかったんさ~?」
「ああ!アンナさんですか!そ、その節はお世話になりました。」
慌てて頭を下げる。
「いやいや、あーっしも行った後にアーサー君が気絶してたからびっくりしたんさー。」
「アンナ、お知り合いですの?」
「アンナの姉さん、知り合いっすか?」
「ああ~・・・アーサー君の思い人なんさ~。」
「この方が?」
「な、何ですとー!」
「え?え?」
頭を上げる。
それは突然だった。
一応、アンナさんは知ってはいた。
あの暗闇では、こんなに体形の良い獣人の女性だとは分からなかった。
だが、こんな教養の高そうな人・・・しかも美人で巨乳。
それに、健康的な美人でしかもすごい巨乳の人も彼と知り合いなのだろうか?
あれ?
こちらの教養の高そうな人って何処かで会った事があるような・・・?
あの人、私のいない所で一体何をやっているのかしらね・・・。
今夜、覚悟なさいよ?
「先日は失礼致しましたわ、ラフィアと申します。創造神様の神官をしておりますの。改めて、よろしくお願い致しますわ。」
そうだ!
ナナリーさんの件で奇跡を使った事を聞いた神官様だ。
「アタイはディアナって言うんだ。アーサーの兄貴には世話になっててさー、よろしくなー!」
御世話にって、あの人は一体、何処で何をしているのだろうか・・・。
「こ、こちらこそ、あの人がいつも御迷惑をお掛けしてしまいまして・・・。」
「ああ、ルイスさん、この二人もオーガの牙の団員なんさ~。」
「そ、そうでしたか。いつもあの人が御世話になっております。」
そうだったの、団員の人達だったのね。
心配して損をしてしまった。
「とんでもございませんわ、御世話になっているのはこちらの方ですわ。」
「そうそう、世話になってるのはこっちっすよ?そんで、アーサーの兄貴の彼女さんが、何でこんな所でそんな恰好を?」
そう、今の私はあの人が作ったブリリアントなるメイド服を着ていたのだ。
もはや、制服になりかけている服だ。
見た事の無い人から見ればそういう反応も当然だろう。
「えっと、話せば長くなるのですが・・・とりあえずお客様でよろしいですか?」
「そうですわね、まずは中に入りましょう、アンナ、ディアナ。」
「りょ~。」
「はいっす!」
「三名様御来店ですー!」
「「「いらっしゃいませー!」」」
そう、この後、彼が何をしているのか、その一端を知るのであった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
商業ギルドに着くとアリシアさんに許可をもらい鍛冶部屋へ行く。
カーン、カーン・・・
おや、珍しい。
他にもギルドの設備を使っている人がいるようだ。
どんな人だろうか?
ちょっと興味がわいてしまった。
チラッと覗いてみる。
「銅なのに・・・何でなのかなぁ・・・。」
後ろ姿から察するに女の子だね。
ずいぶんとダボダボの服を着ているな。
身長が高い。
180cm近くはあるね。
銅って言う事は駆け出しの鍛冶師かな?
ちょっと興味がわいたので声をかけてみた。
【・・・ああ、それは鉱石からインゴットにする時に不純物が多いんですよ。】
「っは!ど、ど、どちら様ですか!?」
【ああ、突然ごめんごめん。俺はヘファイストスって言う鍛冶師だ。気軽にヘファって呼んでくれるかな?】
「そ、そのヘファさんが何の御用でしょうか?」
【君、駆け出し?師匠は?】
「いえ、何処の工房に行っても女は無理だと断られまして・・・。」
【ふむ・・・それなら、ちょっとお節介をしようか。良いかい?まずインゴットの質が悪いんだよ。】
「成程、質を上げるにはどうしたら良いんでしょうか?」
【採掘のスキルが足りていないんだよ、鉱石を掘ってひたすら溶かしてみてごらん。そのうちにスキルが上がって出来るようになるよ。】
「ふむふむ。」
律儀にメモを取っている。
周りにいるのが感覚派や天才肌だから新鮮だね。
それに一生懸命さが伝わってくる。
最近こういう子が周りにいなかったからなぁ・・・。
【それでね、不純物が少なくなるとこういう物が出来るんだよ。】
そう言って銅のインゴットを取り出す。
「これは・・・綺麗ですね。すごく純度の高そうな・・・。」
【これをあげるから、まずは同じぐらいの物が出来るまで採掘して鉱石をインゴットにしてごらんよ。】
「く、下さるんですか!?」
【ああ、それを目標にやってみると良いよ。】
「ありがとうございます!このインゴットを目指して頑張ります!」
【うん、頑張ってごらん、後、鍛冶をやる気があるなら少し教えてあげるから、いつでも声を掛けてね。】
「はい!師匠!」
ん?
師匠?
・・・まぁ、いいか。
【しかし、ここを借りるのは高かったでしょう?】
「でも、仕方がないんです。私は工房には入れませんので・・・。」
【ん?じゃあ、俺が少しばかり力になろう。】
「初対面で、そ、そこまでしてもらう訳には!」
【同じ鍛冶師でしょう?遠慮は無用だよ。】
「あ、ありがとうございます!師匠。」
【じゃあ、銅の鉱石があるからインゴットにしてごらん、それでもスキルは上がるから。】
「はい、師匠!」
そう言うと掘ったけれど使っていなかった銅の鉱石をバックパックから取り出す。
簡単に掘れるのは良いんだけれど使わないんだよね。
「流石師匠!バックパック持ちなんですね!」
【とりあえず、やってみてごらん。流れを見ていてあげるから。】
「はい、師匠!」
元気いいねぇ。
新人はこうでないとね。
だが、師匠か・・・。
くすぐったいな。
【そこは、もっと集中して!】
「はい、師匠!」
【繰り返す事によってコツを掴むんだ!】
「は、はい!」
【また不純物が残っている、先程より乱れているぞ!】
「タイミングが悪いのでしょうか?」
【そうだ、分かるかい?少しずつだが不純物が無くなっているのを。】
「はい!分かって来ました!」
うん。
鉱石を溶かした事で採掘のスキルが上がって来たのだろう。
不純物が少なくなってきたぞ?
【もう少しだ、見本のインゴットに近いぐらい不純物が無くなって来ただろう?】
「はい!師匠!」
【もう一息だ、頑張れ!】
「はい!」
しばらくすると限りなく不純物の少ない銅のインゴットが出来上がった。
「やった・・・やったぁ!」
【良くやった!】
「師匠のおかげです!ありがとうございます!」
と、嬉しかったのだろう俺に抱き着いてきた。
俺の身長が低いので自然と顔が胸の辺りに来る。
うん、さすが女の子。
柔らかいねぇ。
あれ?
この顔の感触は?
【君・・・もしかして巨乳だなっ!】
「ち、違います!」
慌てて離れるがもう遅い。
両手で胸を隠すようにしているが、俺様の巨乳スカウターが反応してしまった。
【何で隠そうとするのよ?もったいないなぁ。】
「きょ、巨乳だと色々あるんですよ!」
【そこん所、詳しく。】
「師匠だって巨乳だと醜いと思っているんでしょう!」
【いや、素晴らしいじゃないか。】
「え!?」
【何がいけないのかが分からないんだが・・・?】
「え?いや、だって醜いじゃないですか?」
【それは、美しいと言うのだろう?】
「・・・。」
何だろうか、その変な人に出会ってしまった的な顔は?
汚物を見るような目で俺を見て来る。
ちょっとゾクゾクする。
待て待て、俺は変な事は言っていないんだがね?
「アンタ、今度は何やってるのよ?」
後ろからミカの声がする。
【おお、ミカ。丁度良い所に!巨乳は醜くないよな?】
「新人を捕まえて何をしているかと思えば、またその手の話かっー!」
ズゴーン!
【ごふっ・・・。】
何か固い物で殴られた。
「ごめんね、新人ちゃん。いいかしら?こんなヤツだけれど鍛冶の腕は確かな奴だから、嫌わないであげて頂戴。」
【こんなヤツとは何だ!】
「アンタは黙ってなさい!」
【イェス・マム!】
「アタシはミカって言うの。黒玉の鍛冶師よ。よろしくね。」
「っへ!?」
【おい、ミカ。固まっちゃったぞ?】
「るっさいわね、黙ってなさい!」
【アイ・マム!】
「で、貴方の名前は何て言うのかしら?」
「ジェ、黒玉様でしたかっ!これは大変に失礼致しました!!!」
女の子は土下座している。
何で土下座?
しかも震えているぞ?
【あーあ、ミカが怖がらせちゃったじゃないかよー、どうすんだよー?】
ズゴーン!
【ぐおおおぉぉぉ・・・。】
また固い物で殴られた。
俺は何で殴られているんだ?
「これが普通の反応なの!アンタが特別なだけなんだからね!」
【普通って・・・どう見ても怖がってるだけじゃねえか?】
「いいから、黙ってなさい!」
【だって、このままじゃ話が進まねえぞ?】
「・・・。」
【新人ちゃんを怖がらせてるベテラン鍛冶師としか見えねえぞ?】
「るっさい!ねえ、貴女の名前を教えてくれないかしら?」
「面を上げてもよろしいのでしょうか?」
「顔を見ないと話は出来ないでしょう?」
「そ、それでは、失礼して・・・。『インジール村』の『サーラ』と申します。」
その女の子の顔は煤汚れていたが、良く見ると整った顔立ちをしていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「良い湯舟ねぇ・・・それに髪も洗えるのは良いですわ。」
「だろう?ラフィアの姉さん。たまに来るんだけれどすげえさっぱりするぜ?」
「・・・ディアナ、また大きくなったんさ~?」
「っぐ、そ、その話題には触れないで下さいよ。」
「私も気になるわね。アーサー様が好みだから最近は大きくなると言う食材を試しているのよ?」
「あーっしは、これ以上大きくなると斥候の時に困るんさ~。」
「いや、ちょっとだけっすよ、ちょっとだけっす。」
「大きいですね。」
「大きいですねー。」
「大きいんさ~。」
「大きいですわね。」
「ナ、ナナリーの姉さんの方が大きいじゃないっすか!」
「あの方の好みを知りたいのよ。そうよね?ルイスさん、ナナリーさん。」
「え、ええ。まぁ・・・。」
「そうですね、何処までが許容範囲なのかは知りたいですねー。」
どうして私はこの人達と湯船につかっているのだろうか?
しかもあの人の良い人だと言う事でナナリーさんまで誘われている。
それにしても、あの人の好みか・・・。
私に言ってくれた事は嘘なのだろうか?
「あー、でもヘファ君はルイスさんのおっぱいが一番の好みだと思いますよー?」
「「「ほほー・・・。」」」
皆の視線が私の胸に集まる。
「ちょ、ナナリーさん何をっ!?」
「でも、いつも言われてますよねー?」
「そ、それは・・・。」
「ルイスさんは、毎日、愛されていらっしゃるんですわよね?」
「ええ、ナナリーさんと一緒にですが。」
「良いなぁ・・・。」
「「ディアナ?」」
「あ、いや、何でもねえっす!」
ああ、あの人はこの人達とも関係を持っているのね・・・。
帰ってきたら覚えていらっしゃい!
「仕方ありませんわ、英雄ですもの。子を成すのも務めですわ。」
「「「子を成す・・・。」」」
「あの、ラフィアさんはそれで良ろしいのですか?」
「私はあの方を独占したいとは思いませんわよ?それこそ縛りでもしたら何処かに行ってしまわれますわ。」
「そうなんさ~、アーサー君はそう言う人なんさ~。」
「兄貴は兄貴だぜ?独占しようとは思わねえが・・・もっとアタイも愛してほしいなぁ。」
「それは、私達が頑張っておりますのでー。」
「「「羨ましい・・・。」」」
「あのー、普段のあの人の事を聞かせてもらっても良いでしょうか?」
おもいきって聞いてみた。
普段の事も分かれば、どんな無茶をしているかも分かる。
それに・・・
「・・・ルイスさんが思っているような事はありませんわよ?」
「そうなんさ~、厳しいけれど優しいのさ~。」
「そうだぜ!包容力があって戦士としても魔法使いとしても一流、しかも料理も上手い、理想の旦那さんじゃないっすか!」
「あははは・・・。」
「「「それで、結婚はいつするんですか!?」」」
「私には、この件が落ち着くまでは待ってくれと言われているようで・・・。」
「そうなんですよ、だから待っているだけの私達は、彼が無理をしていないか心配なんですー。」
「無理はしますけれど、無茶はしませんわね。例外を除いてですが・・・。」
ラフィアさんは私を見た後にナナリーさんを見て言う。
「あの奇跡には驚きましたわ。復活、蘇生の魔法は特殊な条件が必要なのですわ。それを考えもなくやるのは無茶ですわね。」
「あ、あれはっー!」
「責めている訳ではありませんの、それだけ貴女が大切だったと言う事ですわよ。」
「・・・。」
ナナリーさんは黙ってしまった。
「あんな事は、普段のアーサー君からは考えられないのさ~。」
「そうだぜ?いつも余裕しゃくしゃくな面してよー、後ろにいるだけでどんな強敵を相手にしても負けねえ!って言う気にさせてくれる兄貴がさー。」
「そうなんですね・・・。」
「ルイスさん?」
「彼は、私の時にも同じ事をすると言ってくれました。私は嬉しかったのか、悲しかったのか・・・。」
「ルイスさんー・・・。」
「ルイスさん、貴女はアーサー様の、そう言う所も含めて好きになったのではなくって?」
「分からないんです・・・。もっと自分を大切にしてほしいんです。」
「それは、彼の掌から零れない人の言う事ですわね。」
「ラフィア!?」
「ラフィアの姉さん!?」
「そ、そんな事は!」
「なら、愛されていると言う自覚を、もっと持った方がよろしいですわよ?」
「・・・。」
「少々厳しい言い方でしたが・・・ただ、これだけは言わせてくださいまし。『貴女達がいるからアーサー様はここに帰って来る。』のですわ。」
「そうなんさ~、心配無用なんさ~!」
「そうっすよ!アーサーの兄貴はそれが出来る男だぜ?」
「「皆さん・・・。」」
「さあ、のぼせる前に、出ましょうか?」
「そうなんさ~。」
「そうっすね!」
「そうですねー。」
「はい。」
お風呂を上がると、皆さんは食堂でらーめんに舌鼓を打つ。
「まあ!これは美味しいですわね!」
「美味しいんさー!」
「美味え!これは美味えっすね!」
「ええ、塩らーめんも美味しいのですよー?」
「今日は豚骨醤油です。」
「皆さん、今度から、ここにお昼を食べに来ますわよ!」
「付き合うんさ~!」
「もちろん、付き合うっすよ!」
ディアナさんが十一杯目のらーめんを食べ終わったのは昼時間が終わる十四時になる所だった。
そして彼女達が店を出て行く時、ラフィアさんは言ってくれた。
「ルイスさん、ナナリーさん。あの方に愛されていると言う事は幸せな事なのですわ。その事だけは・・・忘れないで下さいまし・・・。」
ラフィアさん、ひょっとして貴女は・・・!?
そんなラフィアさんを見つめると迷いなく答える。
「・・・はい、決して。」
「はい、決してー。」
そして、皆さんは帰る時にも挨拶をしてくれた。
「また、来るんさ~。」
「また、来るっすよー!」
「それでは、また来ますわね。失礼致しますわ。」
「「また、来て下さい!」」
そう言って見送ると、少し心が軽くなったような気がした。
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