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魔法使いとアンナの逆鱗

いつも読んで下さっている方々、誠にありがとうございます。

次話、執筆が終わりました。

お楽しみ下さい。

ハイディングを解き、エナジー・テンペストを倒して一息いている皆の所に近づいて行く。


【いかがでしたか?】


「今まで武具に頼りすぎだった事が良く分かったよ・・・。」


「そうだな、だが、良い経験だったぜ、アーサー!」


「弓が通じないと何も出来ないと思い知ったのさー・・・。」


「そうですわね、今までアンナに頼り切っていたと言う事も分かりましたわ。」


「ふー、殴った感触が変なんで、いまいちだったっすよ・・・。」


【ここでしばらく経験を積みましょう、強敵はアレだけではありませんよ?】


「アーサー様、実際の所・・・私達の戦いはいかがでしたか?」


【弱点を見極めるまでの時間が掛かりすぎかな?・・・ですが、それ以外は合格点を差し上げます。】


「「「っほ・・・。」」」


「合格点っすか!嬉しいっすね!」


「一息ついたら次の敵に行きますよ。今度はこうはいきませんからね?」


「「「応!」」」


すると皆が集まってこれからの戦いの相談をしている。


「ジャスティン、まず弱点ですがエレメンタル系の敵には核がありますの、そこが弱点の場合が多いですわ。」


「成程、と、言う事はそれを見極めてアタッカーに伝えるのが我々の仕事ですね、ラフィア。」


「左様ですわね、ただ、魔法ギルドのモンスター辞典では見た事の無い上位の敵の場合は・・・。」


「成程、見極めるのに時間が掛かると?」


「ええ、なので貴方の負担は増えますが、ここは慎重に行きましょう。」


「分かりました。」


「ここは私達が思ったより危険な所かもしれません・・・。」


「そうですね・・・皆、気を引き締めましょう!」


「「「応!」」」


準備の出来た所で俺が行く方向を言う。


「さて、では、今度はあの橋を渡りましょう。」


「皆、準備は良いですか?・・・では、次に行きましょう!」


「「「応!」」」


皆が橋を渡ると視線を感じたので一応の警戒をしておく。

もしも、今の視線が俺の思っている通りの奴なら少し危険かもしれない。


「警戒をっ!」


「今度は紅いぞ!?」


「矢を遮る風はないんさ~!」


「「鑑定」・・・名前しか分かりませんわ!『ディジーズド・ブラッド・エレメンタル』!」


「それだけ強い奴って事か?」


「『ブラッド・エレメンタル』の上位種らしいですわね。」


俺はいつも通り隅に寄って、ハイディングして見守る。


「先程と同じ配置で行きましょう、今度はアンナも最初から参加出来ますから射線を空けるように心がけて下さい!」


「「「応!」」」


「「「こちらです!!!」」」


と、ジャスティンが挑発スキルを使うとその敵が向かって来る。

戦闘開始だ。


「コンセクレイト・ウェポン!」


「さっきの奴と比べると近づける分だけ楽だな!」


「さっさと殴り倒すっすよ!」


「っふ!」


アンナの放った矢がそのモンスターの額らしい所に突き刺さる。


「ギャオオオォォォ!」


「これは!?」


「額が弱点ですわね!」


「「「応!」」」


弱点が分かれば大丈夫だろう。

と、俺は視線を感じていたので隠密でそちらに向かう。


「足元の紅い水溜りに注意しろ、杭が出て来て攻撃してくるぞ!」


「「応!」」


「ジャスティン、変なんさ~?」


「どうしました?」


「手応えが無くなったんさ~?」


「何ですって!まさか、この敵は・・・。」


「どうしたんだい、ラフィア?」


「核の位置を変えられる敵!?」


「何だって!?」


「弱点の場所が変わるんすか?」


「っく、帰ったらモンスター図鑑の変更を申請させて頂きますわっ!」


「皆、落ち着こう!弱点は変わってもダメージは入るんだ!今まで通りで良いんだ!」


「「「応!」」」


そうして戦う事、数分。


「だりゃあっ!」


「オオオォォォン!」


バシャアッ


ダンの一撃が入った所でそのモンスターは赤い水溜りになった。

中心に希少品らしい物があったのでダンが拾い上げる。

いつものようにアーサーが出て来るかと思ったが、しばらく待っても出て来ない。


どうしたんだい、アーサー?


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【あやつらも我の研究成果を盗みにきおったのか!?】


【違うよ、魔法使いさん。スキル上げに来ているんだよ。】


【なっ!?・・・ファイヤー・ストライク!】


足元から火柱が上がる。


【盗人じゃないんだけどなぁ?】


【馬鹿な!?我の魔法が効かんじゃと!?】


【耐性があるもので・・・。】


【ならば、・・・チェイン・ライトニング!】


今度は数本の雷が落ちる。


【ちょ、耐性があるって言ってるでしょう?】


【馬鹿な!人族ごときの耐性で!?】


【荒らすつもりも、研究を盗むつもりもないんだ、話は出来ないのかな?】


【ここに来た奴らは皆そう言ってくるんだ!】


【話が通じないならっ!】


ドカッ!


その魔法使いをジャスティン達の方に派手に蹴り飛ばす。

どうやら死体を漁っていたダンの目の前に転がっていったみたいだ。

起き上がると状況を確認している。

ダンと目が合った。


【っち!】


「ん?何だこの爺さんは?」


【先程からつけられていたんですよ、次の敵ですね!】


「「「え?」」」


【貴様らも我の研究成果を盗みにきおったのじゃろう!】


「戦闘態勢!」


「「「応!」」」


ジャスティンの号令の下、元気な返事がこだまする。


【遅いわ!・・・ファイヤー・ストライク!】


「っく・・・!」


「「「ラフィア!?」」」


ラフィアの足元から火柱が上がる。


「だ、大丈夫です、レジ・・・スト、致しまし・・・たわ・・・。」


膝をつこうとするラフィアをジャスティンが支える。


【小娘ごときがっ!】


「ダン、ディアナは攻撃を!アンナは援護を!僕はラフィアを見ます。」


「「「応!」」」


「ラフィア、大丈夫ですか?『クロース・ウーンズ』!」


騎士道の回復魔法だね。


「ありがとう、ジャスティン・・・グレーター・ヒール!」


「よくもラフィアを!爺さんだからって手加減はしねえぞ?」


「状況を見るに、アーサーの兄貴に手も足も出なかったって所っすかね?」


あれ?

アンナが・・・!?


「ラフィアを・・・狙ったね・・・。」


ああ、キレてしまったようだ。


【っく、小僧共ごときがっ!】


「・・・ブレッシング・オール!」


「ラフィア、無事か!」


「ありがたいっす、姉さん!」


【っち、騎士魔法の使い手まで・・・ふうっ!】


魔法使いが息を吸い込む動作をする。


「仲間に手を出したんだ!ただじゃすまないぜ爺さん!」


「そうっす、制裁の拳を受けろ!」


ドスッ!


【グハッ!】


「これはラフィアの分・・・。」


魔法使いの膨らんでいた胸に矢が突き刺さる。


【っちぃ、これではブレスが吐けん!小娘がっ!】


魔法使いはそう言うと胸に刺さった矢を抜き体制を整える。


「・・・ディアナ、真面目に行くぞ、この爺さんよりも後の方が怖え!」


「お、応っす!」


あの魔法使いは、アンナの逆鱗に触れてしまったようだ。

しかし、あの魔法使いさんしぶといからなぁ。

ただ、魔法も使うから、対上級悪魔族の良い練習台にはなるかな?

後はブレスに注意っと・・・。


「どっせい!」


「ハァアアアッ!ッセイ!」


【っち、小娘が!手数が多いわい!】


ドスッ!


【グハッ!】


「よくもやったの・・・。」


「・・・アンナはマジで怒らせないようにしような。」


「わ、分かったっす!」


・・・俺もそうしよう。

鎧の耐性を上げておいてよかった。

でなければ、ラフィアは深刻なダメージを受けていたかもしれない。

だが、多少ではあるがレジストしてたな・・・


頑張っているんだね、ラフィア。


「大丈夫なようですね、ラフィアは僕の後ろから援護を!」


「分かりましたわ!」


「二人は攻撃を続行!アンナは・・・そのままで、僕がラフィアを庇います!」


「「「応!」」」


【馬鹿な!五人で連携が取れているじゃと!?なら、あの小僧は一体?】


「戦闘中に他の事を考えるとは舐められたもんだな!」


「そうっすね!」


【っく・・・チェイン】


ドスッ!


【グハッ!】


魔術師の右肩に矢が突き刺さる。


「唱えさせる訳ないでしょう?」


【っち、小娘がっ!】


「それ、スキなんだよっ!」


ズバッ!


とうとう、ダンの一撃が魔法使いの右手を切り飛ばした。


【ぐうっ、グレーター】


ドスッ!


今度は左肩に矢が突き刺さる。


【っく、小娘があっ!】


「唱えさせないと言った・・・。」


「ソリャリャア!ッセイ!」


【っく、こっちの小娘の方は体内が、内臓が歪む。ブレスが吐けん・・・!?】


お?

基礎が出来てきたかな?

そろそろ『アレ』を教える時かもね。


「うおおおっ!『ライトニング・ストライク』!」


斬ッ!


今度は左腕を切り飛ばした!

え!?

ダンは武士道のスキルか!

良い具合に仕上がってきてるんじゃないかな?


【グホッ!】


ちょっと目を離したすきにディアナの拳が魔法使いの腹部にめり込んでいた。

結構な勢いで吹き飛んでいくと、壁に激突して磔になる。

と、そのまま額をアンナに射すくめられ、ダンの一撃が首を刎ねた。


【我の・・・実験・・・が・・・。】


最後まで実験の事か・・・。

寂しいね。


息が絶えるのを確認したアンナがラフィアに抱き着いて様子を窺っていた。

此処まで読んで頂き、誠にありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになります!

皆様に感謝をー!

戦闘描写の難しい事、難しい事。

改めて読ませると言う物の大変さを思い知りました。

まだまだ、課題がいっぱいです。

それでは 次話 ミスリルの真価と訓練の成果(仮 で、お会い致しましょう!

お休みなさい!

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