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新たなる力

いつも読んで下さっている方々、誠にありがとうございます。

執筆が終わりました。

お楽しみ頂ければ幸いです。

ああ、朝だ・・・。


結局、昨日はあのまま飲み続け、テーブルに突っ伏して眠ってしまっていた。

・・・幸いにも二日酔いにはなっていない。

窓から朝日が昇っている方へ向かう。

昇っている太陽に向かって祈る。


「【『アリステリア様』、苦難を乗り越える為の、お力を我々に与えたもう・・・。】」


あれ?

振り返るとラフィアがたたずんでいた。


「おはようございます、アーサー様。」


【おはようございます、ラフィアさん。】


「昨日は良くお飲みになられて・・・体調に変化はございませんか?」


【ええ、幸いにも二日酔いにはならなかったようです。】


加護の力かな?


「左様ですか、本日も創造神の御加護があらん事を・・・。」


【ありがとうございます。ラフィアさんにも御加護があらん事を・・・。】


「ふふっ、ありがとうございます。」


【ああ、そうですよ!装備の確認ですよ!】


「そう言えば昨日そのような事を・・・もう皆の分が出来上がっておりまして?」


【ええ、昨日はそれで来たんですよ。】


「左様でしたか。ですが、今はもうしばらく、この時間を過ごさせて下さいませ・・・。」


【・・・ええ、ラフィアさん。】


ラフィアに連れられてテーブルに着くと、朝御飯を食べながら話し合う。

たまにはこんな時間も良いよね。


そして少しの間、ラフィアとのんびりとした時間を過ごしたのだった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


皆が起きたので話をしようと思ったのだが、ジャスティンとアンナ、ディアナ、ノモス達が二日酔いでそれどころではないらしい。


・・・ダンは天然のおかげか、運が良いのか?


「アーサー様、皆に解毒ポーションをお分け下さいませんか?」


ラフィアにそう言われて皆に解毒ポーションを渡す。


「す、済まない、アーサー。」


「ありがとなんさ~・・・。」


「兄貴、ありがとう・・・。」


「アーサー、ありがたく頂くよ・・・。」


これで調子は戻るのだろう。

でも二日酔いなのに、何で解毒ポーションなのかね?

その辺りは、検証してみたい所だね。


「おお、先程までの頭痛が嘘のようだ・・・。」


「治ったんさ~!」


「治ったっすよー!」


「ふぅ、落ち着いたようだ。助かったよ、アーサー。」


【・・・あ!そうなんだよ!装備の事で来たんだよ!調整をしたいので、早速着て見てくれるかな?】


そう促すと皆で泊っている部屋に移動する。

部屋に着くと、調子を取り戻した皆の装備を取り出して行く。

まずは、男性陣の物だ。

袋にそれぞれ分けておいたので、ソレごと取り出す。


【ジャスティンさんとダンさんはフルプレートメイルにしてみました。着こなしてみて下さい。】


「こ、これが・・・。」


「アーサー、ありがとうな!」


袋を開ける二人はサンタからのプレゼントを開けた子供のようだった。


【武器は悪魔特攻とは別に一本作ってあります、こちらは特効はありませんので、予備として使って下さい。悪魔特効は柄の皮が黒、予備は茶色です。】


「分かりました。」


「分かったぜ!」


【二人は此処で着替えてみて下さいね。では、女性陣は移動しましょうか。】


「「「はい。」」」


ノモスは興味津々でその場に残った。

部屋を移動して同じく袋を取り出す。


【ラフィアさんの装備には、新たに秘薬低減の効果を練成しました。これで秘薬を持ち歩かなくて済みますよ。】


「ほ、本当でございますか!?」


【後はこれを・・・。8thまでの悪魔特攻のスペルブックと通常の物です。使いこなすにはまだ修練が必要でしょうが、使いこなして見せて下さい。】


「私に試練をお与えに・・・感謝致します、必ずや乗り越えて見せましょう!」


ラフィアはそう言うと袋の中を覗いている。


【アンナさんの装備です。念の為に弓は三本作りました。矢もミスリル製の物です、悪魔特攻の矢を千本、通常の矢を500本作ってあります。】


「アーサー君、流石なんさ~。これで準備は整ったんさ~!」


【前回の戦いと同様、余剰品は俺のバックパックに入れておきますので使うときは言って下さい。】


アンナも袋の中身を確認している。


【もちろん、フィンガープロテクターとチェイスガードも新作です。チェイスガードにはミスリルを使って練成もしてあります。】


ラフィアとアンナがサークレットとチェイスガードの紋章を確認していると待ちきれなかったかのように声が掛かる。


「それで!アーサーの兄貴よ!アタイの相棒は何処だい?」


【慌てない、今、お見せ致しますよ。】


そしてディアナの武具を取り出す。


【これが、メイン武器、Ver2.01改です。】


「おおー!」


【念の為に武器であるガントレットは二種類用意しました。もちろん、一つは悪魔特攻で、もう一つは予備で特効無しの武器です。特別な仕掛け自体の硬度は上がっているのですが、敵相手に試験をする程の余裕が無かったのです。】


「ん?仕掛けに試験っすか?」


【うん、必殺技のね。】


「何すかそれ!格好良いっすね!」


【ディアナさんの装備にだけしか、付けられなかったんですよ。】


「アタイにだけ・・・特別・・・!?」


なんか、顔を赤くしてクネクネしだしたぞ?


【あ、あの、ディアナさん?】


「分かったっす!その思いには応えて見せるっすよ!」


なんか良く分からんけれど、気合が入ったようだ。


【細かい所の直しが必要になりますので、装備してみて下さい。】


「かしこまりました。」


「りょ~。」


「分かりましたっす!」


【それでは、ジャスティンさん達の方を見てきますね。】


部屋を出てジャスティン達の所へ向かう。

扉を潜り部屋に入ると早速声が掛かる。


「アーサー!これは凄いとしか言いようがないね、力が湧いてくるようだよ!」


「凄えとは思っていたんだ。だが、予想を超えてやがる・・・。」


【付属してあったアクセサリーも付けましたか?】


「「アクセサリー?」」


【ええ、リングとブレスレットですよ。】


「ああ、これかな?留め具か何かだと思っていたよ。」


「男がアクセサリーなんて・・・なぁ?」


「いや、ダン殿。アーサーの勧めだ、着けた方が良いと思いますよ?」


「ノモスさんに言われちゃあ、着けない訳にはいかないな。」


ダンさんや?

ノモスの言う事は素直に聞くんだね。

後で話し合う必要があるようだ。


【アクセサリーは、ノモスとグレイさんの分もあるから、着けてみてくれるかな?】


「ほう、それでは、ありがたく頂いておこう。」


ノモスに二人分のリングとブレスレットを渡す。


「このアクセサリーは鎧の上から着けれるんだね。」


【そうですよ、サイズが合うように工夫してありますので鎧の上から着けてみて下さい。】


早速リングとブレスレットを付けている。


「こ、これは!更に力が・・・。」


「アーサー、悪気はなかったんだ・・・許してくれ。」


ダンが頭を下げてきた。

まあ、分かってくれれば良いんだけどね。


【分かって下されば良いのですよ。そのアクセサリーも特別品ですので忘れずに着けて下さいね。】


こうしてみるとゲームとは違う部分が分かってきた。

ゲームでは制限があって、リングとブレスレットは一つずつだけだった。

この世界では各指に一個で、計十個のリングとブレスレットは片腕に二個ずつ、計四個付けられそうだ。

それにイヤリングやネックレス等も行けそうだね。

・・・更に強化出来ると言う事だ。


ただ、装備のおかげで強くなった。

等と言われても喜べない人達なので、これ以上の強化は現段階では必要ないだろうね。

と、思っていると扉の外から声が掛かる。


「アーサー様、入りますわよ?」


【どうぞ。】


その言葉を合図に、三人が部屋に入ってくる。


【皆さん、いかがですか?】


「アーサーの兄貴!これ凄えよ!何て言うか力が湧いてくるぜ!」


「そうなんさ~、相棒も頑丈になったし言う事は無いのさ~!」


「まさか、噂の秘薬低減装備とは・・・ありがとうございます、アーサー様!」


【喜んで頂けたなら何よりです。】


「ですが・・・デザインが変わりましたわね?アンナもそうですがくっきりと体形が出て・・・それにハードレザーでは無いようなのですが?」


【ああ、ドラゴンの皮が手に入りまして、アンナさんとラフィアさんの鎧はそれで作りなおしてあります。】


「「え?」」


【ジャスティンさん、ダンさん、ディアナさんの鎧の裏地や関節の部分の皮もドラゴン製ですよ。】


「「「え?」」」


何故か五人の目が点になっている。


「ド、ド、ドラゴンの皮でございますか?」


【ええ、結構良い性能なんですよ、御二人には、ちょっと体に密着しすぎかなとは思うんですが、使いこなして下さいね。】


「あの、アーサー様?ドラゴンの皮の価値は御存じですわよね?」


【ん?いや、グレーター・ドラゴンやエンシェント・ドラゴンの皮では無いので、そんなに気になさらずに。】


「グ、グレーター・・・ええ、あ、ありがとうございますわ!」


「アーサー・・・。」


「くぅ、ドラゴンの皮かよ!」


「アーサー君・・・。」


「兄貴・・・。」


なんか五人の目がウルウルしているんだが・・・。

まあ、気のせいと言う事にしておこう。


女性陣はちゃんとアクセサリーを付けているようだったので一安心。

この世界の男性はアクセサリーを着けないのが普通なのかな?

一つ勉強になった。

あれ?

と、言う事は結婚指輪とかも無いのだろうか?


前世の記憶がある俺はそこは譲れない所だなぁ。


【それでは皆さん、実践をしてみましょうか。訓練場に行きましょう。】


俺がそう言うと皆で訓練場へ移動する。


朝早くだというのに、訓練場には人がいた。

どうやら、新人冒険者達が朝の訓練中らしい。

俺達を見ると場所を空けてくれた。

何をするんだろうと興味津々でこちらを見て来る。


ダンとアンナ、ディアナだけではない。

ジャスティンやラフィアまで装備の性能を早く試したくて仕方がないようだ。

俺は、まず五体のストーン・エレメンタルを召喚する。


【これを的にして戦ってみて下さい。ちなみに強さはバルロンデーモン並みですよ。】


「新装備の性能を確かめるには十分ですよ!」


「いっちょやってやるかっ!」


「良い的なんさ~。」


「この力・・・試させて頂きますわっ!」


「いくぞ!いくぞぉっ!」


【では、始めて下さい。】


そして実践が始まる・・・のだが。


「セイッ!」


「とりゃあ!」


「っふ!」


「エネルギー・ボルト!」


「でりゃあああっ!」


「「「ゴガアッ!」」」


皆は一撃でエレメンタルを葬ってしまった。

・・・仮想敵が弱すぎたかな?

周りからは歓声が上がる。


「「「すっげえ・・・!」」」


「さすが、オーガの牙・・・。」


「これが、第四位・・・。」


「俺達もいつか・・・。」


ノモスが称賛を惜しまずに拍手している。


「さすが、オーガの牙の皆様方。だが、腕試しには・・・足りないようだよ、アーサー?」


皆も思う所はあるのだろうが、相手が悪すぎた。

うん、これだと訓練相手はアイツらが良いかな。


そう思うと、皆には少し待ってもらい、俺はある所へと馬で向かうのだった。

此処まで読んで頂き、誠にありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになっております!

皆様方に感謝を!

それでは 次話 背徳のダンジョン(仮 で、お会い致しましょう!

お休みなさい!

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