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実は厄介なやつだった

いつも読んで下さっている方々、おはようございます。

執筆終了いたしました。

それでは、お楽しみください。

瞬時に広場に戻ると、突然現れた俺に皆が驚いている。


【ただいま、皆。ちょっと爺さんの所に行ってくるよ。】


そう言って貴族屋敷へ急ぐ。


皆はポカーンとそれを眺めていた。


屋敷に着くとステファンさんが出てきてくれた。

早速倉庫の場所を聞き小麦を降ろして行く。


・・・入りきらなかった。


買いすぎただろうか?


降ろし終わると事情を話し応接室で会うのを待っている。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「大旦那様、ヘファイストス様が来られております。」


「ステファン、あんちゃんの場合は待たせなくても良い。これからはそうするようにな。」


「かしこまりました、大旦那様。それではお通し致します。」


執務室に案内された俺は資料の山になっている机を見て驚いている。

さすが名君と呼ばれているだけはある。

王国の各街の被害状況を纏めた物であるようだ。

すると早速、爺さんが問うて来た。


「あんちゃん。食料は手に入ったかの?」


【すでに倉庫に入れてあります。入らなかった分と生物である肉は俺のバックパックの中です。】


「は、入らなかったじゃと!?」


【ええ、それで今度はクヴァール帝国とキゴニス国家群に行ってまいります。】


「クヴァール帝国とキゴニス国家群とな?」


【小麦等の穀物と肉が安値で大量にあるらしいです。】


「ふむ、これで時間は稼げるが次はどうする?」


【これでも十分でなければ、徳之島諸島に行ってまいります。そこでは米が安く売られているらしいのです。】


「米と言うとあの白い粒々のやつか!?」


【ええ、それで当面は何とかなります。】


「となると問題は街の治安維持とベルフゴールだな?暗愚王あのばかの動きも気になるがの・・・。」


【はい、ですがどのような悪魔であろうと、オーガの牙がその『牙』を突き立てるでしょう。】


「ハハハ!分かった、あんちゃん。では封印の魔法陣を見張っておこう。もしもの時は頼んだぞ!」


【任せてくれ、爺さん。】


「ふぉっふぉっふぉ、頼もしいのぉ。」


【そんじゃあ、早速行ってくるよ。】


「任せたぞ、あんちゃん。」


貴族屋敷を出るとリターンの魔法を唱えてフェアリー・ゲートに向かう。

初めての場所だ。

こんな時に不謹慎だが、どんな事が待っているのだろうとワクワクする。


そしてフェアリー・ゲートから新たなる国へと飛び立つ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


歪んでいた視界が元に戻る。


どうやら、クヴァール帝国に着いたようだ。

周りを見ると驚いてしまった。

壮大な穀物畑の広がっている豊潤な大地。

そして緑。

自然の多いその姿に翻弄されそうになる。


帝国と言うからもっと軍事的な所を思い描いていた。


【すごい畑だな・・・さてと時間が無いので先に街を目指しますか。】


城壁と城のような建物が見える街だろうの方へと向かう。

近づくとその重厚な雰囲気の城壁に驚いた。

厚さがオーカムの城壁の十倍はあるのではないだろうか?

街に入る列に並ぶと順番を待つ。

順番が進んで行くと城門にいる黒い色の鎧を付けた衛兵さんが見えて来る。


しばらく待ち、進んでいると。

ん?

何か揉めている様だった。

大きなリュックを背負っている子供が座り込んでいる。

何があったんだろうか?


耳を澄ますと声が聞こえて来た。


「だから言っているだろう!買い付けに来たんだよ!」


「だが、このギルドカードは期限が切れている。それに君の物ではないでは無いか。これでは身分証にはならない。詰め所で入街手続きをしてくれ。」


「中に入れてくれればと言っているだけじゃないか!」


「これでは、中には入れられない。それに何故、詰所での鑑定を受けて入街手続きをせんのだ?」


「そんな事してたら日が暮れちまうじゃないか!買い付けに来てるんだよ?」


「君ね・・・これ以上拒否をして業務を妨害するなら牢獄へ送るぞ?罪科も付くからな!?」


「それじゃあ困るんだよ!」


「仕方が無いが・・・それでは連行するぞ!」


「痛いって!やめろ!放せ!このエロ衛兵!」


ん?

エロ衛兵?

子供だと思っていたがよく見ると女の子のようだった。

未成年なのだろうか?

・・・ペッタンコで男の子だと思っていたよ。


女性の皆様、本当に申し訳ありません。


他の街ではどうしていたんだろうか?

気になってしまった。

ミカの声が聞こえるようだ。


『このお人好し!』


仕方ないだろう?

気になっちゃったんだよ。

列を抜けるとその子の所に駆け付ける。

兵士に挨拶すると申し訳なさそうに言う。


【申し訳ありませんねえ、連れがご迷惑おかけしまして・・・。】


「誰だよ?アンタ?」


頭に拳骨を落とす。


ゴチン!


「っつ~・・・。」


【この様に反省しておりますので、今回はこれで勘弁して下さい。】


そう言って頭を掴み下げさせる。


「では、どうする?鑑定を受けて入街手続きをするのか?」


【再度並んで手続きをさせますね。それでは失礼します。】


そう言って呻いている女の子を、引きずる様に連れて門から離れる。


結局、門衛さんから見えない位置にまで来るとフェアリー・ゲートの所まで戻って来てしまった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「で、こら未成年?振り出しに戻らせやがって。どうしてここに来たのさ?門は身分証が無いと潜れないのは知っているよね?」


「・・・ア、アタシだって商人の端くれさ!未成年だから商売が出来ないって言うのは納得出来ないじゃないか!」


【だったら正式な手続きをして街に入れば良いじゃないか?】


「・・・無いんだよ。」


【そりゃあ、たしかに無いわな?】


俺はジーっと女の子の胸を見る。

ペッタンコだ。

この子は何歳だ?

男の子と言われても不思議ではない。


「っへ!見たいなら見ればいいだろう!この美しいアタシの胸をさ!」


【いや、俺はロリコンじゃないしね。そして巨乳好きだ。】


「って違う!そうじゃない!誰が胸の話をしてるんだよ!」


【ノリノリだったじゃないか。】


「・・・無いのは金さ!」


【買い付けに来たって言ってたじゃないか?矛盾してるぞ?】


「・・・入街料を使うと食いもんが買えなくなるんだよ。」


【っはー・・・だったら稼げば良いじゃないか?商人なんだろう?】


「未成年がやれる店って言うのは違法なんだよ!そんな事も知らないのかい!?」


【やはり、未成年か・・・。いや、なんとなくだけど法律は知ってるよ?】


そう、だから登録が成人の十五歳からだし、俺達の店の共同経営者がルイスだけなのだ。


【分かった、じゃあ俺が入街料を払ってやろう。それで対価に俺の仕事を手伝え。】


「え!?」


【え!?じゃない。返事はどうした?】


「さてはアタシの体が目当てだね!そんなに安っぽい女じゃないんだよ!」


【ッハー。言ったろうロリコンじゃないのと巨乳好きなんだよ。】


一部例外は除くが。

あの双子が『ふふふ。』と怪しく笑っているのを感じてしまった。

背筋が寒くなる。

ブルブル・・・。


「・・・何で初対面で、そんなに親切にしてくれるのさ?」


【ん?ああ、俺の庇護下にも女の子が五人いるんだよ。・・・ちょっと重なっちゃっただけだ。】


そう言うと顔が赤くなってしまった。

恥ずかしい事を堂々と言ってしまった。


「ヤダわ、この人。未成年を囲い込んでるの?もしかして変態!?」


【・・・じゃあ止めておくかい?】


「い、良いわ。その代わり優しくしてよね?」


服を脱ぎだした。

慌てて止める。


【何をして・・・?あっ!ちょっと待て、だからロリコンじゃないって言っている!】


「どんな恥ずかしい事をされるのかな?でも耐えて見せるわ!村の皆の為に!」


【・・・君、人の話は聞こうって習わなかったのかい?】


「いいえ!どんな事をされても良いの!でも痛いのは嫌よ?」


【良いから人の話を聞け!】


「やだ、そんなに荒っぽく言わないでよ?ッハ!まさかそう言うプレイなのね!?」


頭を抱える。

俺って奴はどうしてこんな変な子を拾ってしまったのだろうか。

そう言えば、ミカにお人好しとか言われたなぁ。

懐かしい。


そう言えばアイツ何処に行ったんだ?


「じゃあ、行きましょうダーリン!」


門の方を指さしている。


【誰がダーリンだ!俺には「アーサー」と言う名前があるんだ!】


「アタシは『エカテリーナ』、『エナ』って呼んでねダーリン。」


そう言って腕に絡みついて来る。

うん、真っ平だね!


こうして俺は変な同行者と城門へと向かうのだった。

此処まで読んで下さり、誠にありがとうございます。

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

大変に励みになります!

感謝を!

小説になろうのシステムが変わりました。

使いやすくなった点もあれば悪くなった点もあります。

まだ慣れなくて投稿中にエラーが出たりして四苦八苦しております。

それでは 次話 友と援助(仮 でお会い致しましょう。

お疲れ様でした。

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