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帰還

いつも読んで下さっている方々、こんばんは!

執筆終了いたしました。

お楽しみください!

そして翌朝。


最後だからと言う事で先程まで頑張っていた。

二人は満足したのだろう。

両隣で眠っている。

これなら多少動いても目を覚まさないだろう。


イチャイチャする時は、念の為、変身メタモルフォーゼの魔法を使っておいたので、アーサーがヘファイストスである事はバレていないはずだ。

大丈夫なはずだ。

・・・はずよね?


バレてないと良いなぁ。


眠っている二人をそのままに支度を整え部屋を出て行く。


【御二人共、お疲れさまでした。可愛かったですよ。】


そう言うと部屋を後にする。

朝御飯を食べに食堂に行くとジャスティンとディアナが御飯を食べていた。


【おはよう、二人共!】


「おはよう、アーサー。」


「おはようっす!アーサーの兄貴。」


【いよいよ帰還ですね。】


「そうだね。少しばかりこの国にも愛着がわいたよ。少し寂しいね。」


ジャスティンがそう言って来た。

まあ、悪魔族との戦争から公国を守ったのだからね。

その気持ちはとても分かるよ。

ディアナは御飯を食べながら言って来る。


「あれだけ訓練もやったんだ!新しい所でも活躍して見せるっすよ!」


そう息巻いていた。


御飯を取って来ると言って取りに向かう。

料理を取り、テーブルに戻ると皆が起きてきたようだ。

ダンは早速御飯を取りに行っているらしい。

アンナは果物。

ラフィアはサラダを食べている様だ。


アンナの食欲が無いのを聞いたら女の子の日らしい。

比較的軽いとの事で薬を飲んでいるが食欲が無いので果物を突っついているらしい。

女の子は大変だよね。

そう思っているとダンが戻って来たようだ。

挨拶を交わす。


皆が揃うとジャスティンが言って来た。


「今日で公国から王国へ戻ります。向こうに着いたら皆で乾杯しましょう!」


「「「応!」」」


いつもの様にそう大声を上げると食堂にいる人達が驚いてこちらを見て来た。

もちろん全員赤くなったのは言うまでもない。


軽く汗を流すように中庭でディアナと訓練をする。

ここでの鍛錬も今日で最後だろう。


「アーサーの兄貴!動きが悪いような気がするぜ!」


【ソ、ソンナコトハアリマセンヨ?】


「朝までやってやがったな!」


【キノセイデスネ。】


「最後だから一本ぐらいは取ってやるぜ!」


【取れるもんなら取ってみて下さい!】


「あ!アーゼ様達だ!」


【げ!ど、何処にっ!?】


「スキありだぜ!」


ディアナはそう言って突きを放って来るが俺はそんなに甘くはない。

後ろに回り込んでディアナを倒し関節技を決める。


「イダダダ!兄貴!折れるっすよ!」


【悪い人には罰が必要ですよね?ディアナさん?】


「痛い!わ、悪かったよ!降参だ!参った!許して!」


【おや、実戦でもそんな事が通じると思いますか?】


「に、二度としないから許してくれよっ!」


【仕方ありませんね・・・二度目は無いですよ?】


「悪かったって!許して下さいよ!」


姑息な手を使いおって、本当にいるのかと思ったじゃないか!

するとパチパチと拍手の音がする。


「さすがはアーサー様ですわ!見ましたか?リーゼ!」


「ええ!鮮やかで格好良かったですわ!姉様!」


マジでいたんだ・・・。

痛がって座り込んでいるディアナに手を差し伸べる。

手を取るとディアナを立たせる。


【ディアナさん、お昼にはまだ時間がありますよ?】


「もちろんやるっすよ!」


【良い心構えです。掛かって来て下さい。】


「次こそは一本取ってやるっす!」


【まだまだ譲れませんよ!】


俺達は午前中も訓練をして過ごした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


各自で風呂に入ったりして午後を迎える。


そして旅立ちの時が来る。

アーゼ様とリーゼ様にそれを護衛する者。

ああ、ガラテアさんもいるね。

それにバドラック様とシュトライゼさん、バートさんが見送りに来てくれた。


「アーサー様、行ってしまわれるのですね。」


「寂しくなりますわ。ね、姉様。」


「次もまた優しくして下さいませ・・・。」


「その通りですわ。私には激しくして下さいませ!」


【ははは・・・次に会った時にでも考えておきますよ。】


「「絶対ですわよ!」」


そして二人で近寄って囁いて来る。


『『ヘファイストス様。私達の中では貴方様がアーサー様なのですよ?お忘れなきように。』』


ああ、やっぱりバレてましたか。

まあ、普通はあれだけイチャイチャしていれば分かっちゃうよね?


ジャスティン達はバドラック様と話をしている。


「貴殿達がいなくなるとはな、これからも民の為に頼むぞ?何処にいようとも我らは同志だ!」


「はい、バドラック閣下。」


代表してジャスティンが握手する。


「公国の民達には次の目的地に行くと言う事にしてあるので、安心して王国へ戻られよ。」


「お手を煩わせて申し訳ありません。閣下も御壮健であります様に心より申し上げます。」


「なに、英雄を手放すのだ。このぐらい言っておかんと民が不安がるだろう。」


皆が深々とお辞儀をする。

バートさんが声をかけてくれる。


「皆さんの事は忘れません。またどこかで!」


シュトライゼさんが挨拶してくれる。


「貴殿らの活躍は民達の良い語り草となるであろう。これからの活躍も期待する!」


そして皆に見送られて順番にフェアリー・ゲートを潜って行く。

まずジャスティンが行き、続いてダン、アンナ、ラフィア、ディアナが消えて行く。

俺は振り返って声をかける。


【それでは皆さん、また何処かで!】


「「アーサー様。また会いに行きますわ!」」


【その時は更に魅力的になっていて下さいね。】


「そなたに感謝を!」


【バドラック閣下!お元気で!】


「・・・。」


「「アーサー様?」」


【二人共、もっと魅力的になって下さいね。約束は忘れません、また、何処かでお会い致しましょう!】


そう言ってゲートを潜ると王国へと戻る。

ゲートを潜るとそこは見慣れた景色だった。

皆も感慨深いのであろう。

そう、多少の時差はあるが俺達は戻って来たのだ。

城門に行くと爺さんがいた。


さすがの情報網だね。


「お帰り、あんちゃん達。公国はどうじゃった?」


【良い国でしたよ。ただ、もう戦争なんてこりごりですがね。】


皆が肯く。


「そうか、だが民を守ったのじゃぞ?それは誇るがええ。」


【ありがとうございます、爺さん。】


「無事に戻ってくれて、ありがとうのぉ。」


【この街には大切な人達がいますからね。】


「そうか・・・。」


【爺さん達もその中の一人なんですよ?】


「そうか・・・ありがとうのぉ。」


そう言うと爺さんは酒を飲みにでも行ったのだろう。

手を振りながら何処かへ行ってしまった。

するとジャスティンが近づいてきて問うて来た。


「アーサー、今のお爺さんは誰だい?」


【オーカム伯ですよ。多分ですが出迎えに来てくれたんでしょう。】


「そうでしたか・・・。」


ジャスティンが爺さんの向かった方に頭を下げていた。

そして俺達はオーカムの城門を懐かしそうに潜る。


「あ、そう言えば皆さん、預かっているお金はどうしましょうか?」


報酬で頂いた金貨があるのでどうするか話した所、銀行へ行こうと言う事になった。

ディアナは初めての街でいろいろ珍しいのだろう。

キョロキョロと街並みを見ている。

ちなみに此処が王国の端っこのド田舎だと紹介する。


「アタイが育った村に比べれば都会だぜ?アーサーの兄貴よ?」


そう言われた。


【そうなんだよ。此処は良い街なんだよ。ディアナさんもきっと気に入りますよ!】


朝の早いディアナを朝市に連れて行くのもありかな。

色んな物を食べさせてやりたいね。

そう思っていると銀行に着いた。

ああ、この建物だ。

ルイスと来た事を思い出す。


懐かしいね。


早速、中に入り入金のカウンターに並ぶ。

順番が来ると元公王様とアーゼ様から頂いた五人の合計で金貨600枚。

それぞれに渡そうとすると共有金庫に入れる様にラフィアから頼まれた。

成程、登録されたメンバーなら共有できるのか。

ディアナは冒険者登録をしていたようでカードを持っていた。

兵隊になる前は冒険者だったらしい。

期限は切れていなかったので、早速ディアナを登録している様だ。


ラフィアがギルドカードを取り出して金庫に480枚の金貨と四枚の白金貨を入れる。

当面は共用金庫からディアナの生活資金を出すそうだ。

管理者は勿論ラフィアだった。


「申し訳ないっす!」


ディアナは最後まで、銀行内で土下座していたので目立ってしまった。

入金が終わるとそれぞれの宿屋へと戻る事になる。

皆と別れ、俺が別の方向へ歩いて行く。


「え?アーサーの兄貴、何処に行くんだよ?」


ディアナがそう言って来た。


【俺は秘密の宿屋なんですよ。ディアナさん、皆さん。毎日の鍛錬を続けて下さいね。継続は力なりですよ!】


「分かったよ!アーサーの兄貴!また鍛えてくれよ!」


「アーサー、僕もお願いしますよ!」


「たまには顔を出せよな!」


「またね~、アーサー君~!」


「創造神様の導きのままに。また、お会い致しましょう。」


ディアナがそう言うとジャスティン達もそれぞれ挨拶をして共に南通りの宿屋へと戻って行く。

しばらく見送っていた。

ディアナは可愛らしく、見えなくなるまで手を振っていた。


【・・・さてと、戻りますか。】


フード付きのアーサーと言うマントを脱ぎ、俺は【いつもの】宿屋へと向かうのであった。

此処まで読んで下さって、ありがとうございます!

まずは、いつものから!

評価、イイネ、ブックマーク等々。

いつもありがとうございます!

大変に励みになります!

いよいよ次話が第一幕の最終話です。

それでは 次話 やっといつものに(仮 でお会いしましょう!

おやすみなさい!

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