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てんてん転移  作者: 木苺
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湯上りとお世話係

さて 浴室から出ようとしてさあ困った。


お世話係の面々がどこに居るのか?


念のためにインターホンで「今から出るけど 脱衣室は ちゃんと無人状態か?」を尋ねた。

 (もちろん ことばづかいは もっと丁寧にしたよ)


尋ねてよかった。皆さん 子供たちのお世話をしようと脱衣室で待機していたらしい。


「親子で一緒に更衣するから、脱衣室から全員退去をお願いします!」と伝えた。



念のために 私は バスルームの壁にかけておいたバスタオルで体をふいて湯浴み着をまとって

子供たちと一緒に脱衣場へ。


子供たちは 大人用のバスタオルが大きすぎて使いにくいと文句を言いながらも

 何とか自分で体をふいて 子供用の着替えに手を伸ばす。


それは ダボっとしたパジャマのようなシャツとズボンとワンピースのようなものだった。


7歳児は 男女ともに ダボシャツ・ズボンで、腰回りだけ、ひもで締めたが、

5歳児が・・足首までのワンピースのようなものしか体に合わなかったので・・

  「パンツが欲しい!」「動きにくい!」「お兄ちゃんといっしょのがいい!」と大騒ぎ


その声が聞こえたのか、ドアがノックされ、入室許可を出すと、お爺ちゃんたちがぞろぞろと入って来た。


曰く、ここにあるのは、湯浴み着のようなものだから、髪を乾かしたら、ちゃんとした服に着替えることもできるし、ルームウェアに着替えて休むこともできるとのこと。


というわけで、とりあえず 子供たちの髪を乾かしてもらうことにした。


子供一人一人にお爺ちゃんたちがついて、温風魔法で子供たちの髪を乾かしてくれたので大助かり。



子供たちの状態を確認し終えてから、私のそばにはべっていた(ほんとうは待機していたのだと思うが、あまりにもへりくだった態度だったの) 若そうなマッチョな男性が、髪を乾かしてくれた。


実は がたいの良い男性がそばについて回るので 私は内心ビビっていたのだが

彼は 私の髪を乾かしながら、

 自分は魔法使いで 

 しかし、男ばかりの暮らしが10年も続くと、体を鍛えるか賭博しか日々の楽しみがなくなってしまい、

 魔法使いばかりで賭けごとをすると、マジック・トリックのうまい人ばかりが勝つので面白くなく、

 毎日武術の鍛錬に明け暮れた結果 マッチョになってしまったという話を

面白おかしく語ってくれたので、緊張もほぐれた。


子供たちも、髪を乾かし終わった子から順に私の周りに集まってきて、そのお兄さんの話に耳を傾けた。


その結果、

 私達のお風呂係に派遣されたのは、魔法の腕の良さと年齢が上な者から順番に選ばれたこと、

 しかし、じい様ばかりでは 腕白たちが窮屈だろうと若手代表として選ばれたのが彼だったのだけど、

 お爺ちゃんたち5人が子供たちのお世話に回ったので、彼が私の頭を乾かす係になった

 ということがわかった。



私たちは、「ほどよい温風でさらりと髪を乾かしてもらって気持ちよかった」と6人の方々にお礼を言いました。


そして 子供たちは 自分達も 魔法を使えるようになりたい♡ 教えて♡ と口々にせがみました。


(その気持ち よくわかる。私だって 魔法を使えるようになりたいわw)

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