ミリスの復活と覚醒
ガレイオン討伐を倒す契約を総族長と結んだ後、ミリスと祐太は氷府にある宿にミリスと祐太の姿があった。
ミリスはお椀に入った、魔草のエキスを一気に飲み干す。
「うげぇ……何これクソ苦いんだけど……」
ミリスは余りにもの苦さに吐きそうになるがそれをグッと堪える。
「それで、飲んだ感じはどうだ? 何か変わったりは?」
「いや、実感的には特に何も……でも何か内側から溢れてくる様な気はするわね」
「多分これで復活したんだよな?」
「恐らくはね? そう言えば裕太って他人の能力を可視的に見れるんでしょ? もしかしたらそれでわかるかも知れないし見てくれない?」
「嗚呼、わかった」
ミリス・アクルファ lV60
筋力9 知力14
魔力145 体力10
精神力10 俊敏力10
HP13 MP500
火系魔法90 風系魔法90 防御系魔法65 回復魔法70 無属性魔法80
(あれ、なんかめちゃくちゃ強くなってません?)
「どうしたのよ? そんな顔して……」
「いや、なんか前に比べてなんかめちゃくちゃ強くなってたもんで」
「そう言えば祐太は他人の能力を数字化でからだっけ? それでどうなってるのよ」
「いや単純に見れば、MP……魔力が十数倍、魔法に関しても俺と同じくらいには……」
「は? 何よそれ……私が化け物って言いたいの?」
(いや……俺の事遠回しに化け物ゆうとりますやん⁉︎)
祐太はミリスの発言に苦笑いを浮かべる。
「流石にそれはおかしいわよ……だって裕太と同等って国に1人いる程度の大魔導士よ、いくらなんでも……いや、ありえるかも」
「と言うと?」
「一度死にかけてから完治すると稀に頂上的な力を手に入れることがあるの……これは前例が沢山あるわ」
「じゃあミリスもそうなんじゃないか?」
「どうだか、確かに死にかけたんだけど……ねぇ?」
ミリスはそう複雑な顔色で答える。
「とりあえず、どっか外で試して見ないか? 多分俺と同じくらいの魔法が使えると思うし」
「そうね、試してみる価値はあるわね」
「だったら行ってみようぜ、折角身体が思うように動く様になったんだし」
「えぇ」
2人はそうして部屋を出ると、廊下にミリスの姿があった。
「お、フェミルはどっか行くのか?」
「少し買い物に出かけてくる……そっちは?」
「まぁ、たいした事ない用事だよ、すぐに帰ってくると思うんだけど」
「わかった、気をつけて……」
フェミルはそう言うと外へと向かって行った。
「そう言えばフェミルはすごいよな……家族も友人も殺されたのに、逞しく生きてて……」
「意外と、そんなものよ……人間なんて」
ミリスはそう、複雑な表情を浮かべながら言う。
フェミルと軽い会話を交わし、氷府から暫く離れた場所へと向かった。
辺りは強風などで岩肌が削り取られ、急斜面に囲まれる中、そこの辺りが平らな面になっていた、魔法を唱えるには丁度いいスペースだろう。
「ここなら存分に魔法が当たると思うぞ」
「確かにそうね、ここならいけるからしらね」
ミリスはそう言うと片手を掲げ、目の前の堅牢そうな大岩に向ける。
恐らくは強い風に打たれる中で頑丈な部分だけが残り辺りが平面にも関わらず突出してるのだろう、相当な硬さがあるはずである。
ミリスは全神経を伸ばした掌に集中させる。
そうするとミリスの手の伸ばした先に魔法陣が展開する、そして貯めに貯めた魔力を一気に解き放った。
ドォォン‼︎
その瞬間、魔法陣の先から白色の光弾が放たれたかと思うと岩に直撃し大爆発を起こす。
巨大な岩はバラバラに四散し、数十キロはあろう岩の破片が凄まじい勢いで飛んでくる。
ミリスは咄嗟に辺りに防御壁 を展開し岩から裕太と自身の身を守る。
「嘘……あり得ない、軽く上位の魔法よりも威力あるわよ‼︎ これ‼︎」
ミリスは余りにもの威力に驚きを隠せない様子だった。
「やっぱりステータスが上がってたって事だよな、これ」
「いやいやいやいやいや、おかしいでしょ⁈ はい、そうですかって納得出来ないわよ、そんな一言でっ‼︎ 」
ミリスは相当取り乱している様子だったが、祐太はそこまで驚く事なのだろうかと首を傾ける。
祐太はふと弾け飛んだ石の破片に目を向けると何かキラキラした石が含まれている事に気づく。
「なんかこの岩、光ってるやつ入ってないか?」
「ん? なんのことよ……」
ミリスは石を拾い上げ、観察する。
「びっくりしたわ、これアダマンタイトよ‼︎ 通りでこの岩だけ削れなかった訳ね」
「アダマンタイト? これがねぇ……」
アダマンタイトとと言えばファンタジーでよく出てくるとにかく硬い金属である、ミリス曰くこのキラキラ光る結晶がそうらしいが。
「取り敢えず、アダマンタイトの結晶が多く含まれてる部分を持って帰りましょう‼︎ 売るにしても防具に加工にするにしても使い道はたくさんあるわっ‼︎」
ミリスはさっきまで叫び喚いてたのにも関わらず、目を輝かせてアダマンタイトの含有量が多そうな石辺を地面に這いながらも探し集めている。
「さっきまで喚いてたのに、アダマンタイト見つけた瞬間こうかよ‼︎」
「煩いわね‼︎ 仕方ないでしょ? それどころじゃないわ、アダマンタイトよ、アダマンタイト‼︎ これ全部集めて売れば金貨5000枚は下らないわよ‼︎」
「うーんこのぉ」
「いいから裕太も探して‼︎」
「えぇ……」
祐太はふと、空に違和感を感じて其方の方を振り向くと空が黒い何かに覆われているのに気づく。
「なぁ、ミリス、あれはなんだ?」
「今度は何よ……」
祐太は目を凝らしてみると、それが数多のドラゴンの大群である事に気づく。
「 なぁミリス……ドラゴンの群れじゃないか?」
「嘘⁉︎ だとしたら500はいるわよ、あれ……龍王が来たのね……」
「次は蘇らない様しないとな……」
祐太はそう呟き、ドラゴンの群れを睨み付ける。




