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lVアップ



裕太は猟犬に下敷きにされたミリスを引っ張り助け出す。

 ミリスは酸性の体液を大量に浴びており、ローブも所々が溶け、皮膚も爛れていた。

 顔は余り被害を受けていなかったがその姿は余りにも痛々しい。




「裕太……ありがとうお陰で助かった」




裕太は回復(ヒィール)を唱え自身にかける。リスの痛々しい怪我は瞬く間に治っていく。

 痛々しさは消えたが今度は服が所々溶けているお陰で裕太は目のやり場に困る。




「そう言えば裕太も怪我をしてたわよね?」ミリスはそう言うと裕太にも回復(ヒィール)を唱える。




「裕太……あのモンスターはなんなの? 何かと詳しいみたいだけど」

「昔一度だけ見たことがあんだ。ほんとにそれだけだ……」

「ゴブリンが飼い慣らしてた? いや、だったら近くにゴブリンもいるはず……正体が分からないわね……」

「ミリスはあんな感じのモンスターは見たことないのか?」

「えぇ、始めてだわ」

「やっぱりな……」

「なにがよ?」

「何でもない。独り言だ」




裕太はこの世界の事について現段階で分かっている事を纏める。

 先ずはこの世界はあくまで普通の異世界でインビンシブルが元にされている訳ではないようだ。そして何故かインビンシブルのモンスターが姿を表したと言う事くらいだ。

 そして自分自身もあのキャラクターシートの性能になり転移したこと自体も謎が多すぎて判断にしかねる。




(今はこれくらいしか、分からないな……と言うかこの世界の歴史について気になるな。史料館的な場所ってあるのかな?)



「裕太、今日はもう帰りましょう。このモンスターの事も報告しないと行けないし、私も魔力を使い果たしてしまったからね」

「そうだな、それに疲れた……町に帰って何か飯を食いたいな」

「昨日の酒場で一緒に夕食を食べる? 一人で静かに食事を取るよりはましだしね」

「そっちが良いならそうさせて貰うよ」

「なら決まりね、早く町に帰りましょうか」






 

裕太は町への帰り道にふと自分のステータスが気になり確認する。



そうするとLVアップと表記されていた。





(レベルアップ? インビンシブルにそんな要素はなかったぞ?)




インビンシブルTRPGは人間では敵わない存在に対峙すると言うのがテーマになっているので、そのゲームバランスを崩さないためにもレベル制は導入されていなかった。 

裕太は不思議に思い、ステータスを確認する。




上野裕太 LV2



筋力19 体力19

魔力19 知力19

俊敏力19 精神力19

HP19 MP19



マーシャールアーツ50

攻撃系スキル15




なんと全ステータスが18から19に向上していたのだ。

 


(ステータスが上がっている? しかしインビンシブルにレベルの概念はないし、これはこの世界完全のオリジナルか? そして気になるのが攻撃系スキルと言う技能だな……この技能もインビンシブルには無かったしな)



そして裕太はもうひとつあることに気がついた。

 インビンシブルの技能は言うなれば成功率である。だがこの世界における成功率とは何であろうか? 該当するものはあるのかとなればこの技能値は別な何かのーーー例えば熟練値等ではないかと考察をする。

 



そしてもうひとつレベルの上限はあるのかについてだ。仮にレベルが100まであったとしてレベルが上がるごとに技能値が1上がるとする。そうなると最終的には全ステータスが118になると言うことになる。

ステータス100越えと言うのはインビンシブルに置いて神々の領域である。これは裕太の予想でしかないが国すらも滅ぼせる可能性さえある。

 勿論これは予測でしか無いのでこれより上下する可能性もあるし必ずこの様になると言うわけではないが、だとしてもかなりヤバイことには変わりはないだろう。





そして裕太は確信する、これがチート能力であるとーーー。

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