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放課後の怪談  作者: 真
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第八話 北階段の鏡

 北階段の鏡の前に行くと知りたいことがわかると八代に言われた次の日の放課後、早速、実琴は杏に内緒で北階段に来ていた。


 鏡の前に恐る恐る立つ。


 もう一人の自分が映ると言われる鏡には、今はすらりとした髪の長い黒髪の少女が映し出されている。


 右手を振って、鏡の中の自分が左右対照に動くのを見て、詰めていた息をほうっと吐いた。苦笑いが漏れる。


 八代が思わせぶりなことを言うから、もしかして何か不思議なことが起こるかもと思ったじゃない…


 とはいえ、八代は意味のないことは言わないだろうと実琴は思っている。

 いつもからかったり、ちょっかい出してくるふざけた幽霊だが、今まで実琴が本当に困っている時には、さり気なく助けてくれた。



 ここに何かあるはず。

 実琴は、鏡のある踊り場を見回した。

 床の上、壁と見て、大きな窓に目がいく。窓には格子の柵が付いていて、格子の影が床に伸びていた。


 窓を開けると、そこから裏庭が見えた。

 園芸部が手入れをしている花壇が一列に並び、植え替えたばかりの秋桜と桔梗の花が揺れていた。


 目の前には裏山に繋がっている林があり、緑豊かな自然が広がっている。


 もっとよく見てみようと窓を覆う格子の柵を掴んだ時、ふと、手元の柵にちぎれた白い紙が挟まっているのに気付いた。

 摘んでよく見てみると、何か文字が書かれた紙を破いた切れ端のようだった。


「会って話?」


 小さい切れ端からはその文字しか読み取れない。女の子の文字かな、と実琴は思った。


 きっと、これ以外の紙は窓から下に落ちてしまったんだろう。

 よし!


 実琴はこれが八代の言ってた真実に繋がる鍵に違いないと、階段を急いで降りて裏庭に向かった。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

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