第九話 ストップ・ザ・テロ
こっちも疲れていたせいだろう、とうとう情報局に捕まってしまった。
「今日は別の連中を探していたんだが、おまえも仲間だったとはな。」
「何の話?全然分からないわ。」
「なんだ、このスマートフォンの映像は。
スカイツリーとか送電鉄塔とか。」
「知らないわ。さっきまで捕まってた連中の部屋に貼ってあったのを念のため撮ったのよ。」
「飛行機のスケジュールや飛行ルートの地図まであるぞ。
おまえ本当にこれがなんだか分からないのか。今言ってしまえば悪いようにはしないぞ。」
「外国人の旅行の予定じゃないの。
変な連中に捕まって、ようやく逃げてきたところよ。
でもあなたたちに捕まっちゃったけど。」
「こいつらがいる場所は分かるか。」
「もう行きたくないけど、抜け出してきた部屋は分かるわ。」
「よく聞いてくれ、こいつらはテロリストなんだ。
数か国の人間が共同で、日本で大がかりなテロを起こそうとしている。
飛行機を乗っ取って、スカイツリーに突っ込もうとしてるんだ。
頼む、こいつらの居場所を教えてくれ。」
「ええっ!テロリスト?
まさかそんな人達とは思ってませんでした。
それなら出来るだけ協力するわ。
さっきまで捕まっていたところに案内すればいいかしら。」
「悪いがもう一度そこへ行ってくれ。頼む。」
情報局の人を連れて、捕まっていた部屋へ向かった
しかしそこにはだれも居なかった(あれー^)
「もうもぬけのからだな。
既にテロの実行に入って、それぞれ分かれたのかもしれない。」
「これ以上は分からないわ。」
「いや、あなたの撮ってきた現場の写真は非常に参考になりそうだ。
これから戻ってこの現場写真を分析する。
悪いが一緒に来て頂けないかな。」
「あんなものでお役にたつのなら。分かりました。」
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情報局の会議室で現場写真の分析がはじまる
部屋が暗くなり、プロジェクターで写真が次々に映し出される
「これは大がかりなテロ計画のようだ。
電波塔のスカイツリーと、東京の広域に電気を送る超高圧の送電鉄塔を同時に破壊する計画らしい。
爆弾ではなくて、飛行機を乗っ取って、ターゲットに突っ込むんだ。
アメリカで起きた同時多発テロのような感じだ。」
「もう計画は始まっているのか。」
「そうだ、計画はスタートして、各人が担当に分かれだしたところだ。」
「どうすればテロを中断できるか。」
「おそらく飛行機の離陸はもう止められない。
ミサイル防衛可能かもしれないが、何百人もの死傷者が出るだろう。
それは何とか避けたい。」
「どうにか被害を最小に出来ないか。」
「う~ん。。。」
「乗っ取られた機体が突っ込むために高度を下げてきたところで、空砲で打ち抜いて不時着させたらどうだ。」
「そんなにうまくいくか。」
「他にない。やってみるしかないな。
チャンスはそんなに無い。なるべく鉄塔の手前の住居が少ない場所に落とすんだ。
間に合わないときは実弾を使うしかない。」
「しかしスカイツリーのほうは通常の防衛手段で間に合いそうだが、送電鉄塔のほうはとても間に合わない。
自分でバズーガ砲でも持ってなければ間に合わない。もう無理だ。」
突如、XXXXXさんが声を上げた
「私、自分でバズーガ砲持ってる人、知ってます。」
「えっ、まさか。」
「わりと近くです。お願いできると思います。」
「もう官庁を通してる時間はない。君の話を信じるしかないな。行くぞ。」
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後日、XXXXXさんと銃器コレクターのL.Lさんには表彰状が贈られた
L.Lさんのコレクションもお墨付きで目をつぶってもらえそうだ
私は結局、大学のカルタ同好会に入りました。
しばらくは走り回らないで、勉強に専念したいと思っています。
がんばろう。良いことがたくさんありますように。