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猫に小判な異世界生活  作者: Lit
第一章:村長編
39/89

閑話 バレンタイン 〈後編〉

〈ヒロキ目線〉


 さて、とうとう始まってしまった。この悪魔の日、悪魔のイベントが。

 ―――バレンタインデー。それは悪魔(リア充)の悪魔(リア充)による悪魔(リア充)のためのイベント。悪魔(リア充)たちが血余固冷凍チョコレートを渡す。|善良なる一般市民(俺たち)は精神に多大なダメージを受ける。そんな魔のイベントなのだ。


「どうせ、俺は貰えないしな…」


 俺は悲しさと虚しさを紛らわす為に、ダンジョンへと向かった。俺が管理しているダンジョンだが、魔物を狩る分には問題ない。どういう原理か知らないが、ある一定の魔物は自動でスポーンするらしい。しかもその素材は自分のアイテムボックスの中に入れておけるからな。小竜リトルドラゴンの肉はすごく旨かったから大量に取っておこう。

 気晴らしに狩りをしたが、その成果は大きかった。小竜が48体も狩れたから、今夜は焼肉でも作るか。


―――


〈スズハ目線〉


 今日は朝からヒロキの家に行ったんやけど、ヒロキが居らんかった…。しょうがないから夕方にまた来よう。


―――


〈ミリーナ目線〉


 この日を目指して、私はフォルフ村へと来たのだが…。生憎ヒロキは留守のようだ。仕方がない、この村の騎士団を見学してヒロキを待つか。


―――


〈凛目線〉


 朝からヒロキさんの家に行ったのですが、ヒロキさんが家に居ません。しかも、途中でスズハさんとすれ違いました。スズハさんもまだ手にチョコレートを持っていたので、スズハさんも渡せていないのでしょう。


―――


〈ヒロキ目線〉


「さて、レベルも少し上がったし帰ろう」

 俺は、三十体目の小竜を倒したところで村に帰ることにする。村につくと、門番の青年に「ヒロキさん。羨ましいっすね~」と言われれたのだが、何のことだろう。


 家につき、今回得たスキルポイントで何かできないかとステータスを見ていたら、玄関から俺を呼ぶ声がする。


「なんだ?あぁ、スズハか。どうした?」


「い、いや、今日はバレンタインやろ?だから…これ」


 スズハはそういうと手に持った箱を俺に手渡してくる。こ、これは…!?


「ありがとう!スズハ!」


 俺がそういうと、スズハは顔を真っ赤にし、耳をピンと立てたかと思うと、何も言わず走り去った。

 それにしても、俺がチョコを貰えるとは…。すごく嬉しい!


 そう思い、自室に帰ろうと廊下を歩いていたら、また玄関で俺を呼ぶ声が。


「誰だ?あ、ミリーナか」


「あぁ、ヒロキ殿。今日はばれんたいんだからな。チョコレートだ」


 ミリーナはそういうときれいに包装された小箱を渡してくれた。


「ミリーナ…。ありがとう!嬉しい!」


 俺がそういうと、ミリーナは顔を真っ赤にして、「で、ではな」と言って走り去った。

 マジですか!二つ目ですよ。何なの?異世界へ来たらリア充になれるの?


 俺がそう思い、呆けていると今度は玄関のドアがこんこんと叩かれた。

 俺が玄関の扉をガラガラと開けると、凛ちゃんが立っていた。前に凛ちゃんの家の畑仕事を手伝ったことが有る。


「あ、あの。ヒロキさん。これ、バレンタインのチョコです」


 凛ちゃんはそういうとチョコを渡してくれた。


「ありがとう!」


 俺はそう言い、凛ちゃんの手を握ると、凛ちゃんは耳をぴんと立て、顔が真っ赤になった。


「はい!喜んでもらえたなら、嬉しいです!」


 凛ちゃんはそういうと俺にお辞儀をして去っていった。


 三個!しかも何か全部手が凝ってるよ!感謝しながらいただこう。

 俺はバレンタインデーに感謝をし、自室に戻った。


―――


〈団長目線〉


「僕は…?」

はい、オチがついたところで終わりです。


少し遅いバレンタインでしたが、如何でしたでしょうか?

え?僕?もちろんもらってませんが何か?(´;ω;`)

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