表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憑依無双 ~何度殺されても身体を乗り換えて復活する~  作者: 十一屋 翠
魔族領編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/132

勇者と戦う?

7月1日、2日は家の用事で執筆が出来なくなる為、更新をお休みさせて頂きます。

 メリケ国侵攻作戦の要であった基地が破壊された。

 しかも破壊したのは勇者だという。

 勇者、かつてメリケ国が自国を守る為の駒として召喚した使い捨てのスキル所持者。

 使えるスキルを持った勇者はある程度鍛えてから最前線に送って使い潰し、知識系スキルの勇者は情報を絞れるだけ搾ってから処分していた。

 そして使えないスキルしかない者や俺のようにスキルを所持していない(もしくは黙秘した)者も処分されていた。

 だがあの国の勇者召喚は俺が術者も術式も抹消した為、新たに勇者を生み出す事は出来なくなった筈だ。

 恐らく今回襲ってきた勇者は俺達以前に召喚された勇者の筈。

 ならば説得次第では味方、最悪でも中立の立場になってくれるだろう。


 ◆


「バグロム百人長! 出陣は何時でござるか!!!」


 なんかコブ之進が妙な事を言っている。


「何を言ってるんだお前は」


「バグロム百人長こそ何故命令してくださらぬのでござるか!? 仲間達がやられたので御座るぞ!!」


 あー確かにねー。けど相手は勇者なんだよ。


「基地内を捜索した際、炎の魔法で燃やされた部屋があったでござる!! 水の魔法で消火をしたようでござるが完全に消化できず燻ってござった。その様子を見るに勇者共はまだ近くにおり申す! 仲間達と戦った後ならば勇者を倒すのは今しかござらん!!」


 ゴブリン達の言いたい事は理解できる。だが相手は勇者だ。傷ついているとしてもゴブリンに倒されるとは思えない。

 少なくとも一度襲って廃墟にした拠点を再度攻撃するとは思えないし、一度ここで休んだ方が良いとも思うんだよな。


「百人長殿!!」


 けどここでコイツ等の気持ちを無視すると間違いなく今後の士気に影響がでる。最悪命令違反をされ兼ねん。


「10人長は部下を10人率いて基地周辺の警戒に当たれ。他の者は死者を綺麗にして埋葬してやれ。そちらの班は薪と食料の確保だ。食事を作る際は煙が上に上がらないように上に布を張っておけ」


 なおも言い募ろうとするゴブ之進に対して俺はこう付け加えた。


「なお、周辺の警戒の最中に偶然勇者達を発見したら全員ですぐに引き返して俺に報告しろ。間違っても攻撃などするな。相手は仮にも勇者、攻めるなら万全の状態で攻めねばならん」


「では!?」


「いいか、偶然発見したらだぞ!」


「承知したでござる!! 者共、拙者に続けー!!!!」


「「「おおぉぉぉぉぉー!!!」」」


 静かに行動しろっての。


 ◆


「バグロム百人長! 勇者を発見したでござる!!」


 丁度夕食が出来る頃になって警戒に出したゴブリン達が戻ってきた。

 1,2,3……うん全員居るな。

 これで勝手に勇者達と戦闘をおっぱじめていたら目も当てられなかったところだ。


「勇者達は森で野営をする様でござる」


「攻めるなら今でござる!!」


 ゴブリン達は血気に逸っている。

 コレでは勇者と戦う事にしたら命令に従わず全員突っ込みかねないぞ。


「落ち着け、まずは全員食事と休憩だ。ここにくるまでに全員消耗している。勇者達と戦うならこちらも万全の状態をとらないといけないといっただろう」


「しかし……」


 ゴブリン達はとにかく突っ込みたいらしい。


「味方犠牲にして自分も死にたいのなら構わん。俺は止めないからお前達だけで犬死してこい」


「なっ!?」


 いや、本気で言ってますからね。

 相手はほぼ間違いなく戦闘用のスキル持ちなんですからね。


「策も練らずにただ相手が疲弊している筈だからと攻めるのは獣以下の愚考だ。軍人たる者相手がどれほど傷ついていても侮らず完全なる勝利を目指さねばならん。手負いの獣は無傷の獲物よりも恐ろしいぞ」


 とにかく脅す方向で行く。それでも命令に従わないのなら犬死してもらおう。現在の勇者達が本当に疲弊しているのかの判断材料になるだろう。


「……承知致したでござる。ゴブリンたる者、上官の命令には絶対服従でござるよ」


 ありゃ、意外に素直。コレはあれかな、サムライは殿の命令に絶対服従的な思考か?

 切腹とかしそうだな。


「では急ぎ食事を取れ! 腹が減っては戦は出来んぞ!!」


「「「承知したでござる」」」


 ゴブ之進達は配給係のゴブリン達から食事を受け取ると流し込む様に食べ始めた。


「「「ガツガツガツガ……美味いでござるー!!!!」」」


 突然叫びだしたゴブリン達が、違う意味で流し込む様に食事を再開する。


「「「お代わりでござる!!」」」


 鬼気迫る形相で配給係の元へと殺到するゴブリン達。


「美味いでござる、美味いでござる、美味いでござる!! 何でこんなに美味いでござるか!!?」


「バグロム百人長が味付けをしてくれたからよ」


 食事の手伝いをしてくれたおゴブが、かみ締めるように食事を味わいながら説明する。

 俺は普通の食事を作ってたつもりなんだがな。強いて言うなら醤油等の調味料が決め手だ。


「バグロム百人長は料理人だったでござるか!?」


 違うっつーの。


「いいから今は腹を満たせ」


「「「了解でござるー!!!」」」


 これ、食事を与えてから説得したほうが早かったんじゃね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ