暇つぶし
「・・・ごちそうさまっと。意外とうまくできたよな~」
「おあん、おあん(ごはん、ごはん)!」
「うん、ご飯ね。今食べたでしょ。足りないなら買ってくるよ」
「おあん(ごはん)ー!」
(・・・さて、どこから突っ込めばいいかわかんねぇぞこの野郎)
俺は誰かに悪態をついた。ちなみに『この野郎』は彼女に向かって言ったのではないことは言うまでもないだろう。
寝不足で、頭がはっきりしない。おかげで俺はこの事態を対処しあぐねていた。
(ここはスルーか?スルーすべきなのか?いや、それとも突っ込みか?しかし、どこから突っ込めばいいんだ?)
延々と下らないことに頭が回り続ける。
「・・・あのさ」
「んあ?」
「声、出てるね」
「おえ(こえ)?」
「うん、声。出ないんじゃなかったっけ?」
「・・・?」
首を傾げられた。
うん、可愛い。とても可愛いんだが、それでごまかされるわけにはいかない。
「なんで、昨日は話さなかったの?あ、別に責めてるわけじゃなくて、単なる好奇心だから」
「・・・んー、ああんない(わかんない)」
「・・・そっか」
(わかんないんじゃしょうがない・・・のか?)
「昼まで時間あるし、何かする?マンガとか本でも読む?」
「うん!」
(可愛い。容姿だけじゃなく、声も可愛いもんなぁ。まるで透き通っているみたいな、綺麗で不思議な声だ・・・)
柔らかくて、高くても決して不快ではない。むしろ耳に心地いい。
不思議な声。
それが一番似合った。
「・・・ああ、どれ読む?少女マンガの類はないんだ。それに、小説はラノベとかだし・・・」
振り向き、ベットに腰掛ける彼女に問いかけるとある一点を指差した。
「あえ、あい(あれ、なに)?」
「何、って・・・辞典だよ、国語辞典。しばらく使ってないなぁ・・・え、もしかしてあれがいいの?」
「うん!」
(・・・辞典って読むものだっけ!?え、違ったよなぁ・・・?ホントに不思議な子だ・・・)
知れば知るほど、というほど知ってもいないが、一緒にいればいるほどわからなくなる。
久しぶりに手にとってみると、やはり埃がうっすらと積もっている。それを手で払い、彼女に手渡した。
受け取った途端、最初から熱心に見ていく。まるで物語を読んでいるような、楽しそうな顔をしながら。
俺もその辺の漫画を手に取り開いていたが、彼女のことが気になって頭に内容はろくに入っていなかった。
だが、しばらくすると読めるようになった。
それからどのくらいの時がたっただろう。
赤い日差しに顔をあげると、いつのまにか夕方になっていた。
(ああ、また昼ごはんなしだったか・・・!)
俺は情けなさに頭を抱えた。
もう、俺の頭から警察の二文字は綺麗さっぱり消え去っていた。
しばらく更新できないかもです
学生なんで、勉強が・・・w




