なんかデジャヴを感じる・・・
(・・・どうしよう、マジでどうしよう!?)
悪友には助けを求められない。
あいつは女たらしだし、絶対からかわれるに決まってる。
っていうか、この事態さえ知ってほしくないし、彼女を知られるのも嫌だ。
「うーあー・・・マジで誰か助けてー・・・ヘルプミー」
ソファの上で一人、うめく。
現在、ベッドを彼女に貸してしまったので俺はソファである。
時計を見ると、十時。彼女はとっくに上に行ったのでもう寝ているだろう。
「・・・俺も寝よう。そうだ、寝るしかない」
呟いて、布団をかけなおしたその時。
・・・ギシ、ギシ・・・
身を硬くした。足音。
どこから聞こえてくるのだろう。
泥棒だったら大変だ。彼女に何かあったら困る。
そっと音を立てずに壁に近寄り電気をつけた。
いきなりの光に薄目になりながらも、なんとか音のするほうへ顔を向ける。
扉が開いた。
「・・・・・・・・・どうしたの?」
彼女が立っていた。
俺が見つけた母親のパジャマを着ている。
淡い花柄は彼女によく似合っている。しかし、今はそんなことを考えている場合ではない。
「喉が渇いたの?」
首を振る。
近づいてきて、服のすそをつかみ、見上げてきた。
(いかん、このアングルは可愛すぎるっ・・・!)
身悶えかけたが、彼女の悲しそうな瞳にいくらか落ち着きを取り戻した。
まぁ、見上げる&悲しそうな瞳のコラボは、それはそれで身悶えそうになったのは秘密だ。
「何かあったのか?」
首を振る。俺は首をかしげた。
(もしかして・・・)
「寂しいのか?」
頷かれた。
もしかして、家では家族皆で寝ていたのだろうか。それとも、ぬいぐるみか何かと寝ていたとか。
「ぬいぐるみがほしいのか?」
(それならどこかに・・・って、違うのか)
「暗闇が怖いとかは・・・ないのか。え、まさか一緒に寝てほしいなんてことは言わないよな、って頷くのかよ!」
思わず突っ込んでしまった。
(おかしいだろ!寂しいからっていいのかそれは!?色々と世間体とかでアウトだと思うんだが!?そりゃ、俺はまぁその世間で言うヘタレだから間違いとかは起きないけど!っていうか、起こせないけど!だからって一緒に寝るのはまずいだろ。あぁぁ、そんな悲しい目で俺を見るなぁ!なんか俺がいじめているみたいじゃないか!な、涙目なんかになられたら・・・!)
「わかったわかった!寝る!寝させてもらいますから!お願いだから泣くな、いえ、泣かないで下さい!」
はしゃぐ彼女の横で俺はがっくりとうなだれた。
ああ、今夜は徹夜決定だ・・・。
ただ単に主人公がヘタレなだけな話になってきてますねw
まぁ、とある知り合いがモデルなわけですがw
・・・誰かは秘密ということでw
これ、彼女が喋るようになったらすごいことになりそうですよねw
なんか色々と、もっと弱くなりそうw