2011年4月8日のその後
ああ、ここまでこれを読んで俺を心配してくれている人が何人いるか、全くいないのかはともかく、俺は始業式を終えて、家を帰っている最中だ。
結論から言うと…
新しい仲間たちに歓迎されたのか、それとも冷遇されたのか、俺にはまるでわからない。
男子の数人が俺の名前を盛んに連呼していたが、俺が思うにあれは楽しい噂をする時のと同じ感覚だ。
つまり、珍しがってるだけなのだ。
それでも話せる友達が数人は手に入れた。
積極的に俺と仲良くするやつと単に冷やかして親しいふりをするだけのやつ、こいつらの見分けかたはなかなか分かりやすい。早口になるやつは積極的な奴だ。逆に撫でるように話す奴は冷やかしだ。経験的にも雰囲気的にもわかる。
もう一つ、積極的な奴は俺に対して外面的な敬意を払わない。一見ストレスが溜まるようだが、これがどうして話しやすくていい。もはや俺が欲しているのは「懐く後輩」ではなく「友達」なのだなぁとこれを書きつつ思うのである。
逆に冷やかしは俺を先輩の様に呼ぶ。これは先程とは逆に、一見嬉しいようで、実は嬉しくも何ともない。
とは言いつつこれを書きながらも未だにサッパリ解らない奴が、クラスに一人いる。「彼」のことは後日話すことにしよう。
始業式が終わったあと、俺はかつての同級生達を態らしく大袈裟に
先輩!
と呼んでから学校を出た。
通学路は一人、音楽を聴きながら、定期が期限切れなので久々にバスに乗って帰った。
バスの懐かしい揺れを感じながらふと、信じてもいない神様にお願いしてみた。
ここらで大地震を起こして、すべてをうやむやにしてくれ
とね。
明日は、早速授業だ。