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非霊感少女の視る世界  作者: くだか南
2/10

2.

2.


校門を出て、周りに人が少なくなってから、私は話しだした。

「あの、窓際の一番前の、高原さん」

「うん、頭の良い子だね」

「高原さんにね、黒いモヤみたいなのが重なってて、それに目があって、先生を見てたんだよ」

「社会の?吉岡?」

「そ、まあ、それだけ」

「ほーん、生霊(イキスダマ)ってヤツ?」

「イキスダマ?」

「生き霊の事、生きてる人間の怨霊」

「何で最初にイキスダマって言ったんだよ、それに霊が無いのに、生き霊なんているかよ」

「それはそれとして、沙咲良、さっきから、何か私の足下見てない?」

「お前は、目ざといなあ、あと、もう高原さんの話はいいのかよ」

「何よ、何が見えてんの?」

「耳が垂れた、白い中型犬が」

ヒッ

香那実の喉から、細い悲鳴のような息がもれた。

「…あんた、私の家に来た事ないよね?」

「そうだね」

「うちで犬を飼ってるなんて、知らないよね?」

「知らない」

「先週、その、白い中型犬が、死んだんだけど…」

「それは、哀しかったね、だから…」

「……」

香那実は泣きそうな顔で、自分の足下を見ている。

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