即バレ
「一見この国は平和に見えるだろうが、実はそうではない。私が力を欲していることからもわかる通り、この世界は全ての国が戦争状態なんだ」
「……友好国は?」
「まだ無い」
「一つも?」
「うむ」
「大ピンチじゃないですか!? ヤダー!」
「うむ、このナイフォン大陸の中央に位置するという立地上、我が国イドは他の四ヵ国全ての国境と面している」
「え、それって……」
「うむ、四面楚歌だ。実際、ナイフォン一の武力と影響力を持ち、甘味の面でも最強の呼び名高いザイオンとは現在国境付近で小競り合いも起こっている」
「……」
……一刻も早くこの国からエクソダスしなきゃ。
でもそれだと元の時代に帰れなくなる……。
――いや、待てよ。
帰還の魔法を使える者が、この国にしか居ないとは限らない!
うん、きっとそうだ!
他の国の召喚術士にでも、元の世界に送り返して貰おう!
しかし僕の考えていたことは顔に出ていたようで……。
エリュシカがこんな説明を始める。
「莫大な魔力と技術を要し、過去から救世の勇者を自動選別して呼び出す禁断の秘術である時空召還魔法術。これは我が国で長年研究され、ようやく開発されたもの。他国にはない技術だ」
アイエェェェェッ!?
僕の目論みは秒速で看破された挙げ句、粉々に砕かれたのだった。




