とりあえず書く ~無茶苦茶すぎる執筆スタイル~
皆様は小説を書く際に、どんな手順で書いているだろうか。
たいていの場合、舞台設定を整え、キャラクター像をしっかりとこさえ、プロットを組み、矛盾がないか精査してから書き始めるだろう。
私の場合、とりあえず書く。
設定も、世界も、キャラも、プロットもないまま、書き始める。
いや、さすがにゼロではない。
それっぽい舞台と、キャラの元となる存在はいる。
キャラの元となるのはありがちなキャラクターミーム。
ミームってなんだよと聞かれると説明が難しいのだが、ミームはミームだ。
要は複数のキャラクターを組み合わせて、キャラのイメージだけを抽出し、それをひな型にしているわけだ。
ありがちなキャラクターと言ってもピンとこないだろうが、容姿に言及すると分かりやすいかもしれない。
アニメとか漫画には似たような容姿のキャラが結構出てくる。そう言ったキャラクターたちを合成すると、ひな形が出来上がる。
そのひな形を舞台に放り込んで適当に転がすと、それっぽく動き出すのだ。
ひな形と一口にいっても、様々な形がある。
脳内にあるひな形の数を数えたことはないのだが30以上はあるんじゃなかろうか。
こういったひな形は自然と形成されていた。
様々な媒体のエンタメに触れることで獲得したのだと思う。
思えば、今までいろんなメディアを楽しんできた。
小説、漫画、アニメ、映画、ドラマ、などなど。
そう言ったメディアから得られた情報が私の中に蓄積されて、自然とひな形が形成されていったのだろう。
幼いころ、お気に入りのキャラクターを使ってお話を作るのが好きだった。
それを文字に起こしたり絵にかいたりすることはあまりなかったが、頭の中でオリジナルのアニメやドラマ、映画などを作って楽しんでいた。
おそらくそう言った経験が生きているのだろう。
なので、ストーリーやキャラクターで悩んだことはあまりない。
まぁ……突然キャラが動かなくなったり、ストーリーに矛盾が生じたりすることはよくあるのだが……。
最近、設定はちゃんとよく練った方が良いなと思うことがあった。
またストーリーに関しても、今まで多くの物語を破綻させて来た経験から、プロットの必要性を強く感じている。でも……プロットは今でもゆるゆるだし、書いていて衝動的に新しいキャラや設定を盛り込んでしまうのだが……。
ストーリーはキャラが勝手に動くので、書きながら考えている。
すると、その先がどんどんでき上って行って、おおよその方向性と着地点が決まる。
そこから細部を補填していき、矛盾がないか精査しながら続きを書くというのが今のスタイルだ。
こうして文字に起こしてみると、かなり滅茶苦茶な書き方である。
なろうなどで好き勝手書くぶんには構わないと思っているので、今はこのスタイルを崩すつもりはない。
というわけで、とりあえず書く。そこから考える。
これが私のスタイル。
物語がどうなるのか、私自身にも分からない。