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しゃべる魔法の杖

 小鳥のさえずりで目が覚める

 部屋にさす木漏れ日に目をしかめる

 ベットから起き上がって、部屋を出る。

 水を求めて台所に向かう


「喉乾いた。」


 魔法を発動するための道具

 通称【魔道具】を使いストックしてある水を木のコップに注ぐ


「うん、やっぱり魔道具は便利」


 そう思いながら、注いだ水を飲み干す。

 いい朝だなと思い再び自分の部屋に帰る

 そして、ベットの横にある木製の勉強机けん作業机に置かれた今の私の悩みの種である魔法の杖が目に入る。


「おっ、水飲んできたのか。んで俺の分は?」

 

 机に置かれた魔法の杖は私が水を飲んでいる間に【起きた】ようだった。

 そう、この魔法の杖は生きている。


「水とか飲めるんですか?」


 そこじゃないっと思われがちな質問だが、一応聞いておく


「知らね。」


 ものすごい適当な返答が帰ってきた。

 私の悩みの種であるこの魔法の杖は、どうやら以前にこの世界ミラフローレスを救った勇者らしい

 そして、五種族の長達が復活した魔王に対抗するべく、勇者の復活を試みたが

 勇者の体が腐っていたせいで、魂だけしか蘇らせられなかったようだ。

 そして、そんなときに運悪く私が自作した魔法の杖を祖父に見せようとして、協会に向かったところ定着場所を探していた魂はなぜか知らないが、私の魔法の杖に定着してしまった。

 ほんといい迷惑だ。

 元勇者だとかなんだか知らないけど、わざわざ私の杖に宿る必要なんてなかったでしょ?

 どうせなら、すごい冒険者の剣にでも宿ってよ。


「ところでさ、お前~えっと名前なんだっけ?」

「マリーです。貴方の名前は?」

「俺か?俺はケンマだ。」

「ケンマですか。それでなんです?」

「そうそう、聞きたかったんだけどさ、どうしてお前、じゃなくてマリーは魔法の杖を自分で作ってたんだ?」

「それは、私が先日選定の石に魔法使いの際を魅入られたからですが」


 そう私は勇者が魔法の杖に宿る僅か二日前、今からだと五日前になるが、選定の儀を受けてきたのだ。

 五種族の長が念を込めて作った特殊な石

 それを【選定の石】とそう読んでいる。

 だが、正式な名所があるわけではない、みんながそう呼ぶのであの石は選定の石だ。

 そして、その選定の石を用いて行われるのが【選定の儀】だ。

 自分が魔物と戦えるものかどうかを見極めるこの選定の儀はこの国の若者にとっては自分の今後の人生を決める大事な儀式だ。

 そして、見事に私は選定の石に認められ、そしてその中でも魔法使いの才を魅入られた。

 嬉しさの反動で、一緒に来ていた祖父にオークの木材を買ってもらい

 自分で削って自分だけの魔法の杖を制作した。

 自分で杖を作りたかった理由は、お店などで売られていた初心者用の魔法の杖が正直好みに合わなかったら

 もっと直接的に言うと、ダサさかったからだ。

 それならと、自分で作ったほうが愛着も沸くしそれにカッコ可愛い杖を求めていた私には一番の考えであった。

 その結果出来上がった魔法の杖は、長さ40セルチに先っぽのほうに小さな魔石を埋めてある。

 そんな一品に仕上がった。

 正直完成後はこれが求めていた魔法の杖!っと言うほどの完成度ではないと思う。

 だが、自作の魔法の杖でうれしくなって祖父に見せに行こうと思った昔の私を殴りに行きたい。


「なぁ~マリー、腹減った。ご飯をよこせ」

「ほんとにおなか減ってるんですか?」

「いや、ぜんぜん。っていうか五感のうち視覚と聴覚しか今のところ感じない」

「味覚があるとは思えませんけど」

「知らね」


 すごい、これが伝説に語り継がれる勇者様なのか。

 思わず様付けしたくなくなるくらいに適当な性格だな

 そんなくだらない事を思いながら私は杖を持つ


「ん?なんだ今日も行くのか?」

「そう、私も選定の石に魔法使いの才を見出されたのだから、ちゃんと魔法の練習しなきゃ。」

「まじめだな~」

「むしろあなたの時は違ったのですか?」

「俺の時は女神の加護に加えて優秀な魔法使いの仲間がずっとサポートしてくれてたし、まぁそれでも俺死んだけどな」

「つまりは、周りの皆様がおんぶにだっこをしてくれたおかげであなたは勇者になれたと?」

「その言い方引っかかるところがいろいろあるけど、まぁ端的に言えばそういうことだな。ただこれは忘れないでほしい、俺自身にも才能があったってことを」

「そうかもしれませんね、それでは行きましょう。あっくれぐれも街中ではしゃべらないでください。」

「あいよ~」


 私はしゃべる不思議な魔法の杖を手に持って日課となりつつある、魔法の自己練習をしに森へと向かう。

え~作者の性別は不詳ですが~やはり女の感情とか言いぐさをまねるのは難しいですね~

え?その言い方だと自分の性別をばらしてるだって?

君たち見たいに勘のいいガキが嫌いだよ

な~んて、うっそうっそ~

こんな変な後書きにまで目を通してくれた君に感謝をささげるとともに、お願いだ。

もしもこの作品を気に入ったのであれば、感想、評価、レビュー、ブックマークなどよろしくお願いします。

 感想に関しましては、作品に関する意見でも問題ありませんので~どしどしくださいな~

 それでは、また読みに来てね!

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