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EP35 ライデインさん、可愛そう

「こいつが友の為に戦って来たことは知ってる!どれ程の絶望を感じたのかは俺には到底分からない。だけどジョンは闇に取り込まれヴォルフガングを殺したんだ!」


【せやな。】


何が、"せやな"やねん。途中で要らんこと言わんでええねん。


【せやな】


よーし、クソ女神!喧嘩上等じゃ、ボケ!


「______だからどうした?」


「ヴァレンタイン.......?」


「私はジョンにつく。もう決めた事だ。先ず、私は決して容姿だけに惹かれた訳ではない(大嘘)。」


【せやな(大嘘)】


おい!


「ジョンが言っただろう。世界を一つにし、平和な世を築くと。多少の犠牲は出るだろうが、魔王を上回る強さを持つジョンならばそれが可能な筈だ。」


総合面ではかなり劣りますけど.......て言うか伝説の剣一本で世界制覇出来るとは思わないのですが.......


「ヴァレンタインさんの言う通り、そもそも最初に標的にしていたのは勇者様、ただ一人。その他の者は帰れと忠告を促した。にも関わらずヴォルフガングさんはジョンさんに剣を向け死んだ。」


「それは........」


ライデインが言葉につまる。


「火種である勇者様を殺害すれば世は光を取り戻すでしょう。」


聖女らしからぬ発言に息を呑む。


「る、ルナマリア!君まで裏切るのか!」


「裏切る、とは何を言っているのでしょうか。魔王が死に次に消えるべきは勇者、貴方なのですよ?」

 

いつの間にやら自分の隣に立つルナマリア聖女。


「人は戦いを止めなければなりません。隣人様、いえ、ジョン様はそれを止めようとしていらっしゃる。私は聖女としてその使命を心と身体より支えようと考えております。」


腕へと引っ付き、トロンとした目付きで自分を見上げる聖女。


(本当にピンク髪ってビッ○なんだな)


因みにではあるが聖女ルナマリアの髪色は薄い桜色である。


「詭弁を長々と_____正直に言ったらどうだ?聖女である私は女としての本性を表したんだと」


「女としての本性を表しました♡ごめんなさい、勇者様♡私もジョン様に付きます♡」


勇者ライデインが絶望の表情を見せる。それもその筈だ。仲間を殺され、裏切られているのだから。


(うぅ、ライデインには申し訳なさを感じる..........それに俺はヴォルフガングをこの手で)


未だに手が震えている。人をこの手で斬り殺したのだから。


「勇者________」


ライデインが俺の瞳へと視線を向ける。


「__________魔王、俺はお前を許さない。」


剣を鞘に収め、背を向け歩き出すライデイン。


(はぁ..........言いたくはないが)


「そうか。一つ謝りたいことがある。」


最後のとどめと言わんばかりに彼女の名を口にする。


「ライデイン_________ローズマリーはもう私のモノだ。」

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