異世界の扉が開く
人気スマホRPG「ファイナルクエスト」
重厚な世界観と豊富なやりこみ要素が多くのユーザーから支持されています。
そんなゲームをこよなく愛してプレイする彼が突然プレイヤーキャラに転生してしまいました。
さぁ、剣と魔法の世界の主人公になってしまった彼は、いったいどうなってしまうのでしょうか?。
新しい物語が始まります。
私は隙間時間があれば、いつもスマホに向かい「ファイナルクエスト」をプレイします。
移動の電車の中などは、絶好のプレイタイムです。
今日は、あるクエストに挑戦しよう・・・と思ったとき、電車が降りる駅に着きました。
電車から降りたら、いつもの景色と違っていました。
「あれ?なんだ?」
周りの景色が一変しました。
そう、ここはまさに「ファイナルクエスト」の世界。
いつの間にか「転生」したような、そんな感じでした。
ゲームだとここで警備員を2人倒して、その後「巨大なゾンビ」を倒そう…と立ち向かったとき、仲間が駆け付けるシナリオなのを覚えていましたが、警備員から倒そう…と盾に刺さった剣を抜くのですがものすごく固く、なかなか抜けませんでした。
私はイラついているうちに警備員が攻撃してきました。
やっと抜けた剣で打った弾丸をはじき返し、警備員を撃退した後「巨大なゾンビ」を倒しに奥へ進みます。
(しかし剣ってこんなに重いものなのか・・・)と一人思いながら戦闘に遅れて参加出来ました。
「遅い!」
「どうしたんだ?」
と声が飛んできましたが私には何のことやらさっぱりわかりませんでした。
しばらく考え込んでいましたがようやく「タイミングが遅れてしまった」ことに気づきました。
本当は私が先に「巨大なゾンビ」に先制攻撃してるはずなのに…。
とにかく戦闘は始まっているので私も参加します。
「巨大なゾンビ」に向かって剣を振りますがなかなか倒せません。
「おい!魔法だ。魔法しかない」
と言われても私にはかけ方がわからなかったのです。
ちなみにゾンビ系の敵には「回復系魔法」が効くのですが、ボタンがないため
「魔法…魔法…どうやって掛けるんだ?」
と一人つぶやいているうちに敵が迫ってい来たので思わず手元にあった薬を「巨大なゾンビ」に振りかけると敵は体が溶けて戦闘不能になってしまいました。
「おい!何を使ってんだ!」
と突然怒られました。
私は何のことかわからず
「一体何が?」と問い返します。
すると男性キャラの1人「クルガン」が
「それは蘇生薬だ。こんな貴重な薬を弱い敵に使いやがって」
と私に怒りだします。
そして「グルカン」は
「どうしたんだアルス、いつもらしくないぞ」
と問いかけます。
私は戸惑いました。
(まさかゲーム上ではいつも仲間を引っ張っていく立場なのに…なぜ怒られるのか?)と。
しかし(今は仲間の足を引っ張ることになるなんて…)とも思いました。
「次へ行くぞ」
と「ウルガン」に言われます。
(本当は私のセリフなのに…)と思いながらついて行くことにします。
次の目的地に行く間に確か「回復の泉」があったのを思い出し、私は(そこに寄ってみよう…)と提案します。
「弓使いのデルフェス」が
「今の戦いで思わず傷を負ったから、癒しに行こう」
と言って、私の後をついてきましあ。
そして泉でパワーを回復し、次の目的地に向かいます。
そしてついたのは「モンスターが支配した町」でした。
私たちに課せられたミッションは一つ。
「モンスターをこの街から排除する」ことでした。
早速町の入り口に、甲羅をかぶったモンスターが2体、立ちはばかるように立っていました。
(ここで認められる活躍をしよう)と心に決め、真っ先に立ち向かっていきました。
「グルガン」は
「おい、ちょっと待て」
と叫びます。
私は向かっていくときに
「そうだ!こいつはバリアを張っているん」
と叫びました。
そして足を止め「バリア突破用の魔法」をかけるのですが、相変わらず「かけ方」がわかりませんでした。
(どうすれば…)と思っていたその時「デルフェス」が弱点の水属性の魔法で攻撃していました。
「デルフェス」は
「今だ!攻撃しろよ!」
と、援護射撃をしてくれます。
私は、バリアの解けた敵に向かって剣を振り下ろします。
いつも通り「グルガン」も敵に剣を向けて攻撃します。
何とか敵を撃退した3人は一息つく間もなく街の中へ侵入します。
街の中はすさんだ空気が蔓延していて、いかにも「モンスターが支配する」感が強い場所でした。
弱小敵キャラが怯えたように攻撃していきます。
3人はそれらを振り払い、町の広場に出ました。
よく見ると、柱の陰から子供が怯えているのが見えました。
「この子は逃げ遅れたのか」
と「グルガン」が言います。
私は序盤のこのシーンがお気に入りで、何度もリピートしたくなるくだりでした。
「グルガン、実は・・・」
と言いそうになった時、その子が
「来ないで!」
と叫びました。
私は「グルカン」らに
「召喚獣が来るぞ」
と警告しました。
しかし「グルカン」は
「何で召喚獣が来るってわかるんだ?」
と聞いてきます。
私は
「このシナリオが好きだから覚えてしまったんです」
と答えました。
「グルカン」は
「なんだそれ」
と聞き返してきます。
とにかく敵にしては強力でも仲間にすれば頼もしい味方になる召喚獣を操る「召喚獣使いの少女」を仲間にすれば頼もしいこと間違いないので3人は慎重に事を運びます。
まずは私が
「怖いの?」
と話しかけます。
少女は無言で相変わらず怯えていました。
それを見ていた「グルガン」が
「返事しろよ」
と強い口調で言います。
「デルフェス」は
「こんなに強い口調だったら、だれだって怯えるだろ」
と「グルガン」を咎めます。
「グルガン」は
「そうか?」
ととぼけます。
私は少女が何か唱えるようにつぶやき始めます。
「しまった!召喚獣が来るぞ!」
私は大声で叫びました。
やがて大地は揺れ、真ん中の大地の裂け目から炎をまとったフレアドラゴンが出てきました。
フレアドラゴンはこちらを睨み、口から炎が噴き出ている状態で突進していきます。
「グルガン」は
「この攻撃を食らったら全滅だ」
と怯えます。
私は
「この状態を回避する方法がある」
と言ってフレアドラゴンに回復薬を与えます。
フレアドラゴンは回復薬を少女に渡し、少女は回復しました。が、召喚魔法を解除しません。
なぜならフレアドラゴンは、パーティの力を試すために召喚されたのです。
少女は
「あなたたちに真の勇気と力があるか見てるの。それを戦って証明して」
と話します。
いずれにしてもフレアドラゴンと戦わなければいけないことに変わりありません。
パーティ3人は一斉に攻撃態勢に入ります。
「グルガン」は
「どうやったら勝てるんだ・・・」
と、私に話しかけます。
私は
「フレア攻撃する瞬間に息を吸い込む。そこに「水属性」攻撃すれば炎の攻撃は収まる」
と「グルガン」に言いました。
それを聞いてた「デルフェス」が
「俺が水属性の矢を打てば勝てるかもしれない」
と提案してきたので私は
「わかった。その作戦で行こう」
と言いました。
「フレア攻撃』されるおとりも必要だな」
と私が言うと「グルガン」が
「俺がおとりになる」
と言いました。
私はその間に幼女を保護することにしました。
私は心の中で(頼むぞグルガン、デルフェス)と祈りながら幼女に近づきます。
その時、風の音が強くなりました。
「グルガン」が剣を構えながら動きます。
「デルフェス」の「水属性の矢」を慎重にドラゴンの口に合わせます。
フレアドラゴンの口から出ていた炎が一瞬消えtました。
「今だ!頼むぞデルフェス」
と「グルガン」が叫びます。
「デルフェス」が矢を射りました。
見事に口に命中し、炎の勢いが収まります。
私は
「弱点は首だ」
と叫びながら剣を抜き、フレアドラゴンに後ろから迫ります。
前にいた「グルガン」も、攻撃してきます。
2人で剣をふるった時、幼女がフレアドラゴンの召喚を解きます。
広場に静寂が戻ってきました。
私は幼女に
「怖いの?」
と質問します。
幼女は小さくうなずきます。
私は
「私たちが来たからもう大丈夫だよ。この街からモンスターを追い出そう」
と話しかけます。
すると幼女が
「お父さんとお母さんのの魂が詰まった魔石をモンスターに取られたの。召喚獣が効かないから逃げてきたの」
と語った。
(幼女の父母の魔石がないと、本格的に召喚獣使いになるのは無理だな・・・)と思った私は
「じゃあ取ってくる」
と答え、仲間たちに言いました。
「デルフェス」は
「おう!行こうぜ」
と言ってついてきますが「グルガン」はいまいち乗り気ではありませんでした。
私は
「絶対成功するって」
と言いましたが「グルガン」は
「さぁ、どうかな」
とつれない態度を取ります。
幼女は
「それを取ってくれば認めてあげる」
とボソッと言いました。
「よし、行こう!」
私が先陣を切って穴の中に入ります。
仲間もあとに続きます。
「暗いから足元に気をつけろ」
と私が声を掛けます。
「グルガン」が
「わかってる」
と叫びます。
その声がまるで「こだま」みたいに響きます。
すると
「グググググー」
と不審な声が響きます。
「デルフェス」が
「これは近いぞ」
と言います。
そして少し歩いた先に、巨大な鳥のようなモンスターがいました。
私は
「こいつの弱点は・・・えっと・・・えっと・・・」
と考えてるうちに敵が私たちを見つけたのか、羽をふるって威嚇してきます。
私たちは風に飛ばされそうになります。が、ここまで来て引き下がれられません。
ここで私が思い出しました。
「雷属性だ!雷系の攻撃をすれば勝てる」
と叫んで振り上げた剣に「雷の魔法」をかけてくれ!と頼みます。
「グルガン」が
「よし!雷だな」
と答えます。
その間にモンスターが「風属性攻撃」を仕掛けてきました。
「かまいたち攻撃」を食らい、振り上げた剣が風で横を向いてしまいました。
このままでは「雷属性の魔法」を受ける事が出来ません。
私は気力を振り絞って、剣を天高く振り上げます。
雷の力を受けた剣を敵に向かって振ります。
「グワワーッ」
モンスターの外側を覆っていたバリアが消え、剣がモンスターの首に刺さっていました。
モンスターが暴れだします。
私の剣はモンスターに刺さったままなのでモンスターが動くと私も不振り回されます。
「グルガン」は雷の呪文を唱えて私の援護射撃をしてくれています。
「デルフェス」も雷属性の矢を打ちます。
雷属性の攻撃を受け続けたモンスターは次第に力が無くなっていきます。
私は
「あともうちょっとだ!頑張れ」
と声を出します。
剣がモンスターから抜けました。
私は最後の力を振り絞って剣をモンスターの頭に向かって振り下ろします。
そしてモンスターが力尽きました。
モンスターの足元に光る卵のようなものを見つけた「デルフェス」は
「これが幼女が言ってた『幼女の父母の魔石』かな?」
と聞いてきたので私は
「そうだよ」
と答えました。
「デルフェス」は大事そうに「魔石」を抱えて私のもとへやってきます。
私は「デルフェス」から「魔石」を受け取ると身に着けた袋の中にそれをしまい込みます。
そしてパーティは地上へ上がっていきます。
途中、ザコキャラが襲ってきますが一刀両断で振り払います。
そして地上に戻ってきました。
私は幼女に「魔石」を渡します。
すると幼女はそれを受け取って
「ありがとう・・・」
と言いました。
そしけこう切り出します。
「あたし、行くところがないの」
それを聞いた私は
「これから遠い国まで旅をしていくけどついて行ける?」
と質問します。
幼女は小さく頷きます。そして
「私の名前はアイミー。あなたは?」
と聞いてきたので
「私はアックス。そして私の後ろにいるのがグルガン。そして弓を持っているのがデルフェス。君は召喚獣を使えるからどんな敵でも打ち破る力を手に入れたんだ。よろしく。アイミー」
と返事した。
「アイミー」は
「よろしく」
と言ってきました。
ほかのメンバーも各々
「よろしく」
と言います。