表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/14

久しぶりの投稿です。

間を空けすぎましたね、申し訳ない。

体調不良とかスランプとか色々ですが。

そんな訳で?まぁ軽くリハビリ作品です。

迷宮都市バワーズのダンジョン裏話的な物です。

連載作品の方はもう少々お待ちください。

は?

「だから、僕と契約してダンジョンマスターになってよ!」

白い空間に浮かんでいるすんごい透過光振りまくキラキラ美少年が、ニコニコしながら何処かのヤバイ契約獣みたいなセリフをのたまう。

え?ちょ?えー?!

驚いてキョドるぼくに構わず、美少年…いや、この世界の創造神パニマ様は有無を言わさず言い放つ。

「まぁ拒否権ないんだけどね!」

パチコーンと可憐なウインク。

可愛い、けど嬉しくない。



少し時間を遡る。

ぼくはあの日、死んだ。

名前は思い出せないけれど、凄く女子にモテまくったけども、背が高くてイケメン顔。

でもね、ぼくは女の子だったんだよ。(白目)

死因はあまり思い出したくないんだけど。

平和な日本という国から偶々行った海外旅行先で巻き込まれた突発的テロ戦争。

帰国が叶わず、家族もコロサレ、復讐心と生き残る為から戦争に参加。

その後戦場で惨たらしく死んだ。

多分30半ば程だったと思う。

比較的平和な大国で発生したテロに巻き込まれ、戦争に突入し日本大使館も爆破され逃げ場を失う。

避難先でも泣いている暇など無く。

気付けば対テロ組織に強制的に組み込まれ、復讐と生きるためとは言え沢山の人をコロシタからバチが当たったんだろう。

我ながら、荒んだ終焉だったな。

まぁ死んだ今だから冷静に考えるに、ぼくは外国人の傭兵みたいな存在だったから、使い捨ての鉄砲玉とか駒とか肉壁扱いだった可能性が高い。

訓練された傭兵や軍人でも無かったから、要領よく立ち回れるはずもない。

遠からず死んでいたとおもうよ。

旅行に行かず日本にいたら、平凡で平和ぼけした生き方で寿命まで生きられたかもしれないけど、まぁたらればだ。


死んでやっと楽になれた、生きる方が辛いとは思わなかったから、ね。

そう思いながら、上下左右判別つかない空間をフヨフヨと意識が漂う。

今のぼくは肉体から解き放たれた魂って事なのかな?

地獄とかあったらそこに行くんだろうなぁ。

死んでも辛いのはやだなぁ。

でも家族達は天国か幸せに生まれ変わってるといいなぁ。

なんてぼんやりと長い時間考えていたような気がする。

パチン!

意識が弾けて眩しい光に包まれた。

と思ったら、真っ白な空間にぼくの意識が固定された。

ぼくの姿は先程までのどこかぼんやりとした物ではなく、何故か死ぬ前のぼくの姿で椅子に座っていた。

少し透けて居たけれども。

「こんにちわー、異世界の魂よ。

僕はパニマ。

異世界ファーブラの創造神パニマだよ。

よろしくね?」

ふわりと空中に大きな翼を広げて浮かぶ異世界の神を名乗る美少年が現れた。

ぼくは返事をしようとしたえれど、声を出すことが出来なかった。

「あ、君は罪を犯した魂だからね、今は声を禁じてある。

でも思考はこちらには分かってるから大丈夫だよ。」

ニコニコとパニマ様は微笑んでいる。

「君が元の世界で魂浄化刑でなく異世界に運ばれたのは、比較的罪が軽かったからだね。

理不尽の被害者だけど、復讐からの加害者でもあるから残念ながら無罪では無いけれど。

流石に世界を穢す戦争や都合よく世界改変を率先して起こしたがる破滅者や、快楽殺人者とかは魂の汚染除去が出来ずに若い世界の魂達に感染拡大拡するの不味いんだよね。

世界を作り直すことになるようなゴミは流石にぼくもいらないんだよ。

だからここに持ち込まれる事すら基本弾かれるから安心してね。」

なんの話か分からないが神様の事情なのだろうか?

「うん、僕は若い世界の創造神だから魂の作れる量がまだ少ないんだよ作れる魂も若すぎて行き詰まりやすいんで、洗練された魂を別の先輩世界神達から少しづつ分けてもらっているんだ。」

神様にも新人育成研修みたいな期間なのかな?

「だいたいあってるよ。

まぁ日本の神に友達がいてね、良く分けてもらってるんだよ。

日本人の魂は異世界への順応性が高いから助かってるんだ。

オタク文化だっけ?アレと八百万の神信仰はおおらかで万能だから助かるんだ。

かなり使い勝手が良いからね。」

確かに異世界転生物とか異世界転移物とかファンタジー物は日本では溢れてたよな。

魔法の概念が無い世界で、当たり前に好まれて居た創作物達。

アレは魔法が有る概念を知る他世界の魂からの影響なのか、元々地球に魔法が有って、超古代文明時代に淘汰されたか。

気になるところだけれど、この神様はこう言う好奇心的な思考の返事は答えてくれなかった。

ともかく、クリスマスも神も仏も祝う祭り好きで信心がスチャラカで適当でゆるふわな八百万の神関連扱う日本人は、精霊信仰とか神様の数が多い世界だと確かに柔軟に対応出来そうだよなぁ。

考えるな感じろってやつ?

逆に唯一神信仰の国の人達は凄く好戦的なイメージあるから扱い難しいかもしれないね。


ぼくはゲームはよくやってた気がするけど、アニメやマンガ小説たぐいはメジャーな物をそれなりに見るくらいで詳しくはなかったかなぁ。

「うんうん、それでも充分さ。それでね、君には魂の穢れの罪を浄化する為のちょっとした罰としてダンジョンマスターになって貰う。」

え?

「僕と契約してダンジョンマスターになってよ!」

ここで冒頭に戻る。

拒否権はないらしい。

契約期間は約1000年。

その間死ぬ事は許されない。

まぁ1000年真面目にやってれば罪が浄化されるそうだ。

ダンジョンマスターになってやる事。

ダンジョン、所謂迷宮を作り魔物を育成配置。

「君が作るダンジョンはトータル最高5個管理して貰う。

一つは初心者向け死な無いダンジョン。残りは君の自由で良い。」

5個、少なく無いか?

「慣れないうちは一つだって管理は大変だよ?

だから一つ一つゆっくりと作って慣れてね。」

ぼくは倒されるボスなの?

「あー、違う違う。

君はダンジョンマスター、いわゆる限定期間不老不死者となる。

他の生き物は入れない空間から管理する。

イメージでいうと家庭用やパソコンやタブレットでやる育成シュミレーション系アプリゲームみたいな事って言えば分かるかな?

ボスも含めて君が育成管理して戦わせるのさ。」

死んで楽になりたい死にたがりに不老不死者化とは…確かに罰、だな。

とても皮肉が効いてるよ。

とぼくは苦笑するしかなかった。

魔物は倒されたらどうならの?

「君のダンジョン設定次第なんだけど、時間湧きか一度だけにするか選べるよ。

ただ一度だけだと同じ魔物出す時はポイント大量に消費するよ。」


尚、ダンジョン外に出る事は不可能になるので、かわりにマスタールームは擬似世界、他のダンジョンマスター達が住む街の中の一軒家になっているそうだ。

本来ならかなりかけ離れた距離にダンジョンがあるのだが。

まぁ異世界ルールだから良くわからないけれど。

世界を作ったパニマ様の転生者への温情なんだろうなぁ。

1000年を1人だけにさせないとか、優しい罰も有ったものだ。

孤独は人を狂わせる。

良くある異世界モノなら孤独に作ったペットの様な魔物や部下以外と交流なんて出来なかったと思うしね。

それから、異世界ファーブラの知識や常識や言語。

魔力や神力や気功や精霊とか言った事柄といった物を魂に刻まれ。

姿を5歳くらいの子供にされてからファーブラへと送られた。

「新しき良き人生を!」

優しい声が消えていく声に聞こえてから意識が途絶えた。

「さて、ダンジョンマスターとしてキチンと過ごせたら。

1000年後、僕の配下にも新たに転生もできる様になるよ?だから頑張っていきてね。」

と口角を上げてニヤリと笑い呟いた青年姿のパニマの声は、ぼくは聞こえなかった。


後世に、大砂漠のオアシスと巨大ダンジョン都市バワーズと呼ばれる事となる、そこのダンジョンマスターは、こんな感じにひっそりと誕生した。








きっと罪が浄化されたらガッツリこき使いそうなパニマ様

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ