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無理な創造  作者: 枯葉
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え、おわり?

熱出たもんなー

風邪をひいた…


会社を休む。って、いうか有給がない。欠勤かー。


心ぐしゃぐしゃだもんなーお前。


こんなときでも出てくる君は勤勉だね。


ふ。


鼻で笑うなよ。


お前だってわかってるだろ?この無理な創造からの脱出の仕方。


…わかってるとは、言えないがこれだろうな…って思うものがある。


それは?


死ぬことだろうなって…


違うなぁー

全然違う。有り得ない。むしろ、死んだ方がましなレベル。


容赦ないね。


わかってるはずなのに、認識しないお前…私が悪い。


じゃぁ、どゆこと?


私を消せ


…なんでそうなるの?おかしくないか?


この無理な創造に私はいちゃダメなんだ。じゃないと、この世界から私は必要とされなくなる。


だったら、一緒に消えるべきでは?


一緒ではダメなんだ。無理な創造の上に私がいてはいけない。理想の現実世界があって私は成り立つ。この意味がわかるか?


全然。

君とは随分長いこと一緒にいるから尚更意味がわからない。


いいか?私は、私から産まれた理想の私だ。つまり、君の頭の中の人物。

だから、君の理想の世界の住人。わかる?


わかるけど…私がまた創造すれば君はまたでてくるんだろ?


それは、きっと私ではない。ちがうものだ。



私は、君との現実がとても楽しかった。つまらないことに悩む私。相談相手もいない私。かれこれ30年くらいか?全部一緒に体験してきた。苦しいときも一緒。恋をするときも。

だけど、最近君の理想世界が崩壊し無理な創造が私を飲み込んでいく。もう、限界なんだ。君の思考から私をはずしてくれないか?


…ごめんね。


ごめん?なぜだ?謝るのは私ではないか?


私のせいで、君を産んで、私のせいで君が消える。無理な創造に戦い挑んだ私が負けたから。


私のせいではない。この世界が現実が無理な創造だったんだ。理想は持ち込めない。


私は、一人になるのか?


さぁね。消えるのは、私だけでいい。君は自由に生きな。無理な創造の上で命を全うしな。消えないで、存在しつづけろ。無茶なことは、考えるな。


また、会える?


言ったろ。消えるって。


そうか。


そうだ。


じゃあな。


さようなら。











また、理想の世界で。




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