第6話 ルームメイト
第6話 ルームメイト
男子寮は校舎の3階にあるため、マサルたちは階段を上がって行った。奥に連れて番号が大きくなるのでマサルの部屋は一番奥、手前に翔、犬飼と佐藤の部屋があった。
翔と分かれたマサルは奥まで歩き部屋を開けると見覚えのある顔だった。
「えっと、銀か?」
「なんだ。磯貝かよ」
そうだ。マサルと彼は知り合いだったのだ。ちなみに彼の名前は 井上 銀。同級生に5人いた膨らみを持つうちの1人だった。
まず話を11年前に戻ろう。マサルと銀は同じ幼稚園であった。特に仲良くなかったので、幼馴染という言葉は合わないだろう。しかし、小学校に上がる時、銀は家族とアメリカに転勤した。
彼が帰って来たのは去年、マサルが高校に上がる頃、偶然 銀も同じ高校であったのだ。だが、マサルは知っていたものの特に関わってはいなかった。
腕の内側の膨らみのデマが流れた時、不登校になった。しかし、銀 は試験日だけ学校に登校し試験だけ受けていた。また、困ったことに、一位の座をかっさらって行くのだ。
「銀も来てたんだな、B2なのか」
「その呼び方やめてくれないかな。後、Bクラスのわけがないだろ、A1だよ」
「やっぱ、銀はすげーな」
「そんなことより、迷惑かけんなよ」
相変わらず銀はマサルに冷たい。
ちなみにこの寮の部屋は非常に大きかった。部屋が2つあり、それぞれ壁で区切られているので、個室のように思っていただけるといいだろう。だが、トイレは一つなのでそこは注意が必要だ。
また、食堂は4階にある。食事は、日本食と外国食から選べる。今日は、鯖煮にかハンバーグの二択だ。
明日から学校が本格的に開始する。マサルの学校生活 兼 実験協力がついに始まる。
やっと次部、研究が始まります。