第4話 大学からの封筒
第4話 大学からの封筒
マサルはまるでクリスマスプレゼントを開ける子供のようにはしゃいでいた。なぜなら封筒にしては少し分厚くすぎたからだ。何が入っているか気持ちが高まるのも無理はない。
マサルが封を慎重に開けると三つのものが入っていた。
まずは、最も嵩張っている袋に入った何か。
そして、一枚の型紙。最後に手紙。手紙の内容はこのようだった。
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磯貝 マサル殿とそのご両親へ
私たちの研究にお付き合いしていただけることを我ら一同大変感謝しております。
学校は9月1日からはじまりますので、その日の午前9時にこの封筒と一緒に入っている他学部が研究している超圧縮された制服を着て来てください。圧縮袋の線を切ると自動で通常サイズに戻ります。また学費は完全に無償であることは確かだ。
お金など他に必要なものはありませんが、長らく大学の外に出られないので、それまで人生を謳歌していただけると入学後の負担も減ると思われます。
最後に、封筒の中に別の紙が入っていたと思う。それは大学での難易度分けとクラスが書いてある。現在の学年よりも本人の学力を視野に入れた難易度だ。上から順に A B C D とあり、クラスは各2クラス計8クラスである。
では、9月に会えるのを楽しみにしている。
アンドレウ 優
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早速マサルはせいふくの袋を開け、驚いた。あんなに小さくなっていたからだ。また型紙を見ると B1 と書いてあった。
マサルは翔がどのクラスなのか気になり連絡を取った。
<大学から封筒届いたでしょ>
<あぁ>
<どのクラスだった?>
<B1、マサルは?>
<一緒だ>
<そうか、良かったな>
<9月1日一緒に行こうよ>
<わかった、マサルの家行く7時半ぐらいに行くは>
<了、じゃあまた>
<また>
マサルは嬉しかった。翔が同じクラスだと心強いからだ。新しい学校に行って孤独になる生徒もいるが、その心配がないというのは大きい。
そして、マサルは9月までの残りの3週間を最高に楽しんだ。