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初戦闘

「助太刀する。」


まあ、助太刀っつっても魔法ブッぱなちゃあ、余裕だろ。

なんてったってLv.1000だしな。

それにこの身体だ。死ぬことはねーだろ。



「フレイム」


……。

やっちまった。

まさかの森、消失…。

これ、どうすっか?

とりあえず生やすか?木。

てか、フレイム如きでここまでなるかっつーの。

この世界のヤツら弱くなってんじゃねーの?


こいつらグレーウルフの群だったし、長はシルバーウルフっぽかったのに。

消し炭になったらどうしようもないじゃねえか。

売れもしねえ、討伐記録すら残らねえ。とんだとばっちりだ。

あ、最初に鑑定しといてレベル差を確認しとけばよかったのか。やっちまったな。ま、そこんとこも初戦闘の醍醐味か…。



うわー。そこにいる人間も怯えてんよ。

これじゃロクな話も聞けねーぞ?

怯える気持ちは解らんでもないが、命の恩人に対してそれはいったいなんなんだよ。

ウルフ共も俺も同列かっつーの。


ま、そういう時は


「イレイズ、リメイク」


イレイズで、記憶を消してっと。

リメイクで新しい偽りの記憶を構築。

よしっ。完璧。

ホントこいつら使い勝手がいいよな。

使う対象を絞るのも簡単だし。

道徳がどうのってのは気にしない、気にしない。

掛けられる方が悪いんだよ、この世界では。



<ピコン>


ん?なんだ?


<スキル 収集 の効果により、グレーウルフ25匹、シルバーウルフ1匹の魔石を収集致しました。

確認致しますか?また、以後このオートメッセージは通知をオフにすることが可能です。>


おっ。常時発動スキルか!

よくやった!

お前のおかげで無駄仕事じゃなくなりそうだ。


通知は……一応オフにしとくか。戦闘中にでも来たら気が散るしな。


<私は、神の作った人工知能ゆえ、戦闘後のみに通知が可能です。>


え、こいつ会話できんの?


<神の作った人工知能ゆえ、可能です。>


そ、そうか。

じゃあ、何か特別な素材とかが手に入った時とかにだけ通知を頼む。

あと、道を歩いてる時とかに薬草のそばを通ったときに収集とか可能か?俺、薬草とか見分ける自信ないんだわ。


<貴方様のお持ちになっているスキルレベルと私の持つ知能により、可能です。神の作った人工知能ゆえ。>


おう、じゃあそれで頼むわ。

で、その神の作った人工知能ってのは?普通は違うのか?


<神が特別に貴方様にお作りになった人工知能がわたくしです。スキル 収集のみならず、ステータスの管理を行います。何かご質問があればいつでもお伺い下さい。>


そうか。それじゃあ、頼む。


<かしこまりました。>




ふう、マールもきちんと考えてたんだなら俺のこと。

街に行ったらあいつの神殿にでも参ってやるか。







ん?なんか反応が……。

おっ、起きるぞ。女の方か?


「わあああぁぁぁっ。助……けてっ」


「大丈夫。助かったんですよ。ここは安全ですよ。」


うわっキモ。

我ながらにして、どうしてここまで気持ち悪くなるものか。この性格が悪いのか?

でもなー、これがこのアルフの性格だしなー。


銀の髪に、蒼き瞳。甘い顔をして、丁寧な口調で話し、相手を油断させ、情報をむしり取る。しかし、その情報を自分と正義のために使い、悪を許さない。身内にはとことん甘く、1度身内に迎え入れたものが自分に何をしようが、無条件で許す。その姿から多くの人に憧れられ、親衛隊までできる。その一方で、身内以外が自分にどのような感情を抱いていようが気にしなく、そのせいで自身の関与しない場所で話しかける権利を巡っての血で血を洗うような戦闘が起こったこともあるとか……。


うをぉ。

こうして考えてみるとすげえな。

これを俺はこれから演じるのか…。

いやあな、身内以外どうでもいいってのはいいよ。元々そうだし。


……………………………。

甘い顔をして、丁寧な口調で話す、か。

これに関しては頑張るしかないよな。

できる、できるんだよ。でもしょうがないじゃないか、これを自分が話してると考えると蕁麻疹が出そうなんだよ!

はあ、やるっきゃねーんだけどな…。



「あのっ。あのっ。」


お、忘れてた。


「ああ、すいません、お嬢さん。

少し考え事をしていたもので。何か御用ですか?」


ここで、ニコッだろ?

アルフ的には。


「あ、ぁぁぁ。」


「ん?」


こて。首をかしげて。


「キャーーァァ」


やってしまった。黄色い悲鳴が起こってしまった。これは…耳に痛いぞ。今日1番のダメージだ。

てか、さっきまで倒れてたのに元気だな、コイツ。


練習の為とはいえ、村娘にやりすぎたか。

イケメンに慣れてる宮廷のババア共でさえ、赤面する威力なのを忘れてたわ。あちゃー。



「あ、あの。」


お!おっさんがまだいるじゃねーか。

オンボロな剣で戦おうとした勇敢wなおっさん。


「はい?」


「貴方様が助けて下さったのでしょうか?」


「そうですよ。たまたま近くの町を探して探索を掛けたら、この村が襲われているとわかったので。」


ま、俺がここにいるのも偶然、俺が探索を使ったのも偶然、俺がここに来る気になったのも偶然だけどな。


「ほんとうにっ。本当何ですねっ。」


えっ何?疑われてたの?


「本当にありがとうございます。そのお歳で探索を広範囲で詳しい状態をお知りになることが出来るとは、さぞ名のある高名な魔術師様でいらっしゃるのでしょう。」


えっ何?どういうこと?


「これは是非とも村へ御出で下さい。」


ええっ?


「ささっ。遠慮なさらずに。

お礼はたっぷり致しますゆえ。」


ええっ?何?









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