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心を得た私、頭を得た私

作者: 半月

私は一人さ迷ってた、心も知識もなかった。

心臓と頭がないままとある男の人が訪れた。

私はたんたんと壁になにか書いてあることを伝えた。

考えることができなかったから、思うことができなかったから、私はひたすら彼の後を歩いた。

彼は先に私の頭を見つけてくれた。心を持たないで知識だけ得た私は感情を持たず、どれだけ効率的にここから抜け出すかを考えた。

その部屋は二人いては出られないようだった。

だから私は自分が出るために彼を刺した。

何度もさして扉があいて、白い世界へ向かった。


もう一方では私は心を得た。頭を持たず不格好な私は感情を得て、そして知ってしまった。

貴方は私を救おうとしてここまで来てくれたのに、私と貴方が一緒ではこの部屋からは抜け出せないこと。

そして私は自分を刺した。

ごめんね、顔がない私は口にできない。

ごめんね、二度も貴方は私の死を見なければいけない、ここまで来て、助けようとしてくれたのに。

ごめんね、私をこえてどうか幸せになって、貴方は私の大事な人だから。

意識が遠退いて、自分を刺す気力もなくなったとき、ないはずの目から涙が溢れたような気がした。

どうか、貴方は、幸せに・・・・・・。


どちらかしか選べなかったの、道は常に一つしかない。

頭か、心か、貴方か、私か。

さぁ、貴方は、この灰色の世界で何を思うの。

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