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☀ 妖精さんと私  作者: 雪*苺
【 14歳 】
8/23

⭕ 危険な子 8

◎ 読者の皆さん、御早う御座います。

  漸く対局シーンです。

  因みに「 19ー6 」とかの数字は、碁盤が無いのでデタラメです。


──*──*──*── 囲碁サロン


 私は覚悟を決めて《 囲碁サロン 》の中へはいる。

 周りを見ながら歩いているとねぇさんとようさんを見付けた。

 ねぇさんと目が合うと手を振られた。


廼衙靉子

はるぁ、此方こっちだよぉ~~!

  てくれて嬉しいよぉ~~♥️ 」


 ねぇさんは自分が “ 高校生 ” って自覚が有るのかな?

 ウサギみたいにピョンピョン飛び跳ねてじつに嬉しそう。

 胸ぇwwwwww!!


 ジャンプするたびに、ねぇさんのな胸がじょうにユッサユサと揺れてる。

 周囲の男達が、揺れてる胸をガン見するくらい目に毒なんだけどね!

 そんなの御構い無しみたいね、ねぇさん……。


舘嵜春加

ねぇさん、はしゃぎ過ぎじゃない?

  胸が揺れるからジャンプするのはめなよ 」


廼衙靉子

はるったらぁ~~、早速おねえちゃんの心配してくれるの?

  優しいんだからぁ~~♥️ 」


 ねぇさんは私の迷惑を考えないで抱き付いてる。

 においさせちゃって……。

 ねぇさんが意識してるイケメン先生はるのかな?



廼衙靉子

はる、対戦相手が待ってるの。

  此方こっちて 」


 ねぇさんは私の手を握って引っる。

 ねぇさんに連れて行かれた場所には、学生服を着ている男子生徒が椅子にすわっていた。

 この男子生徒がねぇさんとようさんをかした奴って事?


廼衙靉子

「 待たせたわね!

  今日きょうねんの納めどきよ!

  昨日きのうはボロけしたけど、今日きょう昨日きのうみたいに行かないわ!

  ようと私の代わりに昨日きのうのリベンジを果たしてくれる助っ人よ! 」


舘嵜春加

「 初めまして……。

  ねぇさんが無理を言ったみたいで済みません…… 」


 取り敢えず、謝っておこうと思う。

 けたからって、ムキになり過ぎてると思うし!


廼衙靉子

はる

  勝負するまえから相手にあやまらないで!

  それに私はわるくないからね!

  今から私の妹がきみと打つわよ。

  はるようと私のかたきつのよ! 」


舘嵜春加

きてるでしょ…… 」


 鼻息を荒くして無駄にテンションの高いねぇさんをなだめた私は椅子にすわる。


妖精チック

〔 インテリメガネっぽい奴だね、はる


舘嵜春加

「( そうだね。

   お高くまってプライドも高そうな感じかな? )」


妖精チック

〔 取り敢えず~~、はるが囲碁初心者って事は伝えとこっか 〕


舘嵜春加

「( 伝えちゃうの?

   そんな事を言って大丈夫? )」


妖精チック

〔 大丈夫だよぉ~~。

  ボクは白石で打ちたいから、()()だからね。

  あとぉ~~置き石(ハンデ)らないよ。

  折角の対局だし、相手に置き石(ハンデ)をさせてあげちゃおっか 〕


舘嵜春加

「( えっ?

   相手に置き石(ハンデ)を与えるの?

   6ぶんのハンデを取り返した相手なのに? )」


妖精チック

〔 だからこそだよ、はる

  ようあいの2ぶん置き石(ハンデ)をコイツにけんじょうしてやるのさ! 〕


舘嵜春加

「( 2ぶんって、12って事?

   そんな事して勝てるの?? )」


妖精チック

〔 ボクを信じて任せなさい!

  言ったろ、囲碁なんてチョロスだって★

  天狗のように伸びた鼻をには、ドラマチックな舞台を用意しないとね! 〕


舘嵜春加

「( ドラマチックな舞台?? )」


妖精チック

〔 相手を逆撫でして、本気ではるを潰しにように仕向けたいのさ。

  ボクの言うとおりに喋るんだよ~~ 〕


舘嵜春加

「( …………いやな予感しかしないんだけど……。

   私は囲碁のルールなんて知らないから、全面的に任せるから御願いね )」


妖精チック

〔 ボクのかみわざを見るといよ★ 〕


 チックを信じるしかない。

 気は進まないけど、私は囲碁経験の無い初心者。

 は素直にチックの言うとおりにしとこうと思う。






舘嵜春加

「 対局を始めるまえに伝えとかないといけない事が有るの。

  いかな 」


対局相手

「 構わないけど。

  けたときの言い訳でもしてくれるっての? 」


舘嵜春加

「 意外と好戦的だね。

  でも、いて言えば “ けたときの言い訳 ” ってのは正解かな。

  大事な事だから、見学する人達にも知っててほしい 」


対局相手

「 いさぎいじゃん。

  聞かせてあげなよ。

  どうせ勝つのは俺だし 」


舘嵜春加

がとね、優しいじゃん。

  私はねぇさんが愛読してる囲碁漫画をたまに読んでるだけで、囲碁のルールは知らない。

  今まで囲碁を打った事も無い。

  碁盤をさわった事も無いし、碁石もさわった事も無いよ。

  碁石を持った事も無ければ、摘まんだ事も無いから、打ちかたも知らない素人しろうとなの。

  私は囲碁未経験のド素人しろうとだよ。

  ねぇさんは私に勝ってほしいみたいだけど、私がきみに勝てる確率なんて、ほぼほぼゼロだよ。

  それだけはみんなに知っててほしいの 」


対局相手

「 はぁ?

  それ、マジかよ?

  自分が勝てなかったからって、囲碁経験の無い素人しろうとに無謀過ぎる対局をさせるって?

  おまえあねしょうの沙汰じゃ無いな…… 」


舘嵜春加

がとう。

  きみわたしがわみたいで安心した。

  だけど──、勝負は勝負だから、素人しろうとなりに私も覚悟を決めて、きみに挑戦するからね 」


対局相手

「 そっちの事情はなんと無く分かった。

  だからって、俺は素人しろうと相手にも手は抜かないからな 」


舘嵜春加

「 当然だね。

  私は白番にして 」


対局相手

「 は?

  囲碁はド素人しろうとなんだろ。

  普通はせんの黒石を選ぶだろ 」


舘嵜春加

「 白が好きなの。

  白石で打ちたいの。

  で構わないから。

  別にいでしょ。

  それともきみは白石じゃないと勝てないの?

  そんな事ないよね 」


対局相手

「 言いかたいち(いち)ムカつくな。

  好きにすればいよ。

  置き石(ハンデ)は6いか 」


舘嵜春加

「 白番だよ。

  置き石(ハンデ)らない 」


対局相手

「 はぁ?

  ド素人しろうと置き石(ハンデ)無しで俺と勝負するのかよ?

  しょうかよ 」


舘嵜春加

しょうだよ。

  しょうついでに、きみが12ぶん置き石(ハンデ)していよ。

  盤上に黒石を12置いて 」


対局相手

「 馬鹿かよ、おまえっ!!

  ド素人しろうとが僕に12のハンデを与えるってのか?

  おまえ、クレイジーだな。

  あねあねならいもうといもうとだな!

  俺に12も与えて後悔するなよ! 」


舘嵜春加

「 後悔はしないよ。

  実力の有るきみには勝てないんだから、私の好きにさせて。

  わるはなしじゃないでしょ 」


 対局相手の中学生は、盤上に黒石を12置いてくれた。

 御互いに「 お願いします 」と挨拶を交わしたあと、対局相手が盤上に黒石をパシッと置く。

 私はに白石を置けばいのか分からない。


舘嵜春加

「( チック、に置いたらいの? )」


妖精チック

〔 9ー15だよ 〕


舘嵜春加

「( 9ー15ね )

  9ー15って? 」


対局相手

「 は?

  9ー15だって? 」


舘嵜春加

「 さっき言ったでしょ。

  囲碁を打つのは今日きょうが初めてなの!

  に置けばいのか分からないから、私の代わりに白石を置いて。

  初心者に対して、それぐらいのサービスをしてくれてもばちは当たらないでしょ 」


対局相手

「 マジもんの初心者かよ…… 」


舘嵜春加

「 早く9ー15に置いて 」


???

「 僕が置くよ。

  さや君、構わないかな? 」


莢棊

いよ……。

  まったく……対局ちゅうだぞ。

  自分の代わりに白石を置かせる奴なんて初めてだ 」


???

「 前代未聞だね。

  きみも僕で構わないかい? 」


舘嵜春加

「 置いてくれるなら誰でもいよ。

  がとう、イケメンな人 」


???

「 ははは……。

  イケメンな人か── 」


 イケメンな人は白石を掴むと9ー15に白石を置いてくれる。

 すかさず対局相手が黒石をちからづよく打つ。


妖精チック

〔 次は19ー7だね 〕


舘嵜春加

「( 19ー7 )ね。

  19ー7って? 」


イケメンな人

「 19ー7だね 」


 イケメンな人は盤上の19ー7に白石を置いてくれる。

 すかさず対局相手は黒石を盤上に打つ。

 迷いが無い打ちかただって、初心者の私にも分かる。


舘嵜春加

「( チック、ほんとうに12ぶんのリードを取り返して勝てるの?

   相手は全然余裕みたいだけど…… )」


妖精チック

〔 心配性だなぁ、はるは!

  特等席で見てなよ。

  ボクの華麗なる逆転劇をね! 〕


 チックも余裕みたい。

 妖精ってチートなの??

 囲碁する妖精なんて、初めてなんじゃない??

◎ 訂正しました。

  ピョンピョンと飛び跳ねて ─→ ピョンピョン飛び跳ねて

  聞かしてあげなよ。─→ 聞かせてあげなよ。

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