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☀ 妖精さんと私  作者: 雪*苺
【 14年後 】
10/16

✒ 危険な子 10


──*──*──*── 囲碁教室・前


廼衙靉子

はるぁ~~、よ!

  この《 囲碁教室 》ににいせいプロの甥っ子で、“ 異次元のしん ” って呼ばれてるはるプロがるのよぉ!

  “ プロ棋士潰し(クラッシャー) ” のみょうを持つ無敗のかんざきはるプロに持っていな相手だと思わない? 」


舘嵜春加

「 誰が “ プロ棋士潰し(クラッシャー) ” だよ。

  勝手に変なみょうを付けないでよねぇさん…。

  潰してないし 」


廼衙靉子

「 『 コイツ、強いぞ! 』って言うイメージが必要なのよ★

  女流棋士は舐められ易いからね、舐められないようとがらせとかないと!

  はるは今までどおり、プロ棋士達をケチョンケチョンにかしてればいの♥️ 」


舘嵜春加

「( かしてるのは私じゃないんだけど…… )」


???

「 お待たせ。

  じゃあ、はいろうか。

  げんじのづるプロにははなしとおしてあるよ 」


廼衙靉子

むろ先生ぇ!

  まで乗せてくださってがとう御座います♥️

  助かりますぅ 」


榁圖先生

「 構わないよ。

  僕もかんざきプロとプロの対局を拝見したいからね。

  げんじのプロとの対局も拝見したかったけど、今回はないらしいから残念だよ…… 」


廼衙靉子

はるげんじのづるプロとの対局──。

  それは私も見たかったです。

  残念ですよね…… 」


舘嵜春加

「 勘弁してよ……。

 ( はぁ……。

   そろそろ囲碁業界からバイバイしたいんだけど……。

   まで続ければいの…… )」


妖精チック

あいの目的は【 打倒、ほんいんぼう 】だからねぇ。

  ほんいんぼうかして、ほんいんぼうになる迄、解放してもらえないかもだね 〕


舘嵜春加

「( 最低最悪な人生なんだけど。

   完全にんでるじゃん……。

   チックをかせるぐらいの棋士はないの? )」


妖精チック

〔 あははっ。

  残念だけど、げんじのづるプロは留守みたいだよぉ~~ 〕


舘嵜春加

「( ついてないね。

   ちなみにはるプロは強いの?

   チックより強いなら、【 打倒、ほんいんぼう 】をたくして自由になりたいんだけど…… )」


妖精チック

〔 あははっ。

  自由になれたら通帳に振り込まれてる賞金を持って、げよっか 〕


舘嵜春加

「( 賛成ね。

   ねぇさんから逃げないと! )」


廼衙靉子

はるはいるよ。

  中でにいせいプロも待ってるわ 」


 むろ先生とねぇさんが《 囲碁教室 》の中へはいって行く。

 私を囲碁業界から解放してくれる棋士とは出逢えるんだろうね──。


──*──*──*── 囲碁教室


──*──*──*── 1階


新御睛雉

「 おっ、たな!

  はる、久しりだな!

  元気してるか? 」


舘嵜春加

「 久しりね、にい君。

  名前呼びとか馴れ馴れしいよ 」


新御睛雉

「 同級生のよしみだろ。

  オレの事は “ せい ” でいって言ってるだろ 」


舘嵜春加

「 今回、私と打つのはにい君の甥っ子だったね。

  いくつ? 」


新御睛雉

「 16歳だよ。

  今年の10月で17歳になるけどな。

  院生になった9歳の頃も強かったけど、今のはるまえより遥かに強くなったよ。

  オレ、いまだにはるに勝てた事が無いんだよな! 」


舘嵜春加

「 嬉しそうに言うんだね。

  鼻たか(だか)って感じ?

  自慢の甥っ子みたいだね 」


新御睛雉

「 まぁな!

  なにせ、げんじの先生とキノコンの弟子だぞ。

  簡単にけるかよ!

  それにな、はるに囲碁を教えたのは──、プロさいなんだぞ! 」


榁圖先生

プロさいだって!?

  息子さん──いや、それにしては年齢が合わないか── 」


新御睛雉

「 お孫さんですよ、むろ先生。

  プロさいは、《 碁会所 》の管理人をしてるんです。

  今はオレも手伝ってますよ 」


榁圖先生

「 そうだったのか。

  折角だし、僕も挨拶をしに《 碁会所 》へ寄ってみるかな。

  にいプロ、次の機会にでも案内してくれるかい? 」


新御睛雉

「 勿論ですよ、むろ先生 」


廼衙靉子

むろ先生はプロさいを知ってるんですか? 」


榁圖先生

「 院生時代やプロ棋士になり立ての頃に御世話になった事が有ってね。

  僕達の世代で御世話になったプロ棋士は多いよ。

  たしか引っ越されるタイミングで、囲碁界を引退されたんだよ。

  それからははなしを聞かなくなったからね── 」


廼衙靉子

「 それじゃあ、再会が楽しみですね 」


榁圖先生

ほんだね。

  覚えてられるかな 」


新御睛雉

はるはるを紹介するよ 」


 にい君が私の手首を掴んで引っる。

 セクハラじゃなまぬるいから「 痴漢っ! 」て叫んでやろうかしらね?


新御睛雉

はる、オレの自慢の甥っ子だ。

  “ 異次元のしん ” ことはるプロだぞ! 」


久賀瀬千晴

一寸ちょっと、そのみょうは “ 言わないで ” って言ってるよね!

  使うのも広めるのも禁止してる筈だよ、せいにぃちゃん(////)」


新御睛雉

「 固い事、言うなよ。

  緊張してるだろうと思ってさ、はるの肩の力をほぐしてやってるんだ 」


久賀瀬千晴

「 …………それに関してはがとうだけど…(////)」


新御睛雉

はる、紹介するな。

  オレの同級生でプロ棋士のかんざきはるプロだ。

  “ プロ棋士潰し(クラッシャー) ” って呼ばれてるおにつよい棋士だぞ。

  このまえそんたく無しでさやプロを惨敗させた女流棋士さ 」


久賀瀬千晴

「 初めまして、かんざきはるプロ。

  僕ははるです。

  今日きょうは宜しく御願いします 」


舘嵜春加

此方こちらこそ、初めまして。

  今日きょうは宜しく──。

  プロは “ 自分が強い ” って自覚は有るんだよね? 」


久賀瀬千晴

「 えっと………… 」


舘嵜春加

「 私はね、私をかしてくれる棋士を待ってるの 」


久賀瀬千晴

「 えっ? 」


舘嵜春加

「 【 打倒、ほんいんぼう 】なんて、どうでもい。

  ねぇさんが勝手に言いふらしてるだけだし……。

  私ね、囲碁界からバイバイしたいと思ってるの。

  全国を好きに旅して過ごしたいんだよね。

  囲碁をしてると貴重な時間が全部、囲碁で潰れちゃうの。

  私ね、囲碁ざんまいな生活なんてウンザリしてるの 」


久賀瀬千晴

「 えとぉ………… 」


舘嵜春加

プロには、私を全力でかしてほしい。

  私に勝ったら【 打倒、ほんいんぼう 】は宜しく── 」


久賀瀬千晴

「 えぇっ!? 」


舘嵜春加

「 私にけたら許さないから。

  まつだいまでたたるからね! 」


久賀瀬千晴

「 えぇぇぇぇぇぇっ!?

  そんなぁ~~~~ 」


新御睛雉

「 おっ、なんはる

  【 打倒、ほんいんぼう 】をはるから受け継ぐのか?

  やる気だなぁ~~ 」


久賀瀬千晴

「 “ 受け継ぐ ” なんてひとことも言ってないからね! 」


新御睛雉

「 そうか?

  はるの棋力なら楽勝な気がするけどな。

  本気で狙ってもいと思うぞ、ほんいんぼう── 」


久賀瀬千晴

「 えぇ~~…… 」


廼衙靉子

「 そろそろ、始めない?

  はる、新記録を更新させるのよ! 」


舘嵜春加

「 期待しないでよ。

  けるか分からないんだから 」


 私とはるプロはあいだに机を挟んで向き合った状態で椅子に腰をろす。

 机のうえには碁盤が置かれている。


舘嵜春加

「 私は()()いわ。

  プロ同士だし、置き石(ハンデ)らないよね 」


久賀瀬千晴

「 はい!

  大丈夫です 」


廼衙靉子

「 御互い準備はいのね。

  じゃあ、対局を始めましょ! 」


舘嵜春加 & 久賀瀬千晴

「「 お願いします 」」


 互いに挨拶を終えると、対局の幕ががった。

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