⭕ 危険な子 1
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
【 妖精さんと私 】は、「 春のチャレンジ 」に投稿しようと思っていた作品ですが、間に合わなかったので内容を大幅に変更して投稿する事にしました。
【 神様の言う通り 】と繋がっている作品なので、「 春チャレンジ2025 」で検索すると出る様にしています。
◎ 毎度お馴染み囲碁の知識が皆無な奴が懲りずに、イメージだけで囲碁の事を書いている作品です。
囲碁を愛して止まない読者さんには合わないかも知れません。
チート設定,妖精,ファンタジーが好きな「 中二病、ドンと来いやぁ❗ 」な寛大で許せる心を持ち合わせている読者さんだけ、暇潰しに読んでください。
──*──*──*── 中学校
──*──*──*── 2階・教室
──*──*──*── 給食時間
男子生徒A
「 ほらよっ!
お前の為に態々用意してやったんだから、確り残さず食えよな! 」
男子生徒B
「 そうそう!
今朝、取れ立ての塢椙のションベンだぞ。
有り難く頂けよ! 」
男子生徒Aはペットボトルに入っていた黄色い液体を男子生徒Eが食べようとした弁当の上から掛けた。
美味しそうな愛情を込めて作られた事が分かる手作り弁当が、掛けられた液体の所為でベショベショとなり台無しだ。
とても食べれない代物と成り果ててしまった。
男子生徒Aと男子生徒Bは全く気にしていない。
ニヤニヤと笑いながら男子生徒Eを弄っている。
男子生徒A,男子生徒Bとつるんでいる男子生徒C,男子生徒Dも流石に顔を歪ませて、男子生徒A,男子生徒Bのした事に対してドン引きしている。
男子生徒C
「 間崎、それは幾らなんでも…… 」
男子生徒D
「 そ…そうだよな?
お弁当を粗末にするのは良くないと思う…… 」
男子生徒B
「 あぁ゛ん゛?
お前等、腰が引けてんぞぉ!!
●ん●ん付いてんだろぉがよ!!
ビビってんじゃねぇよ! 」
間崎
「 だったら、お前等が弼枝の代わりに塢椙のションベン飲むかよ 」
凄む男子生徒Bに臆した男子生徒C,男子生徒Dは苦笑いしながら後ずさる。
男子生徒B
「 チッ、腰抜けだな。
──弼枝~~。
食えねぇなら、優しい俺が食わせてやるよ!
間崎、口を開けさせろ 」
間崎
「 OK!
ほら、弼枝!
口を開けろってぇ~~。
塢椙のションベンで味変した弁当を食わせてやっからよ!
残したら、弁当を作ってくれたママが泣くぜぇ~~ 」
間崎は両目に涙を溜めている弼枝の顔を掴む。
嫌がっている弼枝の口を無理矢理に開けさせようとしている。
???
「 おい、いい加減にしろよ!
食事中にする事じゃないだろ! 」
男子生徒B
「 あん?
誰だよ、お前は── 」
???
「 よせって、睛雉!
他クラスの事だろ。
関わるなって── 」
睛雉
「 だからって、こんな質の悪い悪質な嫌がらせは、放っとけないだろ!
お前は弟妹が同じ事されてるの見ても、見て見ぬ振りするのか! 」
???
「 それは…………。
でも相手が悪いって── 」
男子生徒B
「 何だよ、お前はよぉ~~。
他クラスの奴が口挟むんじゃねぇよ! 」
睛雉
「 オレは新御睛雉だ。
隣のクラスの── 」
新御睛雉は男子生徒Bと睨み合う。
所用で新御睛雉と他クラスに来ていた男子生徒はオロオロとしている。
間崎,男子生徒Bとつるんでいる男子生徒C,男子生徒Dもオロオロしている。
???
「 退いてくれない? 」
男子生徒B
「 あぁ゛!?
今、オレに言ったのか、舘嵜ぃ~~ 」
舘嵜と呼ばれた生徒
「 言ったら何?
通行の邪魔なの。
分からない程、オツムが弱いの?
御愁傷様ね 」
男子生徒B
「 テメェ──。
女子だからって手を上げないと思ったら大間違いだぞ! 」
舘嵜と呼ばれた生徒
「 暴力で解決させるの?
猿並みね。
動物園で猿と仲良く暮らしたら 」
男子生徒B
「 舘嵜ぃ──。
歯ぁ、食いしばれやぁ!! 」
舘嵜と呼ばれた生徒
「 幼稚ね。
明日から保育園に登校しなよ 」
新御睛雉
「 おい、君── 」
???
「 舘嵜?!
舘嵜って、あの舘嵜なのか?? 」
新御睛雉
「 あの舘嵜って?
池多、知ってるのか? 」
池多と呼ばれた生徒
「 知らないのかよ?
盛永高校の総長と手下達を1人で病院送りにしたって噂が── 」
新御睛雉
「 盛永高校の総長と手下達を1人で病院送り??
この小柄な彼女が??
高校生を相手に?
今はそんな冗談── 」
舘嵜と呼ばれた生徒
「 あのね……それ、私じゃないから。
別の舘嵜だから。
苗字が同じってだけの別人だから 」
新御睛雉
「 そうだよな!
本人が “ 違う ” って言ってるんだから違うって! 」
新御睛雉はホッとしたのか胸を撫で下ろし、笑顔を見せる。
男子生徒Bは舘嵜を睨み、今にも拳を振り下ろしそうだ。
それなのに当の舘嵜は恐がる所か至って落ち着いている。
今にも殴り掛かって来そうな男子生徒Bを見ながら、舘嵜は溜め息を吐く。
「 好きなしなよ…… 」と溜め息混じりに小さく呟いた直後、閉じていた筈の窓がガラッと開いた。
窓の鍵は施錠されている筈なのに一斉に解錠されてしまう。
開いた窓から風が入って来る。
強風だ。
風圧に押されて間崎と男子生徒Bの身体が吹っ飛ぶ。
間崎の身体は閉まっている戸に勢い良くぶつかり、男子生徒Bの身体は戸の左側の壁に勢い良くぶつかった。
あまりにも衝撃が強かったのか、間崎と男子生徒Bは口から血を吐き出す。
[ 教室 ]に女子生徒達の悲鳴が響く。
台無しにされてしまった弼枝の弁当箱は何時の間にか間崎の頭の上に乗っていた。
弁当の具を被っている状態の為、間崎の全身は汚なく汚れている。
因みに男子生徒Bの頭には塢椙のションベンが入っているペットボトルが絶妙なバランスで乗っており、液体で頭と顔が濡れていた。
新御睛雉
「 一体何が起きたんだ…… 」
舘嵜と呼ばれた生徒
「 私は何もしてないからね。
早く[ 図書室 ]に行かないと休み時間が終わっちゃう 」
舘嵜は前の戸へ移動すると、戸を開けて[ 教室 ]から出て行った。
池多は新御睛雉の腕を強く引っ張り、舘嵜が出て行った前の戸へ移動する。
新御睛雉を引っ張り、急いで[ 教室 ]を出て隣に在る自分のクラスへ戻って行った。
──*──*──*── 図書室
舘嵜
「( 全く──、短気なんだから。
あれはやり過ぎだよ。
警察沙汰になったらどうする気だったの?
考え無しに痛め付けるのは止めてほしいんだけど…… )」
???
〔 御免よ、春加ぁ~~。
だってさぁ~~、暴力で春加を屈服させようとしてたからさぁ~~。
正当防衛って事で大目に見てほしいなぁ~~ 〕
舘嵜春加
「( 何が正当防衛よ……。
神様が “ 正当防衛 ” を悪用しても良いの? )」
神様?
〔 ボクは未だ “ 神様 ” じゃないよ。
今のボクは気前の良い妖精さんだよ★
“ 神様 ” になるには、从妖精 ─→ 中妖精 ─→ 大妖精 ─→ 元素妖精 ─→ 妖精王 ─→ 从精霊 ─→ 中精霊 ─→ 大精霊 ─→ 元素精霊 ─→ 精霊王 ─→ 从聖霊 ─→ 中聖霊 ─→ 大聖霊 ─→ 元素聖霊 ─→ 聖霊王になって、漸く “ 神様 ” になれるんだよ~~ 〕
舘嵜春加
「( そうだったわね。
妖精,精霊,聖霊には初級,低級,下級,中級,上級,特級って細かい階級が有ったんだっけね。
チックの階級は何だっけ? )」
妖精チック
〔 隠し階級の鬼級だね。
珍しくて稀な階級なんだ~~。
鬼級の妖精は、精霊,聖霊になっても鬼級のままなんだよね。
人間の心臓を1億個喰べたら、ボクは精霊になれるんだ~~♥️ 〕
舘嵜春加
「( 後、何個の心臓を喰べれば精霊にクラスチェンジ出来るんだっけ? )」
妖精チック
〔 9万弱かな~~。
もう少しで1万個を達成するよ★ 〕
舘嵜春加
「( 先の長い話ね )」
妖精チック
〔 でもさ、この国は良いよ。
殺しても心の痛まない悪い奴が湧いて出て来てくれるんだもん♪
今日も張り切ってゴミ掃除するよ~~ 〕
舘嵜春加
「( 今日は駄目!
劇場版【 ナルシュカ 】が地上波で未公開シーン + ノーカット放送されるんだから )」
妖精チック
〔 えっ……それ、去年の夏休みに映画館で観たよね?
TVで見る必要あるかな?? 〕
舘嵜春加
「( 有るに決まってるでしょ!
未公開シーン + ノーカット放送だよ!
未公開シーン!!
明後日からGWに入るから、清掃活動するならGWで良いでしょ。
悪い奴は逃げたりしないわ )」
妖精チック
〔 GW中は、ずっとボクの為に清掃活動に励んでくれるって事ぉ?
春加ぁ~~大好きだよぉ~~♥️♥️♥️ 〕
舘嵜春加
「( はいはい。
そろそろ[ 教室 ]に戻らないと── )」
妖精チック
〔 春加ぁ~~。
間崎と土屋の心臓、喰べたら駄目かな? 〕
舘嵜春加
「( クラスメイトだから駄目。
警察の事情聴取を受ける事にでもなったら面倒でしょ。
卒業したらね )」
妖精チック
〔 チェッ……(・ε・` )
明後日まで新鮮な心臓は御預けかぁ~~ 〕
舘嵜春加
「( チックは “ 待て ” の出来る子でしょ?
神様を目指してるなら、“ 待て ” くらい楽勝じゃないとねぇ )」
妖精チック
〔 当たり前だよ!
“ 待て ” くらいボクには朝飯前さ! 〕
舘嵜春加は借りた本を返すと[ 図書室 ]を出て、[ 教室 ]へ向かった。