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地下大迷宮

お前は知っているか?ミノタウロスの話を

キケロー様、今する話ですかそれは?

ああ、大事だから聞いておけ。

私は右手を壁に添えながら狭く汚い下水道を歩いた。

ミノタウロスはギリシャのとある王子として生まれた醜い化け物だ。顔は牛で上半身は人間、下半身は馬で性欲の権化のようだと言われる。

何故この様な化物が生まれたかと言うと、お前も知っているだろうが、当時の王はギリシャの最高神を騙し裏切り、神を蔑ろにした挙げ句、王国の富を我が物としたからだ。

当然、罰として女王の腹から産まれ堕ちた赤子は化物になり、王は最初こそ我が息子とミノタウロスを庇った。

しかし、度重なる少女の強姦とカニバリズムに国民の怒りは頂点に達し、ギリシャ随一の建築家イカロス親子にミノタウロスを幽閉するラビリンス(迷宮)を作らせたのだ。

そこで、アクレス(使いの者)よ私ならその迷宮からどのように抜け出すと思う?

アクレスは首をかしげ、キケロー様なら先ほど持ち出せずに燃えてしまった資料も全て暗記されているほどのお人ですから、地図を予め読むのでは??

ふふ、甘いな少年。正解はこのように右手を壁に当てることだ。

我々のいるこの空間は、行き止まりこそあれ全て1つに繋がっているのだ。壁の左右どちらかに手を当ててを前に進めば自然と目的地にたどり着くのだ。

なるほど、流石でございます。

それに、下水では火は使えないからな。

明かりのない空間で使える手はこれしかあるまい。

そうこうしているうちに、キケローの手は壁に深く掘られた数字をとらえる。

この上が第13地区、ユピテル様が馬車を用意している。

バシッッ!

使いのものがキケローに倒れ掛かった。

だ!大丈夫か!

今進んできた道は200mほど直線、人の気配もない、弓矢か。


おい、インチキゴシップ野郎!くたばりやがったか!諦めろそれは毒矢だ!今すぐ首を差し出せ!泣きわめきひれ伏し俺の尻を舐めろ!


こ、この声はアメーリウスか!まさか、直々に私を殺しに来るとは!


き、キケロー様早くお逃げください。ここは私が、、


明かりがなく、青年の顔が見えなくてもよくわかる。彼は血を吐き猛烈にむせ返りそうなのを我慢している。


そうかすまない。


キケローは地下の迷宮から脱し、ユピテルの馬車を目指し走った。キケローの衣服は破れ、資料の入った包みは青年の血で染まっていた。


キケローは無事に馬車にたどり着くと、ユピテルの経営する酒場に案内され、馬屋で体を流し、商品だなの裏にある秘密の書斎へと身を隠した。


その翌日、アメーリウスが謎の刺客に襲われアキレス腱に深傷をおったというニュースがキケローのもとに舞い込んだ。


そうか、一矢報いてやったか。

どうやらこの傷がもとでアメーリウスは破傷風にかかっているとの事だが、奴の体力は馬並み。


奴が墓まで秘密を持って行くまえに裁判で決着をつけなければ!


キケローは18時間後に行われる裁判に向けて、最後の仕上げに取りかかった。

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