表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/41

6 数がダメなら使い方でどうだ!

 大ピンチだ……


 楽勝だと思ってたゴブリンを追いかけてたらマザーゴブリンに襲われた……


 傭兵ですら一撃で倒されてしまう攻撃力に加え複数一気に攻撃してくるタイプ。

 俺の兵士じゃ太刀打ちできない……


 かといって足の早いゴブリン達から逃げることもできないぞ……


 残りの傭兵はあと7体。


 頼む、せめて時間を稼いでくれ……



「「「ウオォォォーーーー!!!」」」


 そんな俺の思いも知る由もなく、傭兵達はマザーゴブリンに突っ込んでいく。


「バカ! 闇雲に突っ込んでもやられにいくだけだぞ!」


ボシュゥゥゥゥゥゥ…………


 ほら、言わんこっちゃない……


 相手との相性が悪いんだ、集団で接近戦を仕掛けても勝ち目がない……


 これで残る傭兵は4体……もう後がないぞ。



 こんなところで試すのは怖いけど……

 気になってた謎の液体を飲んでみるか?


 レアアイテムがたくさんあったこのダンジョンにあるものだ、もしかしたら傭兵が強化されて一気にこの場を凌げるかもしれない。

 盗賊が持ってきてくれたものだし、変なものではないよな……


 このままやられてくたばってしまうくらいなら!


 小瓶の蓋をキュポンと取り除き、中の緑色をした液体を飲み干した。



「うえっ……まず……」



 腐ってるんじゃないかこれ……ひどい味だ……

 どこから拾ってきたんだこんなもの。


 ん……でも、体の中から力が溢れてくるような……


 まさか本当にパワーアップか!?


CP:11/15


 あっ、違う……CPが回復したんだ。


 なんだこの中途半端な回復量は?



 しかもCPの回復じゃ結局状況は変わってないじゃないか……



 もう終わりだ……


 短いダンジョンライフだった……

 ちょっとだけ、強くなれるような予感があったのに、結局俺なんてこんなもんなんだ……


 何やっても中途半端で、周りからバカにされてるのがわかってても見ぬふりをしてやり過ごして……


 今頃、ギルドのやつら俺のこと話して笑ってるのかもな「もうくたばってる頃だろう」とかって……


 


 悔しい……




 死ぬ時まで俺はそんな卑屈な終わりなのかよ……


 どうせ死ぬなら…………



足掻あがく!!!!」



 気付いたらマザーゴブリンと一緒にきた普通のゴブリン達はやられてる……

 どうやら傭兵達が倒していたらしい。


 あとはどうにかこのでかい肝っ玉母ちゃんを倒せれば。


 接近戦はどう考えても不利。


 それなら狩人を使って遠距離から責めるしかないけど……


「やぶれかぶれだ! 頼む!」



ポポポポポンッ!


「「「タアッ」」」


 一気に5体の狩人を出した。



CP:1/15

 

 残るCPは1、もう傭兵しか出せないからついでに出しておくか。


ポンッ!


「ウオー!」


 傭兵は早速マザーゴブリンに向かっていく。



プスプスプスプス



 傭兵と違い、距離をとって弓を放つ狩人の攻撃がマザーゴブリンに刺さっていく。


「フガー!」


 痛がってる……

 音はともかく、近づいただけで倒される傭兵とは違って狩人ならダメージは与えられる。


 それなら。


 マザーゴブリンは近くにまとわりつく初めに出した4体の傭兵を一気になぎはらい消滅させた。



 傭兵がやられるのは計算のうちだ!


 それにまださっき出した傭兵が1体残ってる。


 さて、マザーゴブリンはどう動いてくる。


 1体の傭兵に攻撃を仕掛けてくるか、それともダメージの通った狩人を狙ってくるか……




「フガー!!!」


 傭兵を倒しているのにもかかわらず弓矢のダメージを受けているせいでマザーゴブリンは苛立っている。


 「ウオー!」と相変わらずの雄叫びをあげ、残る1体の傭兵が近づいていく。


「フ、フガァァァー!!」


ブオンッ!


 いつになく豪快なスイングで傭兵はあっけなく消滅した。


 


 よし、これなら!


 急いで謎の小瓶をもう一本飲み干した。


CP:5/15


 げっ、今度は5しか回復してない……



 もしかして、残っている兵士分のCPはマイナスされて回復してるんじゃ?


 前に飲んだ時はコスト1の傭兵が4体残ってたからCPが4引かれて11回復して。

 今のはコスト2の狩人が5体残っていたから10引かれて5の回復。


 そうだとしたら辻褄があっているよな……

 要はCPの最大を超える兵士を出すことはできないってことか。



 それでもさっきの感じなら!



ポンッ!



「ウオー!」


 ここで出す傭兵は1体だけ。


 傭兵はすぐにマザーゴブリンへ向かっていく。



「フガァァァー!!」

 

 マザーゴブリンも向かってくる傭兵を迎え撃つ。


プスプスプスプス


 その間に狩人の弓を次々に刺さっていく。



 知能の低い相手で助かった。


 うちの兵士達もそうだけど、目の前にいる相手を最優先で対処しようとするから弓を食らうんだ!

 狩人を先に潰してしまえば俺は積むのにそこに頭が回らない!


 あとは、傭兵がやられるごとに1体ずつ出し続けていけばいずれ倒せる!




バタァァァン……



 大きな音を立ててマザーゴブリンが倒れた。


 体中に刺さった弓の量……こりゃ確実に死んでるな。



 ふふふふ、作戦勝ちだ!



 ただの雑魚じゃなく、それなりに強いモンスターにも勝つことができたぞ!



ー兵士のレベルが上がりましたー


 おお! やったついに兵士レベルもアップした!


ここまでお読みいただきありがとうございます。


ブクマや評価は今後の創作のモチベーションとなります!


悪評でも構いませんので少しでも今後に期待していただけるのであれば下の☆へチェックをお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 兵士がコミカル [気になる点] さすがに液体は投げつける毒か燃料かポーションか 判断つかないかなと、石なら投げてラッキーで 使用者が回復してもいいのにと思った [一言] 面白いので頑張って…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ