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4 ユニークスキル

 パァァァァン!

 

 ドサ……


 バタン。



 ふぅ……


 このダンジョンのモンスターを倒すのもずいぶん楽になってきた。



■ ■ ■ステータス■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


名前:クラム

性別:男

年齢:43


所有スキル

最強軍団 

スキルレベル:9

CP:9/9

[兵士]

 傭兵(CP1) Lv1

 狩人(CP2) Lv1


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 近くにいるモンスターを倒しているうちに気付けばスキルレベルも9まで上がった。


 倒し始めはサクサク上がっていたレベルもそろそろ上がらなくなってきた。このあたりにいるモンスターはみんなスライムレベルの雑魚ばかりだもんな、はじめてモンスターを倒せたことに浮かれて倒しまくっていたけど、正直やりすぎなくらい倒しまくってきた。


 もっとスキルレベルが上がったら新しい兵士が増えるのかな?

 次はどんな兵士が使えるようになるのか、楽しみだ。



「キキキキ」


 おっ、この声はゴブリン。


 こいつもここで何度も倒した今や楽勝な相手だ。



 陸の相手には傭兵が相性がいい。


ポポポポポポンッ!


「「「「ウォーーーーーーーーー!!」」」」


 一気に6体の傭兵を出した。


 ゴブリン程度なら傭兵3体もいれば楽勝だ、まぁ景気付けに一気に倒してやる。


 オーバーキルって奴だ!



 ポコポコポコポコポコ!!


 6体もの傭兵に囲まれたゴブリンは身動きも取れず瞬殺した。


 うーん……なかなかの強さだけど、相変わらず間抜けな攻撃音だ。



 倒したゴブリンが消滅していくのと共に頭の中から声が聞こえてきた。

 

ーオーバーキルボーナスで経験値が多く入りますー


 ほへぇぇぇ……


 そんなものがあったのか、それなら雑魚相手でも戦力を温存するより、思いっきり倒しに行った方がいいのかもな。


 


ースキルレベルが上がりましたー


 おおっ! やった!

 オーバーキルボーナスのおかげでスキルレベルまで上がった。


 これでスキルレベルが大台の10に到達だ!



ー新兵士『盗賊』が使えるようになりましたー


 うおーー!! まさかの新兵士!


 こりゃすごい、さっそくステータスを確認してみるか。



■ ■ ■ステータス■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


名前:クラム

性別:男

年齢:43


所有スキル

最強軍団 

スキルレベル:10

CP:15/15

[兵士]

 傭兵(CP1) Lv1

 狩人(CP2) Lv1

 盗賊(CP2) Lv1

 ・ユニークスキル:アイテム優先


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■



 あっ、いつもよりも多くCPの上限が増えてる!


 いままではスキルレベルの数値と同じだったのに、基本のアップにプラスして「+5」されたみたいだ。


 レベルが大台に到達すると、基本値にさらにボーナスが入るのかな?

 これで使える数が増える、ますます強くなるぞ!


 

 さてさて、問題の盗賊は……っと。


 コストは狩人と同じか。


 ってそれよりももっと気になるのはこの『ユニークスキル』ってのだ。


 アイテム優先?

 どういうことだ??


 言葉だけじゃ具体的にどんなものなのかわからないなぁ……



ポンッ!


 考えるよりも実際見たほうが早い!


「フンッ」


 キザな第一声を上げ、盗賊が出現した。


 大きさはこれまで通りのミニチュアサイズだ。

 バンダナを頭に巻いて、ナイフを手に持っている。


 こいつも傭兵とは違い鎧ではなく、軽装だ。

 『盗賊』ってだけあってスピード重視なのかもな。


 他の兵士と同じように盗賊も俺の元を離れキョロキョロとあちこちを移動しはじめた。



 傭兵よりも数倍動きが早い、こりゃ追いかけるのは大変だ……


 で、肝心の『アイテム優先』っていうのはどう影響するんだ?



 盗賊は結構な速度で、あちこちを確認して回りグングン進んでいく。


 おいおい……

 先に行きすぎだろ。




 こんな薄暗い洞窟の中じゃ少し離れるとどこにいるか見えなくなってしまう……



 タタタタタタッ


 足音は聞こえるけど、もうどこにいるか見えなくなった。


 この流れ……今まで通りだと、モンスターを勝手に見つけて戦い始めるながれだけど……




 カチッ


 カチッ



 音が変わった?



 叩いてるような音だ。


 やっぱりモンスターと戦ってるのか?


 大丈夫か? 一体で勝てるような強さには思えないぞ……



 パキッ



 何かが外れたような音がした。



 争っているようには聞こえなかったな。


 何をしてたんだ?




 盗賊はタタタタと小気味いい足音をさせ、俺の元まで戻ってきた。

 手に何か持って帰ってきてる。


 

「それ……もしかして!」

 

 はじめのスライムと戦ったときに見つけた宝石と似てる。

 今度のは前の七色に光っているのとは違い赤色だ。


「お前、これを探しに行ってたんのか?」

 

「フンッ」


 キザな盗賊は最後までニヒルに振る舞い、宝石を俺に渡したら役目を終え消滅した。


 ふむふむ。なるほどね。


 これが『アイテム優先』ってことか。


 盗賊はモンスターを倒すことじゃなくて、このダンジョン内にあるアイテムを採取してくるのがメインの兵士ってことだな。


 ちょっと待てよ……


 この兵士すごいんじゃないか?


 安全なところに身を隠して盗賊を出しまくっていれば、このダンジョン内にあるアイテムを根こそぎ回収できるんじゃ?


 俺が苦労してアイテムを探索する必要がない。


 しかもこのダンジョン、スキルレベルを上げる宝石が落ちている。


 ここにいればめちゃくちゃ強くなれるかもしれないぞ……


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