39 魔導兵器ガルギル
こんな一瞬で背後を取られた……
もう間に合わない……
死を覚悟して目を閉じた。
「ヌゥゥゥゥゥ!!」
えっ?
この声は盾騎士……
体が現れ切る前に盾騎士の巨大な盾がヌッと俺の体の前に出現した。
ガキィィィィィン!
かろうじてガルギルの剣は弾かれてやられずに済んだ。
助かった……
俺は盾騎士を出そうとなんて思ってない。
そんな余裕もなかった……
ピンチを察して自分から出てきてくれたんだ。
盗賊と一緒。
俺の兵士達、俺なんかよりずっとしっかりしてる……
これじゃダメだ……
俺がしっかりしなきゃ!
『最強軍団』の指揮官としてちゃんとした姿を見せてない客示しがつかない!
CP:0/24
CPは空だ……
今いるのは盾騎士一体。
「ありがとな盾騎士。このまま俺を守ってくれ」
「ヌゥ」
いつも通りの返事から盾騎士は俺の前でガッシリと盾を構えた。
頼りになる……
ガルギルゴレアムには一発でやられてしまったけど、今のガルギル相手なら攻撃を防ぐことができるんだ。
それなら普段通りの戦術が通用するはず!
・ 超魔導石 × 1
・ 魔導石(赤) × 2
・ 魔導石(黄) × 1
・ 小瓶に入った謎の液体 × 1
小瓶の残りは一本、ここでミスしたらもう後がないけど仕方ない。
キィィィィン!
考えてる合間にもガルギルが攻めてきてる……
やるしかない!
ゴクリと一気に液体を飲み干した。
CP:19/24
よし、CPは回復した。
ポポポポポポン!
「ウォォォォォォォォ!」
「タァァ!」
傭兵10体と狩人2体。
すでに出てきてた盾騎士と合わせてこの布陣でどうだ!
■ ■ ■ステータス■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
名前:クラム
性別:男
年齢:43
所有スキル
最強軍団
スキルレベル:19
CP:5/24
[兵士]
傭兵 (CP1) Lv10
狩人 (CP2) Lv7
盗賊 (CP2) Lv3
・ユニークスキル:アイテム優先
盾騎士(CP5) Lv7
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
まだ兵士のレベルは上がったままだ。
青の魔導石の効果が残ってる。
レベルが大台の2桁に乗った傭兵の鎧がさらにゴツくなってる。
剣も鋭さを増してるし、ちゃんと強そうな見た目になってきた。
一体一体の強さは突き抜けてないにしても数で攻めれば勝機はある!
「騎士が攻撃を防げているんだ、攻撃部隊だってやれるところを見せてやれ!」
「ウオオォォォォォ!!!」
「タアアアァァ!!」
こういう時傭兵のまっすぐさは頼もしいな、いつも素直に応えてくれる。
狩人もそれに合わせるように負けじとガルギルに向かっていった。
ピピピピピピ……
ガルギルが反応してる。
兵士達を迎え撃つつもりみたいで、先頭にいる傭兵に体を向けた。
ズバァァァァァン!
先制を入れたのはガルギルだった。
兵士レベルが上がったとはいえ、その攻撃で傭兵1体は呆気なく消滅してしまった。
でもまだ1体だけ!
すかさず残りの傭兵と狩人がガルギルを狙っていく。
ガキンドカンバシンポコドスッ
兵士達の怒涛のラッシュにたまらずガルギルは距離を取った。
ジジジ……
装甲が剥がれ所々回路がショートして火花が散ってる。
「いいぞ! このまま行けば倒せる!」
レベルの上がった傭兵の攻撃の影響はかなり大きいぞ。これなら倒せるのも時間の問題……
ピピピピピピピピ…………
ガルギルから音がする、この機械音なんか不気味で嫌いだ。
この音がなってる時って動きを止めてることが多いよな。
ってことはこれって攻撃のチャンスなんじゃ……
「行け! 動きを止めてる今ならいける!」
なんて声をかけるまでもなかった。
こんなこと言う前に傭兵と狩人はガルギルに向かって攻め入ってる。
距離を置いたガルギルに傭兵達がだいぶ近づいた時ガルギルの姿がまた消えた。
また超スピードで移動したみたいだ。
どこだ……どこにいる……?
「ヌゥゥゥ!!」
俺の背後……!?
キィィィィィン!!
完全に盲点だった……
先に出ていた盾騎士のガードの外を狙われた……
新たな盾騎士が俺を守るため出てきてくれたみたいだ。
ガルギルめ……俺を狙ってる。
盾騎士のガードすら掻い潜って攻めてこられてしまった……
まずいぞ……
盾騎士は守りは硬いけど、素早い動作は苦手だ……
2体の盾騎士でガッチリ守って貰ってたとしても、素早いガルギルに隙をつかれて攻撃されたらもう防ぎようがない……
もう新たに兵士を出すCPも残ってない……
ガルギルが一度俺から離れたのは、傭兵達を揺動するためだったのか……やられた……
またガルギルの姿が見えなくなった。
狙われる……
「た、頼む盾騎士! なんとしても俺を守ってくれ!!」
頼みの綱はお前しか……
「ヌゥゥゥ!!」
俺の前後に陣取った盾騎士が力強く返事する。
けど……
キラッと光が視界に入ってきた。
俺の右側。
盾騎士の隙間に割り込むようにガルギルが張り付いてる。
やっぱりこのスピードには盾騎士じゃついて来れない……
俺は『最強軍団』の弱点……
バチィィィィィィィィ!!!!!
青白い光で眩しく部屋中が照らされた。
バチバチと大きな音を立てガルギルが動きを止める。
これはエルレナちゃんの魔法だ。
眩しい光はすぐに収まった……
「はっ!?」
ガルギルの剣が俺の目前で止まったまま動きを止めている……
本当にやられる寸前だった……
「これ以上私の大切な人を奪ったら許さない」
やっぱりエルレナちゃんが助けてくれたんだ。
尋常なじゃない強さの電気だった……
……ん?
ちょっと待て……エルレナちゃん今なんて……?
ここまでお読みいただきありがとうございます!
少しでも興味を持っていただけた様であればブックマークや下の☆にチェックを入れていただけるとありがたいです。
今後の活動の励みになりますのでぜひよろしくお願いします!




