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俺の婚約者は俺を見ない  作者: ここな
1/1

プロローグ

初投稿になります

気軽にお読みください


「私がどんなに幼くとも、魔の一族たる誇りがありますわ!!絶対に守ってみせます!」



俺よりも2つ年下の女の子は、今日の為に着飾ったドレスが破れようとも、大切に手入れされた肌が血で汚れようとも、目の前に己の身の丈の何倍もある魔物から攻撃を受けようとも、その美しい空色の髪を靡かせて、碧色の瞳をまっすぐ前へ向け、光の守護魔法を発動し続けた。


その凛とした姿は俺の心を激しく揺さぶり、彼女以外を視界から消し去ってしまう。



彼女が欲しい



これは、のちに悪夢のパーティーと呼ばれるこの国の第一王子たる俺、ルーク・ソレイユ・リュミレースの10歳の誕生日パーティーで、魔の姫君と呼ばれるレイナ・オーラントととの初めての出会いであった。




それから7年、紆余曲折あり俺と彼女は婚約して、王都にある学園に入学し、彼女が卒業後結婚する予定になっている・・・・のだが

放課後授業が終わりさて城に帰る為の準備をしている間、バタバタと騒がしい足音がこの教室へと向かってくる。

その音に嫌な予感がするが気にせずにいると教室の扉が割れんばかりの勢いで開かれた。

息も絶え絶えといった状態で入って来た男にとてつもなく見覚えがあるが、その男は俺を視界に入れて叫んだ。



「殿下!!!!!今すぐに第二実習場へお越しください!!!」


レイナ嬢が!!!!


その叫びを聞いた瞬間には走りだした俺の後を、そいつと護衛が必死でついてくる。どうか、どうか間に合ってくれ!!と心で叫びながら、全速力で第二実習室に向かい、見えた大きな扉を力いっぱい開いた

そこにいたのは、出会った頃より長く伸びた美しい空色の髪を結いあげ、年を重ねるごとに女性らしく成長した体を特級クラスの魔導ローブで身を包み、見たこともないような魔導書を碧色の瞳で真剣に見つめながら、何かの魔法陣を右手に持っている身の丈以上の杖で作成している、愛しの婚約者の姿

ここ数日忙しくて会うことがなく、会えた喜びなど感じぬまま、扉を開いた勢いのまま彼女に走り寄り、手に持っていた魔導書を奪い取った。

集中していた彼女は、俺に奪われた魔導書を取り返そうとこちらを向く、視界に俺の存在を映しこんで、不満そうな顔をした


「あら、ルーク様お久しゅうございますわ」

「ああ、数日ぶりだ・・・ではなく!!レイナ!!お前今度はなにをしようとしてた!?」

「なにを・・・とは?もしやこの魔法陣のことでしょうか?」

「それ以外になにがある!」

「これはですね、図書室で見たこともない魔導書を見つけたのです!よく読んでみればどうも召喚魔法の類のようですが、わたくし数ある程度の魔法は網羅してると自負していますが、この種類の召喚魔法は初めてでして、是非とも試してみようかと」

「・・・なにを召喚する魔法なんだ」

「ふふふ、聞いて驚いてくださいな!なんと、魔族と契約できる召喚魔法なんですって!!!ですのでわたくし、今忙しいのでルーク様はさっさとお帰りになってくださいな」


俺など眼中にないという勢いで話をするレイナ尻目に大きく息を吸い込んだ





駄目に決まっているだろぉぉぉぉぉぉ!!!!!





出会ってから7年、紆余曲折あり婚約者になった彼女は、、、、大の魔法好き人間へと成長した





彼女はどうやら、俺の事など眼中にないらしい






これは、魔法大好きな婚約者とどうにかして魔法より好きになってもらおうと奮闘する俺の結婚までの物語である

のんびり更新になります。


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