●第62話~世界の真実③~
お待たせしました!
「本当ならばその世界の澱とも言える『負の心』はその世界で処理しなければならない。しかし多くの神々が主神亡きこの世界へと捨てるようになってしまった。」
「つまり、それがあのヘドロ…。『侵略者』の正体なんじゃな?」
「ええ。本当馬鹿げた話なんだけどね。」
リルの問をミラージュは少し悲しげに肯定した。
「そしてその『澱』が飽和状態を迎え、凝り固まって生まれるのが最近現れだしたあの『大罪の獣』って訳。あれが現れるとなるとそれは、世界のキャパシティーオーバーである証拠…。そう遠くない未来、世界は崩壊してしまう。」
「そう言う事じゃったのか…。」
リルはゴクリと息をのを飲んだ。
「まぁでも、今回の戦いで飽和状態は解消されたし、私が主神になって直ぐに世界を隔てる壁を強化しておいたから外部からの干渉はもう無理。だからこの世界は大丈夫になったけどね。」
ミラージュはカラリと笑った。
「あ!でもこの世界の『澱』はこの世界で処理するのがルールだから、今までは所構わず現れていた魔物を『大罪の獣』のコアを使って新たに作った『ダンジョン』にだけ出るようにしておいたから今までのように駆除はしてほしいの。」
「なるほどのう。その為にダンジョンを作ったんじゃな。分かったのじゃ!」
「ありがとう。」
ミラージュはニッコリ笑った。
「いやいや…。寧ろ世界を救って貰った妾達が礼を言わねばならぬのじゃ!」
リルは苦笑していた。
「どういたしまして。まぁ、これが『侵略者』とこの世界の真実なんだよね。本当、何処の神様達かは知らないけど迷惑な話でしょ?」
「本当じゃのう。」
リルはため息ををついた。
「だからねぇ…。私、ちょっと行ってこようと思うのよ…。」
「へ?何処へじゃ?」
「こ~んな事してくれちゃった神様達の所。」
ミラージュはニッコリ笑っていた。
「神様の大切なお仕事なのにサボって他所の世界に捨てるような奴にはお仕置きが必要だと思うの。」
「う…。うむ。そうじゃのう。」
- こっ、これは否定しては駄目なやつじゃ。
リルは間違いなく激怒しているであろうミラージュの様子にブルリと身体を震わせていた。
「だから新たに生まれた神としての挨拶と、この世界の新たな主神となった挨拶のついでに落とし前をつけさせてくるつもりなの。だから一~二年ほど旅に行ってくるね。」
「そうか…。」
リルは寂しそうな顔をした。
「少しでも早く帰ってくるつもりだからそんな顔しないで。」
ミラージュは少し困ったように笑っていた。
「…。そうじゃのう。主神となったミラちゃんの初仕事じゃ!笑って見送るとするのじゃ!」
リルはニコリと笑った。
「ありがとう…。じゃあ行ってくるね!」
「うむ!気をつけて行ってくるのじゃぞ!」
「行ってらっしゃいなのである!バウバウ!!」
シルクは『留守は任せておけ!』とでも言わんばかりに尻尾をブンブン振りながら元気よく吠えた。
「ほんの少しの間だけどよろしくね!じゃあ行って来ます!!」
ミラージュが手をかざすとなにもない空間に大きな黒い穴がポッカリと開いた。
そして、ミラージュは手を振りながらその穴へと入って行った。
- こうして世界の命運を掛けた戦いは幕を閉じたのであった。
しかし、この世界が受けた傷は深く、復興にはどれくらいの時間がかかるかは分からない。
だが、きっとこの戦いを生き抜いた人々によってより良い世界へとなって行くだろう。
何故ならばこの世界にはもう新たな主神が生まれ、今までのように『神々に見捨てられた世界』ではないのだから。
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