●第57話~魔王リル~
リルの視点に戻ります。
sideルーンフェリア 魔王リル視点
熱を失い冷たくなったミラージュを抱きしめながらリルは呆然としていた。
- ミラちゃんを助けられなかった…。
- 私はまた、大事な家族を失った!!
そんなの嫌だ…。イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ イヤダ -
『ワタシノ カゾクガ マタ ウバワレタ…。』
ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ ユルサナイ…。 ー
『規定以上の魔力と激しい怒りを確認しました。個体名リル=フォン=ルーンフェリアの『固有魔術』 ー が、『固有魔術』 ー に派生、進化しました。』
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアー!!!」
リルの慟哭が戦場に響き渡り、呼応するかのように大地は揺れリルから物凄い圧の魔力の波動がほど走る。
「ナッ…。イッタイナニガ オキテイル!!」
ルシファーは驚愕し、目を見開いていた。
「…。よくも妾の家族を奪ったな!絶対に許さぬ!!魔王リルの名において妾かお前を滅してやるのじゃ!覚悟せよ!!」
リルは憎悪と怒りに満ちた目でルシファーを睨みつけた。
「オモシロイ ヤッテミロ!!」
ルシファーは嘲るようにそう言った。
「言われずともそうするのじゃ。『消滅光』!!」
ジュンッ!!!
聖杖ルーンかは放たれた紫の閃光がルシファーの羽根の一枚に当たると塵と化して消え去った。
「ナッ…。コレハ!」
「…。『固有魔術』くらいは知っておろう?これは、魔人族の『分子魔術』を極め派生した先にある魔術、『分解魔術』じゃ。」
リルは何ともない事のようにそう告げた。
「『固有魔術』ニ サキガ アルダト? アリエナイ!!」
ルシファーは驚愕の声をあげていた。
ー 『元素魔術』の場合、水が氷へ、風が雷へと派生するが、普通、『固有魔術』の先は…。つまり進化などまずない。
ちなみに『分子魔術』とは物質を構成したり破壊する事が出来る魔術だが、物質その物を完全消滅させる事までは出来ない。
「『元素魔術』は派生するのじゃから『固有魔術』にも″それ″があっても何ら不思議はあるまい?」
- まぁ妾も今し方知った所じゃがな…。
「ソレハ ソウデスネ。」
ルシファーは乾いた笑みを浮かべていた。
「そう言う事じゃ。では行くぞ?『消滅ノ波動』!!」
杖から紫色の光線がほど走りルシファーを襲う。
ルシファーは『光球連弾』で迎撃しながら一枚欠けた羽根で空を駆けリルへと迫る。
そこへ分解の力を纏った真空刃、『真空消刃斬』を放ち、見事に羽根を二枚切り飛ばした。
「グゥゥ…。ショウショウ アナタヲ アナドッテイタヨウデスネ。ココカラハ ホンキデ アイテヲシマショウ!!」
ルシファーがそう宣言すると、どす黒い霧がルシファーの身体を包み込み、その姿を体長6m程の漆黒の鱗と漆黒の天使のような六対十二枚の羽根を持つ巨大な竜へと変えた。
「ダメージヲ ウケスギ サスガノワタシモ アト イチゲキガ ゲンカイノヨウデス。コノイチゲキデ オマエヲ ホウムリサリマショウ!!」
「そうか。妾もじゃ!『分解魔術』は魔力の消費が激しくてのう。お互い次で最後としようぞ!」
リルはそう言いながら杖を向け、ルシファーはその顎を開いた。
「『分子崩壊光』!!」
「『傲慢ノ大火炎』!!」
青白い光と漆黒の火炎が火花を散らした。
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