●第49話~幸せな夢~
『幸せな夢』とは…。
side???
「アルベル…。アルベル…。」
誰かの優しい声が聞こえる。
「ん?…。」
パチリとアルベルが目を覚ました。
「目が覚めましたか?アルベル。」
声の主は優しく微笑んでいた。
「え?リル…。どうしてここに…。」
ー 確か僕は…。アレ??
よく思いだせない??
「どうしても何も、妻である私がここに居るのは当たり前ではありませんか。まだ寝惚けているのですか?」
と、リルはコロコロと笑っていた。
ー あれ?そうだったっけ…。
あぁ、そうだった。僕はリルと結婚して、父さんの後を継いで王になったんだった。
「それはそうだったな。どうやら寝惚けていたようた。」
「あらあら。では丁度良い時間ですし目覚ましついでに庭でティータイムにでもしませんか?」
リルはニッコリと笑っていた。
「ああ、そうだな。そうしようか。」
「では参りましょう。 ー ちゃん準備をお願いね。」
「はい。」
銀髪金目の四歳~五歳位の狐の獣人らしいメイドが準備の為か部屋から出て行った。
「あれ?今の子って居たっけ?」
ー ?見覚えが無いような…。でも、何処かで見たような…。思いだせない…。誰だっけ?
「あぁ ー ちゃん…。 ー は最近入った私の専属メイドですよ。」
「リルの専属メイドかぁ。」
ー また名前が上手く聞き取れない。何故だろう?
それに何か大切な事を忘れているような気がする。
「アルベル。呆けてないで行きましょう。」
「ああ、そうだな。」
リルに促されアルベルは庭へと向かうのであった。
「このクッキーも紅茶もとても美味しいな。」
「ー ちゃんはお菓子作りは勿論紅茶を淹れる腕も天下一品ですからね。」
「そう言って頂けて嬉しいです。」
ー は頬を少し紅くしていた。
「あ!そう言えばアルベル。父上と兄上が、もうそろそろ可愛い孫の顔が見たいと言っていましたよ。一度会いに行きませんか?」
「ん?義父上のルシフェール殿と義兄上のセフィロ王がかい?」
ー 前魔王のルシフェール殿と現魔王のセフィロ王か…。そう言えば娘と息子を連れては結構長い事会いに行ってないなぁ…。
ん?アレ…。
そもそも二人は ー いや、そんな事無いか。
ー 亡くなっているはず無いよな。
「アルベル?どうしましたか?」
リルが少し心配そうな表情でアルベルの顔を覗き込んでいた。
「いや、何でも無いよ。そうだねぇ一度ミラとアルトを連れてルーンフェリアに行こうか。」
「そうですか。きっと父上も兄上も喜ぶでしょう。」
リルは嬉しそうに微笑んでいた。
ー あぁ…。僕は幸せだなぁ。
こんな日々がずっと続くと良いなぁ。
「それにはまず仕事を片付けないとなぁ。よし、頑張るぞ。」
アルベルはティータイムを終えると執務室へと向かった。
「ふぅ…。取りあえず今日の分は終わったな。」
山のように積まれた書類の大部分を片付けたアルベルは机に突っ伏していた。
「これで三日~四日後には休みが取れそうだな。」
アルベルがそう呟いたその時!
「目覚めなさい。」
と、優しい声が聞こえてきた。
「え?」
アルベルが呆けた顔をしていると目の前に虹色に輝く光を放つ一振りの剣が現れた。
それはアルベルもよく知る聖剣クレイモアであった…。
最後まで読んで頂き誠にありがとうございますm(_ _)m
感想、評価、いいね、ブックマークが執筆の励みになります。よろしくお願いします。




