● 幕間 ~ ルーンフェリア歳時記『星に思いを』七夕祭り ~
丁度投稿日が七夕なので書いてみました。(^o^)v
「『七夕祭り』?どんな祭りなのですか?」
ミラージュはコテンと首を傾げていた。
「うむ。この『サーサ』に紙の飾りと死者へのメッセージや神への願いを書いた手紙を付け7月7日の夜に焚き上げるんじゃ。」
と、リルは笹に良く似た木をミラージュに見せた。
ー この祭りの起源はルーンフェリア王国初代国王、ルル=フォン=ルーンフェリアが『ルーン高原の戦い』で散った戦死者へと行った鎮魂の儀式だと言われている。
今となってはルーンフェリア王国だけでなくカイゼル王国、エルトリア王国、ファルシア王国でも行われている祭りである。
何故7月7日かと言うと、その日はこの世とあの世の距離が一番近くなりその境である天ノ川からこちらの世界が見えると言われているかららしい。
「今日は7月7日じゃから祭りの準備をせねばならぬのじゃ。ミラちゃんにも手伝ってほしいのじゃがいいかのう?」
「わかりました。何をすればよろしいですか?」
ミラージュはニコリと笑った。
「サーサをいくつか訓練所に置いてあるから兵士達へと共に広場に持って行ってもらえるかのう?」
「わかりました。」
ミラージュは訓練所へと向かった。
「あ!デイビッドさん!ルイさん!」
「ん?ミラージュじゃねーか。手伝いか?」
とルイ。
「ミラージュちゃんも来たのかい?」
とにこやかに笑うデイビッド。
「はい!サーサを広場に持って行くのを手伝うように言われました。」
「じゃあ私と一緒に運ぼうか。」
「はい。」
ミラージュはデイビッドと一緒に広場へとサーサを運ぶ事になった。
広場に到着するとそこには多くの人々が短冊や紙飾りを手にサーサの到着を待っていた。
中央広場にサーサが設置されると人々はそれぞれ思い思いにサーサに紙飾りと短冊を付けていった。
ー どう見ても七夕の笹飾りにしかみえない。
ミラージュは内心そう思っていた。
夜まで広場に飾られたサーサは
「それではサーサを焚き上げるのじゃ!」
と言うリルの号令と共に火が点火され焚き上げられた。
パチリ…。パチリ…。
サーサは少しづつ燃え上がっていく…。すると
ポゥ…。
とサーサから色取り取りの光の玉が空へと昇り始めた。
「…。これは…。」
ミラージュは幻想的な光景に見とれてしまっていた。
「綺麗じゃろう?ミラちゃん。」
「…。あ、はい。とても綺麗ですねリル様。」
ミラージュはハッとしたようにリルの問いに答えた。
「どう言う訳じゃかは分からんがサーサを燃やすとこうなるのじゃよ。」
「不思議な事もあるものですね。」
ミラージュはうっとりしながら空を見上げた。
「この光景をあの世の父上達も見ておるかのう。」
「きっと見ていますよ。だって…。こんなに綺麗なんですから。」
ミラージュはニッコリ笑った。
皆の祈りを届けるように天へと昇る光の玉はサーサが燃え尽きて消えるその時まで絶える事はなかった。
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