● 第29話 ~ 予選大会① ~
始まりました予選大会!《*≧∀≦》
リル、ミラージュ、シルク、そしてルイ、レイ、アリア、ミザリーの一匹と六人はスタジアムの受付へとやって来た。
「お待ちしておりました。魔王リル様御一行様でございますね。」
受付にいた黒髪黒目の二十~三十歳ほどの人族の女性が深々とお辞儀をした。
「うむ。出迎え感謝するのじゃ。」
「それではお席へご案内いたしますね。」
女性が案内を始めようとする前にリルは
「その前に妾の連れの受け付けを済ませてもらえるかの?」
と彼女にそう言った。
「あの…。ミラージュと申します。招待状を持ってきました。」
「あら。可愛らしいお嬢様ですね。受付をいたしますのでこちらにお名前の記入と招待状の提出をお願いします。」
「はい。」
ミラージュは招待状を渡すと紙に名前を記入した。
「…。ミラージュ様ですね。受付が完了いたしました!こちらが証のバッジとなります。忘れずにお持ちください。」
女性は3と書かれたバッジをミラージュに渡した。
受付を終えるとリル達は女性に連れられ国賓用のVIP席へとやって来た。
VIP席は国ごとに個室のようになっているうえに広く、観戦するには快適な席になっている。
「開始まで後十分じゃ。何か飲み物でも注文しておくかのう。」
と言いながら座るリル。
「今年はどんな奴が出るんだろうな。」
「ワクワクするねぇ。」
等、口々にしながら皆が席に着いた。
「そー言えばリル様。予選はどのような形式になっているのでしょうか?」
「予選はバトル・ロワイアルじゃぞ。確か六組で一組二十~三十くらいじゃったかのう。」
「ちなみに一組あたりの通過者は?」
「一組につき一名じゃ。」
「それは結構な倍率ですね。」
「全国からじゃからのう。」
リルは苦笑していた。
そうこうしているうちに十分が経過し、予選大会第一試合が始まるのであった。
「皆様!大変お待たせいたしました!!エルトリア王国剣技大会、予選第一試合をまもなく開始いたします!実況は私、リア=エーデルがお送りします!」
会場に設置された巨大なスクリーンにハニーゴールドのフワフワとした長髪にサファイアブルーの目をした十六~十七歳ほどの燕尾服姿の少女が映し出された。
「選手の名前は画面とお手元のパンフレットでご確認出来ますので、紹介はいたしませんのでルールの説明をいたします!」
パッ!と画面が文字の書かれた物に変わった。
「ルールはいたってシンプル!大会支給の剣を使い戦い、最後の一人になるまで戦うことです。」
「大会ルールに載っとり武器が破壊されてもリタイアとなりますので選手の皆様は注意して下さいねー♪」
「それでは!予選第一試合、開始!」
リアの開始の合図と共に予選大会の幕が開けた。
巨大スクリーンに試合の様子がでかでかと映し出されている。
「うむ!あの茶髪に緑目のエルフの男、なかなかやりおる。」
「確かファルシア王国の近衛隊長のルシル=ルーフェンさんですね。最後の方まで残りそうですね!」
メロンに良く似た果物、メリルの炭酸ジュース、メリルソーダを飲みながらミラージュはパンフレットを見ていた。
「お!アイツすごいぞ!」
「いけっ!そこだっ!」
と画面を見ながらはしゃぐルイとアリア。
「…。」
無言で観戦するレイとミザリー。
激しい激戦の末、ルシル=ルーフェンと銀髪青目のドワーフの青年、ユーリィ=グレシアの一騎討ちにまで持ち込まれそして
ザン!!
ルシルとユーリィの剣が交わった。 ー
剣の刃が砕かれグラリと倒れ付したのはユーリィであった。
「予選第一試合の勝者が決まりました!!勝者は!ー ファルシア王国近衛隊長!ルシル=ルーフェン選手!!」
勝者宣言が行われた会場は拍手の音に包み込まれたのだった。
「凄かったですね。」
「うむ、なかなか見応えある戦いじゃったかのう!」
と、ミラージュとリル。
「ユーリィは惜しかったな。」
「ああ!どちらが勝ってもおかしくなかったぜ!」
は、アリアとルイ。
レイはコーヒーを、ミザリーは紅茶を片手に満足そうな顔をしていた。
第一試合の後、二時間の休憩を挟み第二試合が行われた。
第二試合の勝者はカイゼル王国出身の炎髪灼眼のドワーフの少女アイリス=マクガーデンであった。
昼食を挟んで行われた本日最後の第三試合の勝者はミラージュもよく知るルーンフェリア王国近衛隊長、デイビッド=ルシフェニアであった。
「デイビッド隊長も出場していたんですね。」
と、少々驚くミラージュであった。
こうして予選大会一日目は終了し、リル達はエルトリア王国に用意されたホテルへ向かうのであった。
ちなみに予選大会最終日には、このホテルで本戦の順番を決める抽選会と併せてパーティーが開かれるらしい。
予選大会一日目はこうして幕を閉じた。
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